・キノアQuinoa きのあ
ヒユ科アカザ亜科、南米アンデスの高原地帯で紀元前より栽培が始まっており温暖で降雨の多い地帯に適する。キヌアQuinuaともいいボリビア、ペルー、エクアドルなどで栽培している。新大陸発見後にインドにも導入が始まり山間部で僅かに栽培がおこなわれる。ほうれん草、てん菜と同じアカザ亜科で一年生草本で、草丈は1~1.5m、多くの太い分枝を持つ。葉茎の様子は雑草のアカザに似ている。葉は卵形で互生し、夏に花梗(かこう)を出して紅色の小花が群生する。葉は上位の葉ほど藍物質を含み、その含有量が高い。
晩夏に各々の茎の上部に緑白または紫紅色を帯びた花穂をつけ、アカザよりも大粒で、径2~3mmの扁平なアワに似た果実をつける。葉茎がやや紫紅色・緑色のものと実が白色・黒味を帯びるものなどある。
種子はデンプンに富み良質のタンパク質、ミネラル、食物繊維を含んで、種子の種皮にはサポニンが多いので除く。種子を脱穀すると日本のアワ、キビに似ているが粉にしてパン状に、または粒のままスープにし食用としたり、また一種のビールを醸造する。擬穀物(ぎこくもつ)として日本でも雑炊、米に混ぜて炊飯、シリアルなどとし新しい食材として注目している。 大日本明治製糖による成分キノア100g中:エネルギー:364kcal、タンパク質:11.5g、脂肪:5.9g、炭水化物:63.5g、ナトリウム175mg、K521mg、Ca31.8mg、鉄3.75mg、食物繊維5.4%を含む。
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