涼しい夜風が快い季節になりました。
長い秋の夜は読書がいちばん。
一日の終わりに、読みかけの本のページを繰って続きを読む
贅沢なひととき。それはエンドレスの家事に勤しむ主婦への
ご褒美かもしれませんね。
年と共に目が疲れやすくなり、長時間の読書や手仕事が
つらくなってきたので、1時間くらいと目安を決めて
無理をしないよう心がけています。
夜は寝つきが悪くなるような難しい本を避け、軽く読み流せる
エッセイなどを選んでいます。良書にめぐり逢えたら、何度でも
読み返すようにしています。熊井明子著『私の部屋のポプリ』、
アルフォンス・デーケン著『心を癒やす言葉の花束』などは、
何度読んでも発見することが多く、教えられます。
プルーストの、本にまつわる美しいことばがあります。
「本には それを読んだ夜の 月の光が織り込まれている」
蛍の光、窓の雪‥ではありませんが、網戸越しに差し込んでくる
月の光が、今読んでいるページに優しく織り込まれているとしたら
その本への愛着もいっそう深まりそうですね。
さて今宵の月はどうでしょう?
ちょっと淋しい、雲隠れの夜半の月でした。