引退の危機に瀕していた。
もはや一体何度ボ〇ズを食らったのかわからないほど
ボ〇ズ街道を爆進し続ける左衛門佐。
それでも諦めずに竿を出し続けていた土曜日の夜、
ついに左衛門佐に千載一遇のチャンスがやってきた。
デカいクロダイがヒットしたのだ。
しかし船の近くまで寄せたとき、
魚が向きを変えた瞬間にまさかのフックオフ。
障害物に巻かれまいと強引に寄せたのでハリスが切れたのかと思ったが、
針外れだった。
クロダイは一度バラすともうしばらくは食わないと言うが・・・。
そしてその通り、その後クロダイが左衛門佐の竿を曲げることは無かった。
この敗北は左衛門佐に多大なるショックを与えた。
ボ〇ズ続きのストレスから脳に重度の障害が発生し、（またかよ）
これ以上〇ボが続くようならもはやチヌ釣り師を引退するしかないと考えるようになった。
このブログも釣果日記として記録するのを目的に書き始めたので
このまま釣果が無いなら廃止も止む無しである。
自分で言うのもなんだが、
左衛門佐はメンタルが弱い。
とてつもなく弱い。
嫁さんに、
”豆腐メンタル”
と揶揄されるぐらいに弱い。
悪人面した凶悪な見た目と中身はまるで正反対である。
完全に心が折れてしまったので昨日は久しぶりにちょっとだけ流しに出掛けた。
イチョウガレイ、もしかしたら釣れるかも。
もちろん狙って簡単に釣れるような魚ではないので
本当のただの気分転換である。
クロダイ以外の魚釣りならなんでもよかったのだ。
最初は何も考えずにただボケーっと流していただけだったが、
それでもヒラメのアタリはポツリ、ポツリとあり、
退屈はしなかった。
しかし咥えはするが何度アタっても送り込む前にすぐに離してしまう。
初めは魚が小さいのかと思ったがハゼにクッキリと付いてくる歯型を見る限り
決してガキんちょではなさそうな感じ。
仕方ないのでアタリがあった瞬間に高速巻きでテンション掛けて早掛け。
運よく一発目で薄皮一枚で掛けることに成功。
釣り上げたヒラメを見て、
あ～、なるほどね～と納得。
サイズはちょうどヨンゴーぐらい。でもペラペラ。
これは絶対に居残り組だねぇ。。。
最近外から入ってきた個体じゃない。
でも腹はパンパン。
このサイズで抱卵してるのかっていうぐらい。
でももちろんパンパンなのは卵巣じゃなく胃袋。
魚体が痩せているのは最近まで満足できるほど餌が食えてなかった証拠。
それが今、腹パンになるまで食い漁っているってことは
この食える状況になったのはごく最近ってこと。
だとしたら今、浜名湖にいる居残り組が必死になって食い漁っているベイトは一つしかない。
小アユだ。
もう胃の内容物を見るまでもなく判る。
サイズの小さい、柔らかい小アユを必死になって食べてるヒラメからしたら、
左衛門佐が餌に使っているデカいハゼはゴツすぎるってわけ。
とりあえずそこそこ活性はあるので目の前を通ったハゼに食いついてみたはいいが、
「うおっ、デカイ、硬い、マズイ、それによく考えたら俺、もう腹一杯だった！！」
ってな感じで離しちゃうってコト。
それでもロクマル以上のデカいヒラメなら問題なく食ってくれるだろうが、
多分今はほとんどがヨンマル～良くて左衛門ってとこだろう。
思ったより魚は居そうな感じだったので
アユの餌で１本針でかなりライトに流せば３～４枚は釣れるかもね。
でも釣れたとしても、多分全然いい魚じゃないと思うけど。
全てが理解できて満足したのでこれにて流しは終了。
クロダイ釣りの準備のために帰港。
でもやっぱヒラメは判りやすくていいな。
アタリ一つ、釣れた１匹の魚から
知りたい情報のほとんどが入手できるもの。
クロダイはなんで食わないのか、なんで釣れないのか全然判らないから
ストレスしか溜まらない。
その後、夕マズメから頑張って竿を出してみたが・・・。
やはりクロダイからの魚信は一度も無かった。
そして今日。
真剣に今後の進退を考え始めた左衛門佐。
クロダイがダメなら次は何ハンターになればいいんだ？
仕事で疲れていたのか、
いつの間にかコタツで寝落ちしてしまっていた。
１８時のチャイムで目が覚める。
・・・寝過ごした？？
もう面倒くさい、行くの止めようかな・・・。
そう思いながらも雨上がりだし・・・濁り入ってて釣れるかもしれない。
そんな淡い期待だけを希望に重たい体にムチ打って出撃。
もう完全に暗い中、ほんのちょっとだけ船を走らせてポイントへ。
・・・めっちゃ潮高いな。
雰囲気だけはバカ良い感じだけど・・・。
とりあえず最初の牡蠣を剥いて針に付け、放り込む。
そして次の牡蠣を剥きながらチラチラ穂先を見ていたら、
いきなり竿先がガクンガクン！！と大きく振れた！！
慌ててビニ手外してアワセを食らわすが空振り！！
しまった、タイミング遅かったか・・・。
でも今のアタリ、絶対にタイだろ！！
新しい牡蠣付けて再度投入。
今度はずっと竿先を凝視。
するとまたすぐに竿先に反応。
コツン、コツン・・・と小さく来た後に、
大きく竿先がガクン！！と入った！！
思いっきりアワセを食らわすとガツン！！といい手応え。
絶対にタイだ！！
ここは近くに障害物があるので巻かれないようにゴリ巻き！！
予めドラグはガン締め。
うおおおおおおりりりいいやあああああああ！！！！！！！
激しく抵抗するクロダイを速攻で水面に浮かせてバシャバシャ。
よし、空気吸ったな。
もうこっちのもんだ。
よいしょとネットで掬って・・・。
・・・・・・。
釣れた・・・。
やたーーーーーーっ！！
やっと釣れたーーーーーーーーーーーーーっ！！！！！！！！！
昨日（１０日ね）の１枚目。クロダイ４４ｃｍ。
長かったぜー・・・。
マジで引退するしかないのかと思ってたけど・・・。
こういうことがあるから魚釣りは・・・。
ってか、ヤベえ。
めっちゃ嬉しい。
あー、でも来てよかったな。
やっぱクロダイはちょっと荒れ気味の時の方がいいのかな？
もしかしたらもう１枚ぐらい釣れるかも。
少し撒き餌の牡蠣を撒いて、再度牡蠣を剥き剥きし、投入。
するとまたすぐにアタリ。
でも餌盗られる。
次のアタリは空振り。
くっそ、一体どのタイミングでアワせたらいいのかわからんぞ。
投入し直すとまたすぐにコンコン！！と来る。
今日クロダイ、めっちゃいるんじゃね？
竿に手を掛けたままタイミングを計っていると、
一際大きく竿先が入った。
ここでガツン！！といってみると、まるで岩でも掛けたかのような手応え！！
と同時にガクンガクンとタイが首を振る衝撃とジーッ！！というドラグ音！！
な、何々ナニコレ！？
ってかこりゃイカン、ドラグ・・・って最初からガン締めじゃん！！
うっそ、止まらんぞコイツ・・・ってか、
さっきのヤツとは比べ物にならんぐらいクソ重めえ！！
仕方ないので左手でスプールロックしながらポンピングして寄せるが
巻いてるときにまた引きずり出される！！
何なのなのなのコレ本当にクロダイ！？
めっちゃ引くんですけど！！
するとこのクロダイ、今度は障害物の方に走り出した。
コイツ、パワーだけじゃなくて頭もいいのか！！
アカーン！！そっち行っちゃダメ！！！！！
懸命に止めようとするが全然止まらん！！
マジで？？クロダイってこんなに引くか？？
懸命に耐える左衛門佐。
しかし、クロダイは向きを変えようとしない。
そして、フッ・・・と軽くなった。
あ～～～～～・・・。
切れた。
やられた・・・・・・・。
ハリスはフロロの２号だったんだけどな・・・。
くっそ～。。。
今の、絶対にデカかったな。
５０ｃｍはあっただろうか・・・。
重さもパワーも半端なかったもの。
正直クロダイの引き、なめてた。
バラしちゃったからもう食わないかも。
不安が的中したかのようにその後１０分ほどアタリが無かったが、
やっぱもうダメかな～なんて思った頃にまた竿先がガクンガクン！！
慌ててアワせるが空振り！！
居る居る！！
まだ居るよ！！
もう一度同じ場所に放り込む。
しばらく凝視していたが反応が無いので
次の牡蠣を剥いておこうとビニ手はめた瞬間、
何の前触れもなく竿先がグニャリと曲がった。
ビニ手のままガツン！！といくと見事に掛かった！！
でもさっきより随分と軽い。
どうやら小さいようだ。
ドラグも全く出ないので今度は巻かれないように
メタルバスター沼田さん並みの超ゴリ巻きで寄せると
わずか１０秒ぐらいで浮いてきた。
ネットで掬ってまさかの２枚目。
やったー、また釣れたー！！！！！
昨日の２枚目。クロダイ４２ｃｍ。
マジか～。
あんなにボ〇ズ食らいまくったのに今日は２枚も釣れちゃったよ。
もしかして今日は爆釣とか？？
でも左衛門佐みたいな素人にそんなことは起きるはずもなく、
何故かその後はアタリがピタリと止まってしまった。
潮止まり近いからなのかな？
下げになったらまた食うかも。
そんな期待を胸に下げはじめまで竿を出してみたがアタリは無い。
下げ潮が効いてきてようやくコツコツきたと思ったら・・・針が無くなっていた。
あ～、太郎さん登場かぁ～。。。
こりゃもうダメだな・・・と、ここで納竿。
でも２枚も釣れたので気分よく帰港。
あ～良かった。
やっと釣れたよ。
でも２枚目に掛けたヤツ、惜しかったな。
絶対デカかったのに。
やっぱ４０ちょっとぐらいのヤツと５０オーバーじゃ全然重さもパワーも違うな。
今日釣ったぐらいのサイズまでならドラグも出ないしすぐに浮いてくるけど
切られたヤツぐらいのデカイのだともうちょっと仕掛け強化しないと獲れないかも。
まあヒラメだってゴーマルとロクマルじゃあ、質量でいったら３倍違うからな。
今日の釣果でかなり精神的にも立ち直ることができたので
もうちょっと頑張ってみよう。
それに釣りビジョン見てたら気になる釣り方でクロダイ釣ってたからアレ、
やってみたい。
でも相変わらずわかんないことも多かった。
最初はあんなにアタリいっぱいあったのに、
どうして急に全く食わなくなっちゃったんだろ。。。
こうして左衛門佐のチヌ道の探求はまだ続くことになったのであった・・・。
