音楽の中の算数

まず目に付くものは、「拍子記号」でしょう。4/4拍子や6/8拍子などがそれです。分数のような表現です。でも、もっと基本的なものがあるのです。「音符」です。よく、おたまじゃくしと呼ばれているものです。四分音符♩、八分音符♪などがそれです。「四分音符」の「四分」とは、「全音符」の音の長さを四等分した長さなのでそう言います。「全音符」は一小節全部の音の長さです。算数の、全体を表す「1」と、4等分されたものの一つを表す「1/4」の関係と同じです。「八分音符」は「全音符」の長さの「1/8」の長さということです。音符の学習をしながら、分数の基本概念の復習ができます。

さて、「拍子記号」のことです。4/4拍子の意味は、一小節の中に四分音符が四つ入る拍子で、省略して「四拍子」ということもあります。「1/4」+「1/4」+「1/4」+「1/4」=1や、「1/4」×4=1の話につなげることもできます。まさに音楽の中の算数です。でも、「3/4拍子」や「6/8拍子」には気をつけなければいけません。一小節全体が「1」ではないからです。

この他に、算数的な扱いが可能なものとして、「速度記号♩=120で、これをもとにすると、♩=90の速さはもとの速さのどれくらいか(倍の問題)」と聞いたり、「1オクターブはドレミファソラシドの8音の間の音程ですが、2オクターブ、3オクターブは間にいくつ音があるか(植木算的な問題)」と聞いたりしてみてもいいかと思います。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です