|
カテゴリ:二次小説
香音さんを起こしたのは父さんだし、香瑠を起こしたのも・・・ そうか!この仕掛人は、「父さん!そうなんだろ父さん!」 ぼくが心の中で父さんに呼びかけていると、ガタっと音がした。
第19話 文末 ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
香瑠が立ち上がったのだ。 彼女はすでに涙でそのツヤツヤした頬を濡らし、口は左右に大きく開いていて、まるで子供のように邪気のない顔になっている。
もどかしそうにチェアを押しやり、両手を突き出すようにして歩き出した。だが今日の香瑠はミニスカートなのでいつものように早く歩けない。 香音も感極まったのか整った顔を歪めて、こちらは両手を広げて妹へ歩み寄った。 やがて二人はしっかりと抱き合った。まるで映画に出てくる感動の再開シーンを観ているようで、ぼくを含め、その場に居合わせた人たち全員が感動を分かち合っていた。多分、否、きっとそうに違いない。 香瑠は泣きながら
ここで少しだけ説明を加えると、香瑠が先に行っていた「あちらの不思議な世界」とは死後の世界ではなく、身体はこの世にあるけれど魂だけが行って安らかに安眠状態になる。
お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
[二次小説] カテゴリの最新記事
|