おはようございます。

今週もあと二日。。。

もうちょっと頑張りましょうかね♪


さて、個人的な見方から解説する自動車用語第八弾です。

前回の燃費の話の続き、CVTについてです。

CVTとは、無段変速機の英語の名前なのですが、

その名のごとく、MTやATとは異なり、シフトチェンジが基本的に有りません。



 
008_シフトノブ
Vigan HajdariによるPixabayからの画像


ただ、CVTは燃費が良いとよく言われるものの、

何故燃費が良くなるのか?のメカニズムを理解している方は少ないですね。


あるジャーナリストは、変速が無いから変速時の無駄なロスが無いとか言っていますが、

そうではないのですよ、ホントのところ。。。

また、変速機としての伝達効率(エンジンの出力・力をどれだけロスせずにタイヤに伝えるか)は、

MTやATに比べて低い(効率が悪い)です。。。

そう聞くと、変速機としては良くないのでは?と感じてしまいます。


では、CVTのどのようなメカニズムが燃費を良くしているのでしょうか?


前回、燃費の話で、エンジンの回転数・アクセル開度によって熱効率は大幅に変わると書きました。

MTやATのような有段の変速機では、エンジンの最も良い熱効率の条件だけでは走れません。

同じギアである程度の回転域を使用します。

加速している状態で、1速→2速→3速・・・とシフトアップしていきますが、

その1速でも、例えば600~1500rpm位の回転域を使用したりします。

どんなにギアの段数を増やしても、回転域を狭められますが、

使用する回転域はある程度あります。

その回転域の中でも、熱効率が良い条件もあればそこまで良くない条件の時もあります。


そこで、CVTではどうなるか?がポイントになります。

CVTでは、やろうと思えば熱効率が最も良い状態でエンジンを使用し続ける事も可能になります。

エンジンの回転数と出力を自由に選べるので、より熱効率の良い条件を絞って使用できます。


ここで、やろうと思えば・・・と書いたのは、

実際の市販されている乗用車では、その使われ方はあまりされていないという事です。

もっとも燃費が良い走り方は、ほぼエンジン回転数を一定にします。

1100rpmとか1200rpmとか、エンジンを極低回転でのみ使用することです。

ただ、そうすると、これまで馴れ親しんだMTやATの車と違い過ぎて、

運転者に大きな違和感を感じさせます。

いわば、「車を運転している気がしない」と感じるのです。

そこで、各自動車メーカーは、

燃費をそこまで悪くしないようにしつつ、

運転していて違和感が無いような、不安が生じないような製品としての乗用車を作るのです。


そうした、CVTの使い方としてBestでは無い状態で、

且つ変速機としての伝達効率がMTやATよりも悪くても、

エンジンの熱効率が良い領域に絞れるメリットが上回っているのです。

これが、CVTで燃費が良くなるメカニズムですね。


以上、

「CVT単体では、そこまで効率は良くない」

の巻きでした。

そのメカニズムとメリットを最大限に活かしてこそ、

それを採用した甲斐があるというもの。

メリット・デメリットを十分に考える必要がありますよね♪

ではまた。