Inbetween the extremes

インド@デリー生活記

悪化する大気汚染の中での卒業式(Convocation)

今日は卒業式でした。約2000人の学生さんが卒業していきました。

午前と午後の部に分かれていたのですが、なんと午前中は大気汚染の緊急事態が発令されているにも関わらず、場所の関係で外のグラウンドで開催されました。

インド・ニューデリー、大気汚染「緊急事態」 全ての学校を休みや工事禁止に - 毎日新聞

午後は各学部に分かれて式典がありました。

卒業式なので、国家斉唱→学部長の挨拶→ご来賓の挨拶→卒業証書授与、という日本と同じ流れでした。

面白いなと思ったのは、2時に始まるはずが2時半頃まで準備。全員1時半には着席していたのに、ぎりぎりになって、レイアウトを変更。下記の写真のテーブルがこの後すべて壇上に、笑。インドではインド時間というのがあって、アナウンスされた開始時間の1時間後に物事が始まることが多く、ベンガル地方は更に1時間遅れるのでBST(Bengali standard time)と揶揄されているそうです。そしてその理由が交通渋滞(Traffic jam)というのがスタンダードな言い訳なんだとか。

海外駐在員ライフ | 「言い訳」はマナー。インドのビジネススタイル

f:id:elbidercindia:20191102232557j:plain

我が学部では、学校の卒業生でもあるAir AsiaのCEOであるSunil Bhaskaran氏を招いており、学生の目線に立ったとても有益で前向きなスピーチがありました。特に、時間とお金と健康は、人生のタイミングですべてを得られることは無く、必ず2つづつしか得られない(20代は健康と時間;30代は健康とお金;引退後は時間とお金)、健康を大事にしましょう、というのはなるほどな、と思いました。

学部長もこれからビジネスの一線に立つ学生さんに対して、インドは先進国に追いつくことだけが目標ではない、インドはまだまだ貧困層が多いのでよりInclusiveな経済成長・ビジネスモデルが必要との強い思いが伝えられていました。

インド人はとても愛国心、愛校心、家族への思いが強い人が多いです。これから国が発展していくにあたってとても重要な要素だと思います。

卒業式をはじめとする学校のイベントの良いところは、そこで投げかけられる言葉を受け、そこにいる人たちを見て、我々自身も立ち止まってReflectionする機会があるということだな、としみじみ思いました。子供を持つ親の気持ちってこういう感じなのでしょうか。