FXIとは? – 中国大型株ETFを、新興国VWOと比較・分析【インデックス投資】

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中国投資の際に、香港証券取引所に上場している中国の大型株と中型株に分散投資を行うETF「FXI」について

同様にブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場の大型・中型株に分散投資するETF「VWO」と比較、過去パフォーマンス分析してみました。

※投資は自己責任でお願いいたします。

FXIとは?

FXI:iシェアーズ中国大型株ETFは、米国籍のETF(上場投資信託)。

  • FTSE中国50インデックスに連動する投資成果を目指す。
  • 香港証券取引所に上場している中国の大型株と中型株に分散投資

FTSE中国50インデックスとは?

FTSE International Limitedにより算出される指数であって、香港証券取引所に上場するH株、Red Chip、P Chipと称される中国株の中から時価総額及び流動性を勘案して選定される50銘柄により構成されるもの

引用)JPX
https://www.jpx.co.jp/derivatives/products/foreign/ftse-china50futures/index.html

VWOとは?

VWO:Vanguard FTSE Emerging Markets ETFは米国籍のETF(上場投資信託)。

  • FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスに連動する投資成果を目指す。
  • ブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場で大型・中型株を保有する。
  • 時価総額加重型。

FTSEエマージング・マーケッツ・インデックスとは?

FTSE社(ロンドン証券取引所とフィナンシャルタイムズが共同設立)が算出している、新興国株式市場の動向を表す指数。

対象国:

中国、インド、台湾等、アジア諸国や東南アジア、ブラジル、ロシアなどの資源国等、20カ国以上。

グローバル企業から中小型株まで、約2,000銘柄から構成される時価総額加重平均型の株価指数。

引用)FTSE 

FXI/VWOの価格

直近の価格チャートです。

FXI/VWOの概要

FXIとVWOを比較してみました。

※最新情報は運営会社の情報を参考ください。

銘柄
(ティッカー)
FXIVWO
運用会社BlackRockVanguard
ベンチマークFTSE
中国50インデッス
FTSE
エマージング・
マーケッツ・
オールキャップ
(含む中国A株)・
インデックス
構成銘柄数50銘柄約5,000銘柄
コアセクター金融
石油・ガス
テクノロジー
電気通信
金融
テクノロジー
消費財
ETF純資産約42億ドル約780億ドル
リバランス
配当時期年2回
6月/12月
四半期
3月/6月/9月/12月
配当金利回り
(年率%)
1.17%0.52%
経費率
(年率%)
0.74%0.10%
設定日2004/10/082005/03/10

FXIが中国株式50銘柄に投資するのに対し、VWOは世界新興国全体(約中国45%、台湾15%)への投資構成となっています。

FXI、VWOともに、他ETFと比べると経費率は高めですね。特にFXIは高いので多く資産を持つ場合には、年間維持経費などトータルコストが気にかかるところです。

運営会社「ブラックロック」「バンガード」については、資産規模などこちらもご参考ください。

FXIの投資アプローチ

  • FTSE中国50インデックスに連動する投資成果を目指す。
  • 香港証券取引所に上場している中国の大型株と中型株に分散投資

FXIのセクター構成比率

FXIの組み入れ銘柄のセクター構成です。(2020.9.26)

セクター比率
中国99.51%
キャッシュ・デリバティブ等0.49%

FXIの組み入れ上位10銘柄

上位10銘柄は下記となります。

割合(%)
9988:HKアリババグループ・ホールディング382.27 百万8.78
700:HK騰訊控股[テンセント・ホールディングス]380.38 百万8.74
3690:HK美団[メイトゥアン]365.27 百万8.39
9618:HKJDドットコム243.97 百万5.61
939:HK中国建設銀行 [チャイナ・コンストラクション239.50 百万5.50
1398:HK中国工商銀行215.79 百万4.96
9888:HK百度[バイドゥ]177.68 百万4.08
2318:HK中国平安保険(集団) [ピンアン・イン175.01 百万4.02
9999:HK網易158.21 百万3.63
3988:HK中国銀行 [バンク・オブ・チャイナ]157.25 百万3.61

金融、テクノロジー、一般消費財のセクター比率が高めです。

新興国市場は景気後退時に、リスク回避で資金引き上げされやすいのと、セクターも金融など景気敏感銘柄、ボラリティの高いテクノロジー銘柄の比率が高いため、値動きが激しくなると想定されます。

FXIとVWOのパフォーマンス比較

中国大型・中型分散投資ETFの「FXI」と、新興国全体投資の「VWO」の過去パフォマンステストを実施し比較してみました。

ポートフォリオグロース

中国株の比率が高いため、両ETFとも同じような値動きをしています。

最も良かった年の値上がり率

FXI83.17%
VWO76.26%

最も悪かった年の値下がり率

FXI-47.78%
VWO-53.49%

ボラリティがかなり高く、新興国投資はリターンもリスクも大きいのがわかります。

標準偏差、シャープレシオからみても値動きが激しい投資になると伺えます。

年リターン推移

FXI_Return

トータルリターンでみると、米国株式などの株式投資の平均的な期待値比べるとやや物足りないリターン率となっています。

実際にETFを購入するには?

証券会社の「定期買付」機能を使いこなして、ETFの積立でインデックス投資をする方法を下記の記事で紹介しています。

まとめ

中国投資や、グローバル新興国への投資で

香港証券取引所に上場している中国の大型株と中型株に分散投資を行うETF「FXI」について

同様にブラジル、ロシア、インド、台湾、中国、南アフリカなど、世界中の新興国市場の大型・中型株に分散投資するETF「VWO」と比較、過去パフォーマンス分析してみました。

経費率の高さや、景気後退時に資金引き上げ傾向にあるリータンとリスクを考える必要がある新興国投資で

今後、中国や新興国が伸びると考える場合や、メインは米国などの先進国投資で、新興国へもヘッジとして分散投資しておきたい場合に、小額積立投資や安値になった時にコツコツ買い増ししていくなどの投資戦略も有効かと思われました。

※投資は自己責任でお願いいたします。

世界全体に分散投資する場合、先進国と新興国市場を対象、米国内外の株式で構成されるバンガード社の VTなどのETFを選択するという手段もあります。

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