脇田はRUMではない ~伏線のまとめ~ 

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RUM候補の中でRUM最有力とされている脇田兼則。

ですが私は彼がRUMである可能性は全くないと考えています。

脇田がRUMではないという記事は過去にも綴りましたが話が進んだ事に加え何度も原作を読み直す中でやはり脇田はRUMではないと取れる見落としていた伏線を複数新たに発見する事ができました。

ここでは脇田RUM説を否定する伏線の数々をまとめて綴ります。

中には伏線かミスリードか自分の中でも判定が微妙というものも敢えて記載しています(笑)。

恐らく随時更新。

 

◆脇田は変装している

彼は足腰を曲げて身長を低く見せているだけで実際は足腰に何の問題もない描写が確認できます。

彼が足腰をピンと伸ばすのは決まって身長がどの程度あるのか読者が分からないタイミングです。(具体例:そのコマに脇田しかいない、他の登場人物は座っている等)

作者が脇田の身長を小柄に演出しているのは確実です。

彼は実際はかなり長身の人物でしょう。

身長をごまかすのだから当然顔も本物ではありません。

脇田をRUMと仮定すると小五郎やコナンの前で眼帯を外そうとした行為は自分がRUMである事にどのように反応するかを観察する為のはずです。

つまり彼は自分がRUMである事を隠すつもりは全くないのです。

当然変装もしていない事になります。

ですが彼は変装を施している事が確実な為脇田をRUMとすると矛盾が生じます。

 

◆眼帯が右目にあると勘違いした

彼は初登場時自分の眼帯が左目でなく右目にあると勘違いしているコマがあります。

RUMは灰原が組織にいた頃から隻眼の噂が定着していた事から隻眼の生活はそれなりに長いはず。自分のどちらの目が見えないか忘れる事は無いでしょう。

またこのコマは脇田が江戸っ子口調が使用しなかった唯一のシーンである為確実に伏線と言えます。

脇田が小五郎の前で眼帯を外そうとしたのは過去に2回あります。

それぞれの台詞が以下の通り

「見てみるかい?」 92巻 

▲脇田が江戸っ子口調を唯一封印したコマ。眼帯が右目にあると勘違いしている

「見てみやす?」 97巻 

▲通常の江戸っ子口調。眼帯が左だと分かっている

 本来の脇田は両目が見え、かつ江戸っ子口調ではない人物だという伏線になっていると思います。

同時に今の彼は本来の姿でなくやはり変装している状態と捉える事の出来る場面とも言えます。

 

◆「駄馬」発言

灰原「ラム…?」

コナン「酒の名前だよ!よく海賊とかが飲んでる…」 86巻

脇田「パイレーツスピリットなんて駄馬に…大金をぶっ込むなんてよォ!」 92巻

初登場の「となりの江戸前推理ショー」でラムを連想させる名前の馬を駄馬と表現しています。

彼はRUMではなくRUMを追う立場という意味が込められた台詞かもしれません。

 

◆脇田とゾンビ

初登場回で「ゾンビが囲む別荘 88巻」の話題が出ていました。

また脇田のメイン回である「屋根裏密室事件」は事件の内容がゾンビ事件と非常に似通っています。

蘭の台詞からもそれは明らかです。

「お父さんはダメよ!尿酸値とコレステロールがヤバぎみなんだから…」

「間食はダメよ!お医者さんに内臓脂肪が付き過ぎって言われてるんだから!」

 上が脇田初登場、下がゾンビ事件のものです。

蘭が小五郎の健康問題に触れる事は珍しい為この台詞は偶然ではなく意図的に似せているはず。

作者の中には脇田とゾンビを結び付ける狙いがあるはずです。

ゾンビはラムベースのカクテルの事。

脇田はラムではなくその影武者などという可能性があるのかと思います。

 

ハイボール

いろは寿司の客がハイボールを注文しています。

脇田が組織を割る人物という示唆かもしれません。

 

◆サビ抜き

RUMの名が初登場した際「4つの紅茶のうち3つはお酢入り。その中からお酢の入っていないものを当てる」というクイズがありました。

このクイズはRUM編におけるヒントになっているはずです。

お酢と紅茶を混ぜるのは刃物の黒サビ加工の一般的な技法。

そしてRUM候補は3人とも日本刀を絡めて登場しています。

よってサビ=組織と解釈できます。

脇田は初登場回で脇田本人、コナン、客の口からサビ抜きのワードが強調されていました。

脇田はサビではない、つまり組織の一員ではないという事が表されています。

 

◆血を消すトリック

初登場のトリックは犯人が自分の袖口に付着した被害者の血を消すというもの。

ラム酒の別名はネルソンの血。

これは脇田がRUM(ネルソンの血)を消し去る立場という示唆です。

 

◆リンゴをむく

スリ被害者「リンゴをむいてたら手が滑って…」 

スリの被害者が包丁で怪我をした理由ですが料理をしている時などでいいはず。

わざわざリンゴに限定しているのが引っ掛かります。

これは脇田はリンゴ、つまりベルモットの素性を暴く立場という可能性も。

彼はベルモットと何らかの因縁があり対峙しているのかもしれません。

 

◆新たな仲間

コナンの(加わって…消す?)

脇田がコナン達の新たな仲間として加わる伏線。

 

◆安室透との共通点

脇田はNOCである安室との共通点が多い人物でもあります。

両者を似せて描いているのはこの2人が同じく組織をせん滅する立場という可能性があります。

 

■眠りの小五郎

脇田が眠りの小五郎を目の当たりにした時のリアクションがNOCである安室とよく似ています。

またテーブルの下にコナンが潜り込み、推理ショーが始まる点も同じです。

 

■差し入れ

脇田は寿司を手土産に探偵事務所を訪れています。

これはサンドイッチを手土産に探偵事務所を訪れ情報収集している安室を彷彿とさせます。

また安室だけでなく過去にNOCであった赤井(沖矢)も料理のお裾分けという形で灰原の元を訪れています。

3人とも似通った立場という伏線になっているのかも。

 

◆コナンの評価

「長野廃教会事件 97巻」の冒頭で脇田も安室もコナンから同類のような評価をされています。

(安室に対し)(暇なのか?公安…)

(脇田に対し)(自由だなこの人も…)

この2人が似かよった立場(NOCやそれに近いもの)である事の示唆かもしれません。またエピソードの中盤では脇田と安室を落ち着かせようとする小五郎を見たコナンの心中が次の通り。

なんか水戸黄門染みてきたな…

つまり脇田と安室は助さん格さんであって同じような存在と受け止めている事になります。

またエピソードの最後では上原も脇田と安室を引き連れた小五郎を(すごい…黄門様みたい…)と評しています。

脇田と安室が組織をせん滅する同じ立場である事を強調する狙いがあったのかもしれません。

 

◆後ろ手に組んだ手

安室が諸伏と対面した際安室は手を後ろに組んでいました。

これは警察官の正しい立ち姿です。

これにより警察官として密かに親友の兄に敬意を表していると考えられます。

そしてこの時脇田も安室と同様のポーズを取っています。

彼は常に腕を前で組むクセ(設定)がある人物なのでこの描写は意図的なはず。

脇田の素性が警察官やそれに近いもの、または安室と裏で手を組んでいる可能性を表しているのかもしれません。

 

◆小五郎の台詞

「何かこーいうのって得意なんだよ!引いちゃならねぇハズレだけは割とピンと来るっいうか…」

脇田と旅行中の小五郎の台詞です。

脇田がハズレ、つまり小五郎にとって脅威に値しない人物という暗示かもしれません。

 

◆犯人に事件を起こさないよう密かに牽制

記事準備中。

 

◆ババ抜き

 脇田のメイン回「長野廃教会事件」「屋根裏密室事件」両方にババ抜きが登場しています。

正確には長野の事件では長野行きの列車の中で脇田はコナン、小五郎、安室の4人でババ抜きをしました。

屋根裏の事件では被害者の名前が馬場貫康(ばばぬきやす)でした。

ババとはラム酒を使ったお菓子の事です。

よってババ抜き=ラム酒抜きという意味に置き換える事が出来る為、脇田がRUMである事を否定している材料になっています。

 

◆バターサンド

「屋根裏密室事件」で小五郎はバターサンドで食あたりを起こしていました。

バターサンドは食あたりのアイテムとして一般的ではありません。

そこで作品をよく見るとこの時彼が食べたバターサンドはクリームだけが挟まったものだと分かります。

通常バターサンドはラム酒漬けのレーズンが挟まっています。

つまり小五郎が食べたのはラム酒抜き。

ここでも脇田がRUMではないと暗示しています。

 

◆めばちマグロ

脇田「そいつめばちマグロ!今が旬でさぁ!!」

脇田が差し入れした寿司の中にあっためばちマグロは目がぱっちりしている事からその名がついたもの。

脇田は左目に眼帯をしていますが実は両目が見えるという伏線の可能性があります。

RUMの絶対条件は隻眼。

両目が見えるのなら当然彼の正体はRUMではありません。

 

◆酷似した2つの扉絵

脇田初登場の92巻「江戸っ子探偵!?」の扉絵と瓜二つのものがあります。

それが63巻「回る凶器」 の扉絵です。

「回る凶器」は回転寿司屋で発生した事件でしたが扉絵では寿司が寿司下駄にのっています。

「江戸っ子なら(回転寿司でなく)寿司はいい店で」という台詞や腕を負傷した職人は脇田を連想させます。

RUM編は非常に早い段階でその構想が練られていたとされています。

またこのエピソードの次の事件「犯人は元太の父ちゃん 63巻」は明らかにRUM候補3人を意識している為「回る凶器」の段階で作者は江戸っ子口調の寿司職人、脇田兼則を完成させていた事が分かります。

その「回る凶器」の中で歩美はコナンの為にイカをたくさん注文しています。

イカは漢字で書くと烏賊。

イカが烏を海に引きずり込んだという伝説からこの漢字が宛てられました。

つまりイカは烏の宿敵。

ずっと後の92巻の酷似した扉絵で登場する脇田が烏丸の宿敵である事の示唆と考えています。

 

 

読者の間でRUMが脇田一択状態になってからも脇田がRUMである事を否定する細かな伏線が張られています。

脇田の正体がRUMなら細かなものは全てミスリードという事になりますが脇田=RUMが定着している中で脇田≠RUMのミスリードを仕掛けるなら大胆な方が読者をいい意味で困惑させる事ができるはず。

脇田≠RUMの描写が非常に細かいのはやはりミスリードではなく伏線だからと捉えるべきです。

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