棚田について考える~高知県梼原町から棚田女子まで~(第159回霞ヶ関ばたけ) | 地方創生のよもやま

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9月25日の朝は霞が関ばたけ
今回のスピーカーは
農水省で「棚田女子プロジェクト」メンターの青山氏と
同じく「棚田女子プロジェクト」代表の井上氏
 
(いつもの黒いグラレコ)
 
棚田女子プロジェクトについてはこちら
 
青山氏が話し出したのが高知県梼原町について
梼原町は四万十川の源流の険しい四国山地に位置する林業の町。
新国立競技場を設計した建築家の隈研吾氏による木造の町役場・図書館などの公共建築のメッカとなっているまちでもある。
その隈研吾氏が木造建築に目覚めるきっかけとなったのが、梼原に東から入る峠への道に位置する神在居の千枚田
(参考)
 
この神在居の棚田が、棚田オーナー制度の発祥の地
平成4年度に16組で発足した制度が今や全国各地に広がっている
一方、神在居のオーナー制度は最盛期には30組を超えたが、現在は5組のみとのこと
 
棚田が注目を浴びている間に経済的に回る仕組みがつくれなかった」と問題提起してバトンタッチ
 
つづいて棚田女子プロジェクト代表の井上氏
 
井上氏は農水省で中山間地域を支援する担当だったのが、異動で担当を離れることとなり、それでも関わり続けたいと、農水省の「政策OpenLab」の仕組みを使って立ち上げたプロジェクト
 
棚田愛あふれる若手女性職員5人が、棚田地域と医療、健康、美容、観光、スポーツ、音楽、ファッションといった分野のヒト・モノ・コトとを新たにかけあわせることで、新たな経済的価値を生みだし、農村を持続可能にする政策につなげていくことをゴールにいろいろ模索している。
 
以下メモより
 
>地域でいろいろ活動はしているものの、マンネリ化してる。
活動が人に依存しておりその人がいなくなったら続けられない不安
 
>企業にとっても中山間地域は興味はあるが入り込みにくい。
それが棚田女子プロジェクトと組むことで入りやすくなった
 
>どの棚田も懐かしさを感じる里山という点ではどこも同じ。人と触れ合うことで特別な場所になる。
 
>広く浅く関わるだけでは活動は続かない。関わるなら根付くまで深くどっぷり関わってほしい
 
>棚田支援の取組に携わっている者も高齢化している。人脈を引き継ぐことが求められている
 
>棚田の風景は日本の原風景といわれるが、本当に味わっている人はそれほど多くない
 
 
農水省では棚田のこんな取組もやってます。
(棚田カードプロジェクト)
 
 
棚田周りでの新しい動きが盛り上がることで、多くの人の目が棚田に向いて、棚田に関わる人が増えて、棚田の魅力が活かされ、次の世代につなげるよう、賑やかしていければと思います。