2019年10月6日日曜日

金印発見の島、志賀島へ上陸

 九州国立博物館で三国展が開催されており、博多に1泊。せっかくなので中国とゆかりの深い金印発見の島へ上陸してきました。金印と言えば学校の教科書に必ず登場する有名なあれです。


金印伝説

   金印は、1784年(江戸時代)に志賀島で出土したと推定されています。中国「後漢書」に光武帝が弥生時代の日本に存在した「奴国」の王に与えたとされています。志賀島でなぜ金印が見つかったかは大乱のために隠された、またはその際に遺棄されたという説が有力。他には奴国の王の墓や宮殿が志賀島にあったという説もあるそうで、いまだ謎は解けていません。浪漫がありますね。これは島にあるレプリカです。

 

   ちなみに、金印は現在、福岡市立博物館に所蔵されています。今回は夕方の新幹線で帰る予定なので島だけの観光になりました。モノより出土した場所の方に行くのが遺跡ハンターの心得といったところでしょうか。単に船が好きなだけだったりもします。

   

志賀島へのアクセス(船)

 志賀島は実は本土と陸続きで、自家用車やバスでも上陸できます。ここはせっかくなので、島への船旅をチョイスしました。波が高いと欠航になる可能性もあるため、事前にチェックを。

■乗船場所:博多埠頭(ベイサイドプレイス博多)
■料金:680円(片道)
■所要時間:約30分

 

 切符を購入して、桟橋で待ちます。乗船は5分前から。日曜日でしたがお客さんは半分くらい、しかも途中の海の駅で下船する人がほとんどで志賀島へ行く人は少なめでした。自転車も乗せることができます。船の名前は「きんいん」分かりやすいですね。


便数は7時を始発に1時間に1本。帰りは21時台まであるようです。
この日は曇りで少し風が強く、波しぶきがよく飛んできました。せっかくなので甲板で優雅に海を眺めていたかったのですが、しぶきに負けて船内に退散…。

 約30分の乗船で志賀島へ到着。ひなびた海辺の寒村(失礼!)な雰囲気です。とてものどかです。こちらは船の待合所。帰りもここから乗船します。

 島内の目的地は金印公園です。バスでも行けそうなので、船着き場からメイン道路へ出てバス停の時間を調べてみれば、1時間に1本…これはちょっと不便。というので、レンタサイクルを借りることにしました。船着き場の前の道をまっすぐ、メイン道路を渡ってすぐ右手にあるこちらの建物がシカシマサイクルさん。そう、しがしまではなく、しかしまなんですね。

  車輪が小さいミニチャリ(正式名称忘れました…)からマウンテンバイク、電動バイクなど取り揃えがあり、車種によって価格が違います。一番お手頃価格のミニチャリにしました。メイン道路で島一周が約10キロ、約1時間とのこと

 タイヤが小さいのでキコキコ頑張ってこぎます。車道には自転車道がありませんが、ラインが引いてあるので自転車は市民権を得ているようです。島自体には車は少なそうですが、本土から自家用車で観光に来る人がいるので車には気をつけて運転しよう。

 海沿いを走るのは気持ちが良いです。ちょっと汗ばむくらいだけど…、あとチャリ漕ぐつもりも無かったので、運動しにくい服にサンダル(というかもうつっかけみたいなん)履いて来てしまったのでかなりしんどい。金印公園に向かう道は金印海道と名付けられています。しんどいけどテンションが上がります!

 

 金印公園に到着!船着き場から自転車で約15分弱程度でした。マウンテンバイクならもっと早く着くのでしょう。公園といっても、高台に石碑や看板があるくらいの場所なんですけどね…。でもここに後漢からもらった印鑑が埋まってたってのは素敵じゃないですか~。石碑の向こうに海を眺めてしばし休憩


   公園にあったレプリカ。実際の大きさは高さ約2.2センチ、横幅2.3センチとのことで、本当に小さい。実際に見たらえっ!?!っはっ???てなる有名な文物のひとつなのではないでしょうか。

 

   そして金印にかかわるのはここだけ…。教科書に必ず乗っており、テストにもよく出される金印なので大々的に何かしら祀ってあるのかと思いましたが意外と質素なのでした。でも2000年近く前に洛陽からここにモノが運ばれてきたというだけでもスゴイことですね。汗をふきふき、後漢の風をしばし感じていました。

島といえば海鮮グルメ


 そろそろ腹も減ったので、島と言えば海鮮丼。島にはおいしそうな海鮮丼のお店がいくつかあるようで、実は自転車をこぎながらここに来る途中にお客さんが多そうな店に目をつけていました。お昼休みに入る前にキコキコチャリを漕いでお店に到着。この海鮮丼、新鮮でボリューミー。めちゃくちゃ美味しかった。これで1250円スゴイ。食後にコーヒーや紅茶もついてきます。「キッチンしま」さん、港から金印公園に向かう途中、左手にありました。

 

   島を一周すれば景観の良いスポットがいくつかあるようなのですが、この日は曇りがちで海もちょっと荒れ気味のため、戻って志賀海神社に立ち寄ることにしました。行きは良い良い、で帰りは逆風の中ミニチャリ進まねえ…!!なんとかたどり着いた志賀海神社。

 

   海を見下ろす丘の上に立っています。こちらは海の神様なんですね。清めの砂が置いてあったのが興味深いです。一万本以上の鹿の角が神宝として奉納されています。上記写真の右手のお社です。

 他に、島には海水浴場や休暇村、パノラマスポットがあり、一日のんびりできそうです。小さな島なので、もし金印公園だけ訪問するなら半日あれば十分、海鮮丼を食べて引き上げて本物の金印を見に福岡市立博物館へ立ち寄ることもできると思います。ちなみに「魏志倭人伝」には239年、邪馬台国の女王、卑弥呼へ授けた金印の記事があるそうです。239年といえば、魏帝曹叡の時代にギリかぶるのでそれも胸熱ですね。さらば志賀島。

 

  帰りは博多で博多ラーメンを食べました。辛味噌味、美味しかった、のですが普通のにしておけば食べ放題の辛子高菜の味が活きたのに…と教訓が残りました。博多は美味いものが多い!また訪問したいです。


 

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