『オーシャン・ダイバー』第五話～最終話

新卒一郎（ニンフィアの人）
「やっぱり真に信じられるのは徹夜のみよ」


先週から引き続きとなる、社畜TRPG「ネバー・レイト・ナイターズ」のリプレイです。GMはニコライさん、メンバーはニンフィアの人、ラリマーの人、ライトの人です。





社畜を題材としたTRPGということで、このセッション内はもちろんのこと、この動画を見た卓メンのツイートも含めて、心に刺さるエピソードが数多く語られしんみりしました。投稿者コメント曰く、実セッションでは動画化されている以上に具体性のある愚痴が出まくっていたそうです。返す返すも、誰がどうしてこんな夢も希望もないTRPGを開発したんでしょう……。しかもやたらに完成度高いし……。


ニンフィアの人の言う、この動画を楽しんで見れるかどうかが精神健康度のバロメーターになるというのは、確かに言い得て妙です。


さて、今週は祇園司令の悪目立ちが特に見どころでしたかね。前半戦こそ若干うざいのと現場をよく知らないのを除けば、そこまでめんどくさくなかった祇園司令ですが、後半戦はトラブルメーカーぶりを如何なく発揮し、またたく間に従業員のヘイトを集めました。ニンフィアの人が半ばbotのようにクソクソ言っていたのが印象的です。


最後の卓メンの選択はアグレッシブゆえ、もしかすると賛否が分かれるところかも知れませんが、まあ見ていて爽快でした。「これはフィクションだ」と笑ってぶっとばすためにも、あれぐらい過激な終わり方で締めたのは正解だったんじゃないでしょうか。


今回もお気に入りのシーンをちょっと抜粋させていただきますね。

・・・
オルガ（ラリマーの人）
「ノー残業デーはさぁ・・・いらねーよ！」
新卒一郎（ニンフィアの人）
「いや！なんだかんだいる！　いるけどさぁ・・・」
DR（ライトの人）
「業務の量による。マジで」
オルガ（ラリマーの人）
「家に持ち帰るかどうかの違いじゃねーか！」
新卒一郎（ニンフィアの人）
「いや、どうせノー残業デーでも残業するけど、上が早く帰るから自分のタイミングで切り上げられる！」

（ノー残業デーという一見ホワイトなワードが、卓メンのやり取りをどす黒く染めていくのが皮肉っぽくて好きです。ニンフィアの人のお目目ぐるぐるしてそう……）

・・・
祇園司令（ニコライさん）
「君たち・・・君たちに、コンセンサスなクエリーをしたい」
DR（ライトの人）
「・・・やべぇよ」
～中略～
祇園司令（ニコライさん）
「誰しもミスはある！　私のインテリジェンスな頭脳を用いても、カリキュレートにミスもある！」
祇園司令（ニコライさん）
「・・・取り払った、戦闘技能が、ニーズなんだ・・・」
DR（ライトの人）
「ちょっと待てや！！！」

（祇園司令のミスでプロジェクトはあらぬ方向へ進み、卓メン一同ぶち切れ。超有能即戦力クリエイティブ人材・新卒一郎くん（ニンフィアの人）がもう達観していたのも草です）
（……まあ、ここは祇園司令がミスを部下のせいにしなかっただけでも、まだ救いがある気もします。こんな感じで、祇園司令にも憎めない部分は若干あるんですが、総合評価でギルティです）

・・・
新卒一郎（ニンフィアの人）
「そうか、初徹夜か。優秀だ」
「いや、リアルではまだしたことないけどさ」
オルガ（ラリマーの人）
「徹夜で仕事をするとなぁ・・・死にたくなってくるぞ」

（重たい……。ここで流れているコメントも重たい……。世間で使われる意味とは別の方向のクソデカ感情発言でした。やはり労働はクソ！）

・・・
新卒一郎（ニンフィアの人）
「・・・オルガ？」
オルガ（ラリマーの人）
「彼は・・・自分の仕事を終え・・・その場に倒れ伏した」
DR（ライトの人）
「団長・・・！ノー残業デーのために・・・！」
オルガ（ラリマーの人）
「俺は徹夜を止めねぇからよ・・・残業のその先に俺はいるぞ！　だからよ・・・」
「納期遅れるんじゃねぇぞ・・・」

（ノリノリで会話を合わせていくこの卓の雰囲気が相変わらずで大好きです。凄い盛り上がりからの感動的な締めですが、やってることはノー残業デーの対応という……）

・・・
GM（ニコライさん）
「タイムカードってなんですかぁ？」
新卒一郎（ニンフィアの人）
「お前の職場にはないからな」
DR（ライトの人）
「ないよね」
GM（ニコライさん）
「出勤簿手書き・・・！」

（ニコライさんの発言も十分カルチャーショックですが、ここでも同様のコメントが大量に見られて戦きました。マジで日本が先進国なのか自信なくなってきます……）

・・・
GM（ニコライさん）
「そして・・・あっ！」
「突如仕事場の電気が落ちます」
祇園司令（ニコライさん）
「ソーリー・・・退院して体がまだ動かなくてね。間違えて電線を切ってしまったようだ・・・」
新卒一郎（ニンフィアの人）
「なめてんのか！？」

（日本の国防を一人で崩壊させる男、祇園司令。ここは撮れ高的な意味では、ニコライさんの神引きでしたね。わりと彼の運命はこの時に決まった感があると思います）

・・・
作業員たち（ニコライさん）
「・・・この配置、ライフルとオルグイユを結ぶ線上に・・・司令の船いません？」
オルガ（ラリマーの人）
「・・・殺るか。不慮の事故に見せかけて粛清できるな！」
DR（ライトの人）
「お？」
田中（ニンフィアの人）
「ああ！新卒さんが今の話を聞いて起きてきました！」

（流れが変わります。虐げられるだけの労働者はもういません！これからは労働者の時代！　皆の心が一つになった瞬間です）

・・・


いやぁ、実にパンチの強いシリーズでしたね。僕はまだ傷が浅いのか、見ていてあんまりダメージはありませんでしたが、世の中には色んな職場があるんだなぁ、とひたすらおっかなく思っていました。今はまさに就活シーズンまっさかりですが、学生の皆さん、どれだけ就活が大変でも妥協やら思考停止はやめましょうね！　困難な選択の先に納得はありますよ！