8月半ば、「富士山を見にいこう」という夫の誘いを受けて、
河口湖方面へのバスツアーに参加してきました。
ふだん、雨女ではありませんが、その日はあいにくの曇り空。
傘はささずにすんだものの、富士山は濃い霧に隠れて、
最後まで姿を現すことはありませんでした。残念!
バスツアーの目玉は、〝シャインマスカット、食べ放題!〟
一房といってもビッグサイズ。しかも一粒がピンポン玉ほど
大きい。ブドウ園のルールでは、食べ残しも持ち帰りもダメ
ということで、欲張らず二人で食べきれるサイズの一房を
選びました。今、シャインマスカットが大ブームなのは、
上品な甘さと酸味、弾力のある食感にあるのでしょう。
本当に美味しかったです。
星野富弘さんの詩画集「足で歩いた頃のこと」の中に、
「ぶどう」の詩があります。
喰われてもよし
つぶされてもよし
干されてもよし
一番甘くなって枯れよう
人間も、この葡萄の境地に立てたらいいなと思います。
神学者ヘンリー・ナウエンも、著書の中で、葡萄の本質を
言い表す素敵な言葉を伝えています。
「私たちには、踏みつぶされた葡萄から、美味しいワインが
できることを思い出させてくれるような友人が必要です」
「今日のパン、明日の糧」(聖公会出版)
じんわり、心に染みてくる言葉ですね。
潰されて熟成し、芳醇な香りを醸し出すワイン‥。
たとえ打ちのめされるようなことがあっても、そのことを
通して耐える力、再び立ち上がる勇気が湧いてくる。
希望は失望に終わらない。
さりげなく、そんなことを思い出させてくれる友人。
そんな友がほしいし、私もまた、そんな友になりたいものです。
「‥苦難が忍耐を生み出し、忍耐が練られた品性を生み出し、
練られた品性が希望を生み出すことを、私たちは知っている
からです。」(新約聖書 ローマ人への手紙5章3-4節)