強く抱きしめられたら

「人生なんて誰にも信用されなくなってからが本番だぜ、そのさき自分を信じてあげられるのは自分しかいないんだからさ」

疼く炎症も、おどける擦り傷も 無理をしていた

ひとりになりきれなかったひとは、ひとりじゃない と

そう思い込むことでしか自分を護れなかった きょうまでの自分たちを

過去の口を塞いでやりたい ここはお前の来る場所じゃないよ

きょうと明日のあいだで脚が絡まってようが

僕はいま伝えたいことしか言うつもりはないから

強く抱きしめられたら

強く抱きしめられたら

  • 自由詩
  • 掌編
  • 全年齢対象
更新日
登録日
2020-06-05

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