「良い仕事」と「悪い仕事」の違い

自分にとって「良い仕事」とは?


介護の仕事をしていると、「良い仕事」だなぁと思う時もあれば、「悪い仕事」だなぁと感じる時もあります。

具体的に説明すれば、施設に入所されている利用者は良い人ばかりです。

もちろん、好みの性格や相性という問題もありますが、介護士として府に落ちない不合理さはありません。

むしろ、同じシフトで組むことになった同僚たちのほうが、「何で?」と疑いたくなる行動をとっています。

そんな人間性豊かな人たちと過ごす時間は、日常生活で味わうことができません。

それだけ貴重な体験をさせてもらっていると思うと、「良い仕事」に携わっていると改めて思います。

「良い仕事」とは、その仕事に就かなければ経験できないスキル身につけられるのが特徴です。

その意味でも、介護はやはり良い仕事と呼べます。

また、身に付けた経験を活かせるシーンに恵まれれば、なおさら「良い仕事」と言えるでしょう。

一方で「悪い仕事」とは?


何より経験が身につかない仕事です。

考えてもみると、20歳から70歳まで働いたとしても、得られる経験は50年に過ぎません。

それぞれの人が「50年」をどんな風に過ごすかで人生が変化します。

だとすれば、全く経験が身につかなかった10年を過ごすのは大いに考えるべきことなのです。

誰でも即日から始められ、1時間もすれば慣れてしまうような仕事は、もう工夫も改善点もありません。

何時間働いて、その時間に応じた報酬を得るというのは、単純に自分の人生を切り売りしていることになります。

そんな類いの仕事は、自分の人生を切り売りしているのだから、「より報酬が期待できる仕事」でなければ手を出す理由がありません。

目先の報酬額に惑わされない!?


なぜ、求人募集を出している会社は、高額な報酬をアピールするのでしょう。

それは、その仕事に求職者の方に注目して欲しいという気分と、その仕事が報酬以外に感動できないからです。

つまり、そんな類いの仕事は「悪い仕事」と評価されるでしょう。

例えば、「介護職」の求人案内で、平均相場を大きく上回る「報酬金額」を提示している場合、やはり「報酬」意外のアピールポイントが無いと思うかもしれません。

しかし、近年の国内産業は、軒並み人手不足に悩んでいます。

少々魅力的な報酬にアップしても、思ったように人が集まらないのです。

それでも「高い報酬」を出すことでしか、求職者に好印象を与えられない現状があります。

少なくとも10年間くらいは上昇気分でいたい!?


どんな仕事でも、面白味を見出せれば、とても楽しくなってきます。

特に簡単に身につくスキルではなく、自分が苦労して修得できたものなら、十分な達成感を得られるでしょう。

つまり、「簡単」「誰にでも」「高収入」というようなキーワードが並んでしまうと、転職に身構えたり、自分なりの目的が曖昧だと貴重な時間を無駄にします。

新人から始まりコーチや監督になるまでの10年くらいの間、利用者と共に成長を感じられれば、自分なりの「適応度」も高いと言って良いでしょう。

「良い仕事」を探したいなら、報酬以外のポイントにも目を向けます。

将来的にステップアップできたり、より好条件の期待できる仕事に移れるような魅力を感じられると良いでしょう。

介護職の場合、「介護福祉士」になれる実務経験3年以上が大きなポイントです。

なぜなら、介護福祉士になることで、初めてケアマネとしてのキャリア形成が始まります。

また、講師など指導者へと進む場合でも、介護福祉士であることが求められます。

つまり、介護職で報酬アップを考えるなら、勤続年数よりも、キャリアアップが大切です。

介護福祉士からケアマネジャーと進めば、入職して10年計画で将来を見据えられるでしょう。