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心のケアこそ音楽療法の役目

音楽レクリエーションと音楽療法の違いについて音楽療法士などでは論争になることがあります。

時間をかけて勉強してきた音楽療法士からすれば音楽レクリエーションと音楽療法を一緒にしてほしくない! そう思うことも当たり前なのかもしれません。

しかし、現場ではどのような見方をされているのでしょう?

実はほとんどの施設で音楽療法も音楽レクリエーションも同じだと思われています。それは見え方の問題なのかもしれませんが、現実として受け手は音楽療法でも音楽レクリエーションでもどちらでも構わないのではないでしょうか。

音楽療法の役目

音楽療法の歴史からひも解いてみましょう。

音楽療法の歴史

創成期

宗教の誕生と同時に音楽は生まれ、儀式や呪術に用いられた。これにより人びとの精神を鼓舞したり一種のトランス状態を引き起こしたりする。ユダヤ、キリスト教の賛歌などにおいても音楽は用いられ、これも信仰を深め、精神的な豊かさを深耕することにより現代にも引き継がれている。治療効果も古くから知られ、ダビデはサウルのうつ病を竪琴で治したとされる。

発展期

第二次世界大戦により大量の傷病兵を出した米国は野戦病院において音楽を流し、ないし演奏してみたところ兵士の治癒が早まった。その後米国を中心として音楽による治療効果が立証される 。

現在

各地で高齢者ケア、引きこもり児童のケアなどの現場で活発に活動が展開されており、日本音楽療法学会認定の音楽療法士という資格がある。

(出典:フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』)

上記の内容から見てみると、創世記でも、発展期でも、現在でも音楽の役目は人の「心のケア」だったのではないでしょうか??不安やイライラを解消し精神を安定させる役目だったはずではないでしょうか?

やがてそれは分岐し「ヒーリング音楽」と言われたり、「音楽療法」と言われたり、音楽レクリエーションと呼ばれるようになったのではないでしょうか?

誰が決めるのか?

音楽療法がどんな言葉で呼ばれようとも、それが楽しかったのか・・心のケアになったのかを判断するのはあくまでも対象者様です。

私たちは対象者様の変化を感じることができても心の中を見ることはできません。音楽レクリエーション(音楽療法)が皆様に寄り添うことが出来、生きる活力となっていたならば、それが一番の効果でありケアになったエビデンスなのです。

まとめ

「心のケア」こそ音楽レクリエーション(音楽療法)の役目という目的を忘れてはいけません。学会や知名度、音楽の技術や知識。それは本来の目的にはそぐわない。本当に大事なのは人と人とのコミュニケーションに音楽を足し、対象者のニーズに合わせること。心のケアなのです。

投稿者

fumio_takaseki@j3d.jp

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