薬剤師Y子の「どこで働く?」

都内で働く薬剤師Y子が、薬剤師・保育士・看護師・ITエンジニア・医師・歯科医師など多くの方の転職や再就職に役立つ情報を発信するブログです。

私の転職経験 その2 B社に騙された?

薬剤師Y子です。

前回は、私が50才を過ぎてから、A社の「薬剤師免許が必要な現場」で働き始めたことを書きました。 

dokode-hataraku.hatenablog.com

 

そのA社では多くのことを学び、「薬剤師にしか出来ない仕事」の奥深さ・面白さも知ることができたので、現場の皆さんにも本部の皆さんにも本当に感謝しています。

A社で働いていた約4年の間に私は父と母を亡くしましたが、「いつ、どれぐらい働くか」を選びやすい労働契約だったので、父を見送る前後も、母を見送る前後も、必要なだけ仕事を休むことが出来ました。

大正の後期に生まれ、太平洋戦争の最中に恋愛結婚し、姉と私を育て、ともに天寿を全うした両親が世を去った後、私は一連の関連作業で疲れた頭で今後の自分の働き方を考え「まずは転職! 心機一転!」という結論に達しました。

 

A社の皆さんは1対1で話せば「どの人にも美点がある」と分かるのですが、全体的に「おっとり、のんびり」していて、議論を避けるような風潮がありました。

両親の死をキッカケに、私の中に少し前から潜伏していた「あたたかい、というより正直『ぬるい』感じがするA社を卒業し、もっと広い世界に向かって羽ばたいてみたい」という欲求が顕在化し、もう自分の欲求を「見て見ぬふり」することが出来なくなっていたのです。

 

この下の記事にあるような「薬剤師転職サイト」に自分で必要事項を入力し「登録」してみたら(いま思えば、これは仮登録)、すぐ『ご登録ありがとうございます。担当の△△です』と電話が来て、色々な質問をされました。

dokode-hataraku.hatenablog.com

 

担当の△△さんからの質問は「私が次の職場に何を求めているのか」を整理するために必要なものだと感じたので率直に答え、それによって「本登録」が済んで、彼が「条件に合う求人」を何件かメールで教えてくれることになりました。

 

2日後ぐらいに届いたメールの中に「いわゆる大手」のB社の求人があり、私は△△さんの巧みなリードに身を委ねるように、B社の本部まで面接に行きました。夏の暑い日に面接を終えて自分の部屋に帰り着くタイミングを見計らっていたかのように、面接担当の社員から「面接お疲れ様でした。採用が決定しました。▲▲店、お近くですよね? 通えそうですか?」というメールが届き、その仕事の速さが嬉しくて「よし、B社で働こう」と、その時点で心が決まってしまいました。

後で思えば、これが大失敗。もっと慎重であるべきでした。△△さんからのメールにあった他の求人情報も1つ1つ検討すべきでした。

 

B社には、A社にはなかった「中途採用の薬剤師のための研修期間」があり、同じ時期に中途採用される薬剤師が一カ所に集められて連日お勉強をしました。その集合研修の最終日に、Y子は「明日からの現場研修は◎◎店で受けて下さい。そこの管理薬剤師◯◯さんは、教え方がピカイチなんですよ~」と告げられ、さらに、その現場研修の最終日まで数日というタイミングで、「Y子さんの勤務先、正式に決まったそうですよ。

YYY店ですって。よろしければ、この契約書に署名して下さいね!」と、教え方ピカイチの◯◯さんから告げられました。

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「え? ▲▲店じゃないの?」と思って質問したら、「▲▲店は、薬剤師が充足してるって聞いてるから、違うと思いますよ」とのこと。

「あ~、いい年して私、やられちゃったな」と気づきましたが、まあYYY店に縁があったんでしょう、と思うことにして、そこで働き始めました。

通勤時間は、▲▲店の場合に比べて3倍ぐらい。「歩いても行ける距離の▲▲店に自転車で通う」つもりだったのに「徒歩、電車(乗り換えあり)、バスまたは徒歩」で、台風の日などは本当に大変でした。でも私は運動すること、特に歩くことが大好きなので、上記の徒歩の部分を早歩きにして、今までより健康的な生活を送っているというポジティブな気分で通勤しました。

 

いつも一緒に働くYYY店のスタッフ、たまに来る上司など、現場で出会うB社の皆さんは全員が明るく爽やか。仕事は質的にも量的にもA社で働いていた時よりハードでしたが、お給料が大幅に増えたので私は機嫌よく働いていました。

 

でも、現場で出会う「いい人たち」が「誰々さん、辞めるんだって」「え? あの人も?」と常に「辞めていく人の話」をしていることに気づくまでに、そう長くはかかりませんでした。

そして私自身も『様々な意味で矢面に立つ現場の薬剤師』として本部の複数の部署の人たちと色々な話をする中で「B社の本部の人たちは、現場の人間にも都合とか感情とか疲労とかがある、と認めるわけにいかないんだな。私、ここで長く働くのは無理だな」と、心と体の両方で判ってしまいました。

 

そうなると、次に何をすべきかは、もう決まっています。B社のYYY店(通勤時間が長すぎて平日は家事が出来ない!)で働きながら、より良い転職情報を求めて休日にはネットサーフィンをする、もちろん家事と、以前から続けていた「大好きな仕事」もする、とても忙しい日々が始まりました。

睡眠時間が短くなって確実に疲れていましたが、YYY店での仕事は明るく爽やかな「いい人たち」と一緒ですし、ここの一員として働きながら「そのうち辞めるから」と公言し次の職場を探すことは珍しくなかったので「つらい」と思ったことはなく、「私の人生の中でB社から学ぶべきことは、もう学んだ。だから、そろそろ次に進もう」というような気分でした。

 

 長くなったので、「その3」に続きます。

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