NYダウさらに高値更新。ポンド、ユーロは下落。

NYダウさらに高値更新

日本時間夕刻に「米中両国が協議の進み具合に合わせ、追加関税を段階的に撤廃することに同意した」と中国商務省から発表がありました。

この報道を受けて株高、円安が進行しました。

夕刻からNY時間まではアメリカ側の関係者からの発言がないため、裏付けがないということで半信半疑のリスクオン状態でしたが、

NY時間には、米政府当局者が「米中協議の第1段階合意には段階的な関税撤回が含まれる」との見解を示したとの報道を受けて、さらにリスクオンムードに。

一時NYダウ27753ドル付近まで上昇。日経先物も23640付近まで上昇しました。

安全資産の米国債が売られ、米長期金利も1.964%付近まで上昇しました。

その後、関税を段階的に撤廃することについて「米政権内には強い反対論があり、まだ決定していない」との一部報道が伝わると、少し勢いは弱まり、それぞれ上昇幅を縮小しました。

 

また失業保険申請件数、受給者数が発表され、その結果が良かったこともドル買いを誘いました。

・米・先週分新規失業保険申請件数:21.1万件(予想:21.5万件、前回:21.9万件←21.8万件)
・米・失業保険継続受給者数:168.9万人(予想:168.2万人、前回:169.2万人←169.0万人)

 

ポンドはBOE後に下落

BOEでの決定事項は以下です。

政策金利を0.75%に据え置きとすることを決定
・資産購入枠を4350億ポンドに据え置き決定

そして、全会一致だった前会合からサンダースMPC委員とハスケルMPC委員が0.25%の利下げを主張しました。

また、同時に公表された英中銀イングランド銀行BOE)のインフレリポートでは2020年と21年のGDP見通し、1-3年後のインフレ見通しが下方修正されました。

金融政策の公表後にはポンド売りが進み、一時1.2793ドル付近まで値を下げました。

 

ブレグジットの合意なき離脱懸念後退からポンド相場も大分上昇してきましたので、これくらいの材料が入ると売りで反応しやすかったのかなと思います。

 

また、英国の解散総選挙に向けての選挙戦はスタートしているので、政治絡みのニュースで週末ポンド相場が変動することも考えられるので、この週末のポンドの持越しリスクは少しありますかね。

 

ユーロも下落

EU、ユーロ圏の成長とインフレ見通し下方修正-21年まで弱さ続く - Bloomberg

ドイツの9月鉱工業生産は予想以上の落ち込み、製造業がマイナス - Bloomberg

これらのニュースが重しになったことや、米長期金利の上昇によって全般ドル買いが進行し、ユーロドルは一時1.1035付近まで下落しました。