(「 Mission: Impossible 」からの続き)
「Mission Complete」と言うと聞こえが良いですが、私のした事は紛れもなく、企業スパイと言う事になりますね。何も打ち合わせをした訳ではないのですが、それに乗っかったのです。
「金銭による強要」「不法侵入」「窃盗」と言った罪でしょうか。でも金を渡したのは私ではありませんし、無理やり連れて来られた訳ですし、サンプル取ったのはオジサンですからね。
私の罪は、無断で写真を撮った事、盗品と知りながらサンプルを受け取った事くらいですよ。政治家や役人さんなんかもっと酷い事してるんだから・・・。
もう30年も前の事ですので、罪に問われる事は無いでしょう(やっぱり、お前叩くと埃が出そうだな、他に何やったんだよ、吐けよ・・・)。
私のモットーは「郷に入れば郷に従えです」。日本に来た中国人のマナーが悪いと批判されていますね。逆に日本人も中国に行ったら中国のマナーに合わせましょう。
それが国際人と言うものです。中国では、例えば、ゴミは所構わずポイ捨てするのは基本です。唾を吐くのも当然ですね。横入りなどは絶対です。彼らを不快にさせてはいけません。
つまり、賄賂で融通を利かせるのは常識なのです。イギリスの会社の失敗は、門番に十分な賃金を払っていなかった事と、工場が休みとは言え、責任者が不在であった事ですね。
私達はある意味当然の事をしたまでです(よく言うよ、ビビッてあたふたしてたくせに、正当化するのは止めなさい)。和製007の誕生か・・・(いい加減にしろ)。
オジサンが工場視察をこの日にしたのは、工場が休みなのを知っていたからです。
また、台湾人スタッフを呼んだのは、門番を買収する為だったのです。工場に良く出入りしていたのでしょう。顔見知りだったのだと思います。
本当に大した人ですね。もうこの頃には、このおじさんの事を心の中で「師匠」と呼んでいた私なのでした。これで、大失態の汚名挽回どころか、お釣りが来そうです。やったね。
皆さんは決して真似しないで下さいね(そんなバカはお前だけ)。
これは舟渡場で少数民族の菩薩様に Star Cola の空き缶を献上した御利益かも知れませんね(「 Star Cola (スターコーラ)」参照)。と言う事は、盗品では無かったと言う事か・・・。
調査はまだ一日残っているのですが、既に終了モードになっていました。兎に角、今回の調査で成果を期待するのは望み薄なのですから、このミッションの成功は大きいのです。
ところで、昨日と今日宿泊している中山市は、孫文(孫中山)先生の生誕地です。孫文は客家出身なのは有名ですが、この中山には客家の方々が多く住んでいます。
と言う事で、本日の夕食は客家料理です。一般的な広東料理と違い、濃い味付けで美味しかったですよ。食材はゲテモノも多いですけどね(ケロケロとか、ニョロニョロとか)。
冷えたビールと客家料理を堪能したあと、台湾人スタッフの賄賂渡した金庸先生の甥(面倒だから以後ライさん)が、「遊びに行きますか」と言うので行きました。
私もミッション成功に気を良くしてたのです。連れていかれたのは洒落たダンスホールの様なところです。この辺りは澳門(マカオ)からの観光客が多いのですね。
マカオに行かれた方は解ると思いますが、マカオって狭いのです。あんな所に住んでたら広いところに行きたいと思うでしょうね。息が詰ってしまいます。
マカオの人は、改革開放が成された後、羽を伸ばす事と買出を目的に珠海や中山に来るのです。だから、結構しゃれた店が多いのです。
先客が数組いましたが、ガラガラ状態です。ライさんが目ざとく女性の二人組を見つけ、早速ナンパを始めました。「好きだなぁ」と呆れていたのですが、彼女たちを連れて来ました。
そして、私と商社のSさんの隣に座らせるのです。なるほど、私達の為に声をかけてくれたのですね。彼女たちはマカオの専門学校生で、数20歳(満19歳)の友達同士(未成年だろ)。
その当時の私は26歳、Sさんは27歳、二人とも独身です。世間からとやかく言われる筋合いはありませんよね。でも、北京語も英語も通じません。広東語かポルトガル語なのです。
と、いきなりスローな音楽(チークタイム)の開始です。言葉なんていりませんよね。今晩は楽しませてもらいましょうか(大丈夫か・・・、何かハニートラップの匂いプンプンたぞ)。
(つづく)
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