住宅性能表示制度において耐震等級や断熱等性能等級の他に
劣化対策等級というものがあります。
これは構造躯体(土台・柱・梁等)を長持ちさせるための
目安を表したもので1~3まで等級があります。
ざっくりいうと以下のようになります。
等級1:建築基準法を満たす構造躯体の材料や寸法である
等級2:構造躯体の耐用年数を50~60年とする
等級3:構造躯体の耐用年数を75~90年とする
木造の場合は腐朽菌やシロアリによる構造躯体の劣化の防ぎ方で
等級が決まります。
では具体的にどうすればいいかというと
◆等級1
・等級2を満たさない仕様
◆等級2
・基礎の高さが地面より400mm以上
・基礎下に防湿フィルムの施工
・床下の換気量の確保(基礎断熱の場合は除く)
・地盤面から1m以内の範囲の構造躯体を以下のいずれかにする
●通気層の設置
●防腐・防蟻処理をする
●耐久性のある木材(ヒノキ等)にする
●柱小径を120mm以上にする
・土台に水切りを設ける
・土台を防腐・防蟻処理するか耐久性のある木材にする
・小屋裏の換気量の確保
◆等級3:等級2に以下の項目を加える
・地盤面から1m以内の範囲の構造躯体は通気層の設置プラス
以下のいずれかの処置
●防腐・防蟻処理をする
●耐久性のある木材(ヒノキ等)で柱小径を120mm以上にする
●柱小径を135mm以上にする
・浴室・脱衣所については防水性のある仕上げ(シート・クロス等)か
ユニットバスにする
劣化対策等級は維持管理対策等級に比べて細かく仕様が定められている
のでコストアップは避けられませんが、本当に施主のことを考えている
ハウスメーカーや工務店なら標準仕様なはずなので、優良メーカーか
どうかを見極める判断基準の一つにもなります。