親が子供に手向けるもの | 黄昏黒猫屋敷ー布人形とイラストの小部屋

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世間からかなりずれている管理人、黄昏黒猫堂こと黒猫が自作人形やイラストを発表しつつ、ニート、ひきこもりなど生きずらさを考える。(画像一覧で作品を見ていただけるとうれしいです。)

 息子がこう言いました。「親が子供に手向けるものは学ぶ姿勢で、これが親ができる最大の贈り物だ。」、と。なるほど、これは僕も父から贈られたものだと思います。そして父からもらったもののなかで最大のものだと思います。「勉強しろ。」と言われて身に着けたものではなく、父の一挙手一投足の中にあったものです。父は僕に「勉強しろ。」と言ったことはなく、僕も息子に言ったことはありません。「俺はお前にその学びの姿勢とやらを渡せていたのか。」と聞くと、「まあね。」と言われました。意外といえば意外な息子の言葉ですが、少なくとも3代にわたって受け継がれていたものらしいです。

 息子は不登校に苦しみましたが、「学ぶことは楽しいことだ。」と言い、今は福祉作業所で働きながら、通信制大学で学んでいます。定時制高校から工学系の専門学校に進んだのですが、今は精神保健福祉士を目指しています。まあ、あとはできるだけ早く家から出て行って欲しいかな。どうやら餞別はもう渡し済みのようなので。

ところで、僕はドキュメンタリー「宇宙船とカヌー」のダイソン親子が好きです。物理学者にして宇宙船設計者の父フリーマン、ナチュラリストにしてカヌー製作者の息子ジョージ。この二人はそれぞれ独自の世界を生き、実生活上の接点もあまりありませんでしたが、それでも不思議な結びつきを感じます。僕の個人的趣味ですが、この二人が理想の親子かなと思います。それぞれが自分の世界の主(あるじ)であること。それを認め合うこと。そして互いの適度な距離感を保つこと。あくまでも僕の個人的な好みですが。

もちろん貧困などの負の連鎖で、学びどころではない家庭が多々あることも、定時制高校出身の息子はよくわかっているはずで、そういった問題にも息子が関わってくれたらと思いますが、そんなことを言ったら、息子は「あんたがやれよ。」と言いますね。僕もあと5年以内にその後の方向性を定めようと考えています。

 

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