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2020.09.02
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カテゴリ:二次小説
​​​​​​​​​​​​​​​​​

「ありがとう!本当にありがとう!」
ぼくはそう言って空を見上げた。
そうでもしないと、涙を落としてしまいそうだったから。
第22話  文末
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




「もうひとつのラスト」  第23話




浩史が、「ファッションモデルのような姉妹の人間サンド」の中身になるという恐ろしく贅沢なハプニングがあった翌日、目を覚ました浩史は身支度を整えると、いつものように水辺の生き物たちが待つ階下の店舗へ下りていった。


水草の緑と、様々な色合いの魚たちの水槽に一通り目を配りながらレジへ。
カヲルと鈴音がレジの横のソファに座り、コーヒーを飲みながら楽しそうな笑い声に彩られた話し声が聞こえる。
それが階段を下りながら浩史が予期した自然な朝の幕明けだったが・・・。


笑い声どころか、このふたりは向き合ってさえいない。
カヲルは熱帯魚のカタログを見ながらコーヒーを啜り、鈴音は新聞を開いているが、上下逆さま・・・心が紙面にないのは明らかだ。

ここは触らぬ神に何とやらで、回れ右をしようと試みたが失敗に終わった。

カヲル:「何処へ行くの?」
鈴音:「おはよう、は無し?」

この2人、何故急に集中してくるわけ?

「いや、何処へって訳じゃなく・・・おはよう・・ございます」

「ございます」は、鈴音に向き直った時に臨機応変付け足した。

「ねえ聞いてよ浩史、そこのお姉さまが今朝唐突に結婚しなさいって言うのよ!」

「け、結婚!て、僕と君がってこと?」

「当たり前でしょ、他にだれかいるの?」

「あ、いや、そんなことは絶対に・・・」

(いい歳した男が狼狽えることじゃない・・・。)


すると鈴音の声が冷たく響いた。


「いい歳した男が狼狽えることじゃないでしょ」

やっぱり鈴音はテレパスだ!


この特異な能力を持ち、背丈だけしか今のところ勝ち目のない大きな存在に対処できる術が、はたして僕の中にあるだろうか?
必死に脳内を検索してみたが・・・残念だ・・・。

だからと言ってこのままだと僕の人生、カヲルと鈴音に振り回されて、言い訳ばかり考えてしまう。

かなり確かなそんな予感が・・・ゾゾッ!

空回りの連続でさえ続けていればきっと・・・・・あった!!
僕の脳裏に名案が閃いたのとほとんど同時に、カヲルがソファから立ち上がって言った。

「何か言うことは無いの!」


その威勢に負けることなく僕は余裕の微笑みさえ浮かべて言ってやった!

「勿論、ある!・・・」
​​














いつもお読みいただき有難うございます。
こんな間延びした二次小説にお時間を頂戴しまして有難うございます。(^^♪
応援のポチを頂けると大変喜びます。
どうぞよろしくお願い致します。


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最終更新日  2020.09.02 17:09:35
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