こんにちは!TOOLBOXの室本です。
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2019年8月2日
車種:トヨタ セリカGT-FOUR RC
型式:E-ST185H
年式:平成3年式
作業依頼内容:オイル漏れ修理
前回の続きです。
今回はシリンダヘッド回りの作業です!
以前の作業で大雑把に汚れは落としていましたが・・・
根深いカーボンが堆積しています・・・
この程度でエンジン不調は起こらないでしょうけど、折角なのでキレイにしておきます!
燃焼室内のカーボンはガスケットリムーバ等で根気よく落とします。
バルブに堆積したカーボンはワイヤホイールで削り落とします。
これで清掃は完了!
キレイになりました♪
そしてヘッド回り作業でのメインイベント?バルブシート周りの修正。
バルブの当たり面は高速で何度も打ち付けられる為、傷みやすい箇所。
当然、丈夫には作られていますが・・・使用状態次第では早々に傷んでしまう事も。
私の経験上バルブ周りのトラブルはチョットした事でも起こりやすく、具体的なエンジン不調に陥るケースが多いです。
修正する箇所は、
赤い矢印の「バルブフェイス」と黄色い矢印の「バルブシート」
この2つがキチッと当たる事で気密を保っています。
現状はバルブシートの当たり面の幅は広めで修正が必要な様ですが、バルブフェイス側は左程摩耗していない様に見えます。
という事でバルブシートカットを行い、バルブフェイス側は擦り合わせのみで対応する事に。
今回バルブシートカットは当店で行います!
でもその前に気になる所を。
バルブシート部の加工跡が・・・
この様に結構な段付きになっています・・・
もちろんメーカーが出荷する際からこの状態でしょうから、
基本的に問題が無い状態だと判断できます
でも・・・
段付きは修正したいですよねw
ええ、そうです私の勝手な思い入れですw
折角こだわって組込んでいるエンジン。最後までこだわります!
とはいえ、ポート拡大までしてしまうと吸気のバランスを崩しかねないので、軽く削って段付きのみ修正します。
切削跡をフラップホイールでキレイに慣らしておきます。
今回はご依頼されている作業ではありませんからコレで充分です!
ポート全体を磨いたりしません。
・・・
心に誓ってしません!
・・・
必要無いよね。
・・・
でも磨いても良いのかな?
・・・
磨いているトコロとの境目だけキレイにしようかな?
・・・
・・・
ああっ!全部磨いてしまったw
そんな心の葛藤も終り、次はバルブシートカット!
・・・の予定でしたが他の作業の都合もあり一時中断。
その間にヘッド面研を業者に依頼!
後日、帰ってきたシリンダヘッド。
すっかりキレイになりました♪
ただしブロック同様に腐食が酷く、跡は残ってしまう程でした。
これ以上研磨してしまうと圧縮が高くなりすぎてしまうので、ホドホドでやめてもらいました。
ようやくバルブシートカット開始です!
今回は新調したバルブシートカッターを使用。
以前使用していたモノよりサイズラインナップが多いので助かります♪
30°・45°・60°の歯を使い、バルブフェースに当たる面の形状を整えます。
16カ所すべてに行いますから、地味に大変な作業・・・
時々、光明丹で当たり状態をチェック。
削り過ぎると元も子もないので慎重にすすめます。
ようやくシートカットが完了!
このままでは接触面がバルブフェースとしっかり当たらないので、
当たり面にコンパウンドを塗り、擦り合わせを行います!
バルブラッパーがあればかなり早く仕上ります♪
1シリンダごとに仕上がり次第漏れチェック!
そう上手くはいきませんね・・・
問題のあったバルブは再度当たりを確認&修正。
あまりやり過ぎると当たり幅が変わってしまいますので、ココからは手作業で仕上げていきます。
当たり幅や状態を様子見ながら再チェック。
この様な作業を繰り返し数日経過・・・
ようやく漏れなくなりました!
大変だった~!
今回は思い入れのあるエンジンなので、特に慎重に妥協せず進めてきました。
まぁチューニングと表現するには頼りないですけどw
私自身これまで整備士として経験を積んできましたが、仕事でエンジンオーバーホールを行うようになったのは独立してからです。
正直ノウハウはまだまだ足りていません
とはいえメカの知識はあると思っていますので「修理」目的レベルなら充分対応できると思います。
通常、こういった作業の依頼を受けると、
「リビルトエンジンの方が安いですよ」
と答えがち。
普通のクルマならこの表現で問題無いでしょうし、なにより安く済むというのは大事でしょうからね。
そういう事もあり、以前は私自身もオーバーホールには消極的でしたが、
「このエンジンってどうやって組んであるの?」
という質問に答えれなかったときに、急にリビルトエンジンが怖くなってきて、
やっぱり自分たちでバラして安心して乗ってもらえる様にしたい
と思うようになりました。
そもそもリビルトエンジンはあくまで商品ですから、「売れない車種」のエンジンは存在しません。
でも、
そんなクルマに乗り続けたい人も少ないながらいるんだと思います
今は普通に修理目的でオーバーホールを行っていて、ケース次第でローコストで組み立てられる様に提案する様に行っています。
でもできれば・・・
TOOLBOXで組んでもらったエンジンは素晴らしい!
なんて言ってもらえる様な仕事ができるようになっりたいですね♪
次回に続く。
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