映画レビュー/概要

356本目 エイリアンVSプレデター/Alien vs. Predator
2004年
監督:ポール・W・S・アンダーソン
主演:サナ・レイサン
評価:★★★★


あらすじ
2004年。
とある島に熱源を感知した大企業が、世界各地から優秀な人材を急遽集め、現場へと向かうことに。

世界の歴史が書き換わると確信していたが、そこに現れたのは、想像を絶するものだった……。


ついに実現、奇跡の対決

2004年。
中学時代の鳴海がこの対決をどれほど待っていたか。

映画好きの友達とも捗るエイリアンとプレデターの共演、そしてどちらの方が強いのか?というトークは授業中であろうが関係なく盛り上がったもんです。

元々、『プレデター2』の船内に、エイリアンの頭蓋骨のようなものが飾られていたことから、いつか対決が実現するのでは……?という憶測が、インターネット黎明期の日本でも話題になっていたのを今でも覚えています(実際、鳴海もよく調べていました)。

今回のストーリーは、新米プレデターがいかにエイリアンを殺して生還できるのか、というもの。
つまり、人間はただの餌です。
凝った話は求めちゃ居ないので、別に無問題です。

どちらも残忍な生き物で、人間を殺しに殺しまくってきたSFキャラクター。
一体どちらが勝つのやら。

ただ、広告の文言で使われている通り、『どちらが勝っても、人類に未来は無い』というのは確かかもしれません。

コラボものでよくある、パラレルストーリー

これは2019年だからこそ断言できることなのでお話しますが、これは完全にパラレルストーリーです。

というのも、エイリアンシリーズ最新作である、『エイリアン:コヴェナント』にてエイリアンがどういう経緯で誕生するのか、明確に描かれています。
その舞台は未来なので、2004年にはエイリアンは存在していないはず。

つまり、これは各シリーズとは別筋のパラレルストーリーと考えた方がいいでしょう。
まぁ、そこにこだわりそうな人は一部だと思うので支障は無いと思いますが。

鳴海がエイリアンとプレデターがコラボする時に注視したかったのは、
・エイリアンとプレデターがいかにドンパチやってくれるか
・それぞれの作品らしい描写があるか
です。

正直、感動も映画としての質も期待してはいませんでした。
欲しいのは、各キャラクターが画面狭しと暴れる姿。
それだけさえあればオッケー。

とまぁ、このような観点から実際に作品を観ると、エイリアンとプレデターの初対面する際、対峙する構図をしっかり取っていたのは1億点でしたね。
完全にツボを突かれました。

暗闇からエイリアンが人を襲う姿も、プレデターの装備する宇宙的あれこれも最高で、観ていてテンション上がりっぱなし。

ただ、次の項目はちょっとキツイですよね。
それはきっと、鳴海以外の大半の方々も同様に思ったことだとは思いますが……。

問題となるのはやはり最後でしょう

さて、必ず問題提起されるのは後半以降に登場する、プレデターと本作ヒロインの共闘でしょう。

「なんでプレデターがこんなに親近感ある感じなんだよ!」
「最後に一緒に走っているシーンダサすぎだろ!!」

などなど。

流石の鳴海も、この下りには苦笑い。
プレデターがなんでこんなに優しさ見せるのよ……。と思ってしまうのは、オリジナル作品のイメージとの乖離が大きすぎるからに違いありません。

確かにここの部分だけは異常に浮いて見えますが、鳴海が★を4つも付けた理由としては、先述の”それぞれの作品らしい描写がある”という点です。
ここがまったく無いコラボ系は逆に無い、というかあっても評価はきっと低いんでしょうけど、それが銀幕で観られるだけでいいんです。

コラボ系作品はその楽しみさえ抑えれればオッケーなので、『エイリアンは1,2しか認めない』『プレデターは残忍なキャラに決まってるでしょ』などの主張が強い方には、鑑賞をオススメしません。





「奴らを絶対に勝たせるな……!  --セバスチャン・ウェルズ」

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