おなかがすいたけれど、家にたべものがない。
深夜だし、出かけるのが面倒だなと思った。
思ったはずなのに、
ふとした瞬間に出かけてもいいかなという気分になった。
もう秋だというのに生ぬるい空気にうんざりしながら
お目当てのスーパーに到着。
おっと、もう閉店しているじゃないか。
閉店時間を1時間間違っていたようだ。
しかたがないので、他のスーパーへ寄った。
お目当ての商品があまりそろっていないお店なので
用事を一気に済ませられずにちょっとがっかり。
それでも起こることは完璧なんだろうなあと
晴れない感情のまま、
意識のベクトルだけ完璧な領域に向ける。
こうして感情と意識がバラバラなまま買い物を済ませ、
サッカー台で荷物を詰めていると、
隣にいた若いおにいさんが鼻歌うたってた。
なんの歌かはわからないけれど、とても機嫌良さそうに歌ってる。
それ聞いてたら、意味もなく幸せなきもちになった。
なにあれ天使?
いるだけで人を幸せにするなんて、猫みたい。
家に食べるものがなくて、
出かけるのが面倒だとぐずぐずして、
かと思えば急に出かける気になって、
お目当てのスーパーがやっていなくて無駄足踏んでなければ
この天使に会えなかったのかと思うと、
やっぱり起こることは完璧なんだと再認識した。
ありがとう。
猫みたいなご機嫌おにいさん!