『サウスチャイナモーニングポスト』の2020-5-1記事「China’s Liaoning aircraft carrier returns home from a month of training」。
空母『遼寧』は5隻の護衛艦隊(駆逐艦2、フリゲート1、補給艦1)とともに青島軍港に戻った。
今回の長期行動は、インド太平洋の米空母4隻はすべて新コロにやられて動けないが、中共の空母は新コロにはまったく影響されていないぞ――というデモンストレーションをすることが目的であったようだ。
『遼寧』には2000人が乗っているはずで、しかも演習準備は3月中に行なわれていた。シナ全土から物資を集めて積み込むだけでも、かなりの感染リスクがあったはずである。
米海軍においてはすでに40隻以上の艦艇の中で新コロ陽性者が見出されている。
『遼寧』艦隊は4月に二度、台湾海峡を通り抜けた。
※あまりにも露骨なので、米政権内部は「中共許すまじ」で、すっかり団結してしまった。米支関係が好転することは、二度とないだろう。いまだに中共領土内に工場を維持している日米の諸企業さんは、ご愁傷様だ。
次。
CNNの Michelle Toh 記者による2020-5-1記事「Lessons from China: How global business has changed forever」。
※トランプ大統領のツイッターが「中共のプロパガンダ」と呼んだCNNの報道は何だったのかと思っていたが、偶然見かけたこの記事……。これだわきっと。馬鹿らしいので訳す気にもならないが、中共内部ではすっかりビジネスが元に戻りつつあるという大宣伝。ナイキやフォルクスワーゲンが優等生として持ち上げられている。
次。
Timothy McLaughlin 記者による2020-4-30記事「The Fragility of the Global Nurse Supply Chain」。
ニューアメリカンエコノミーという機関の調査統計によると、看護師など全米のヘルスケアワーカーの16.5%は、フィリピンのような比較的貧しい国からの出稼ぎ外国人である。
家庭訪問介護のような特定分野に限ると、彼女らの比率は37%にはねあがる。
この3月以降、フィリピン人看護師が新コロにやられて病死したケースが全米で数えられている。
かたやフィリピン本国では、パンデミックの前から、病院は慢性看護師不足なのである。
2017時点で米国内には14万5800人の比島人看護師が働いている。
英国の場合、2019時点で比島人看護師の数は1万8500人である。
中東産油諸国や日本では、老人介護の現場で比島人看護師が期待されている。
スペイン政府はこのたび、フィリピン人看護師に関しては入国管理を最も甘くし、病院のための人手を急いでかきあつめる政策を打ち出した。
米国では、これまで6人の比島人看護師と1人の比島人精神科医が新コロで死亡したことを、DCの比島大使館では把握しているという。
英国では、22人である。
フィリピンはマルコス大統領の独裁時代に、看護婦を輸出する政策をとった。それは国内失業対策でもあった。その結果が、現状である。比島国内では、看護師が圧倒的に足りない。そのためこんどの新コロで、比島の医療はピンチに陥っている。
次。
Isabelle Gerretsen and Ivana Kottasova 記者による2020-5-3記事「The world is paying a high price for cheap clothes」。
いま西欧のアパレルショップで流行っているスローガンが「CONSCIOUS=意識的」。具体的には、製造~流通の過程で地球の二酸化炭素を増やさないことや、資源リサイクルを重視していることを強調する。その商品が、ただのTシャツであってもだ。
コンシャスなTシャツは299ドルでも売れる、と有名ショップは強気である。
もしそのTシャツに「5ドル」の値札がついていたら、消費者は、それを気軽に捨てるだろう。安い量産品であるほど、人々は、それを捨ててしまうのに心理的な抵抗がない。
某気候コンサルタント会社によると、全世界でファッション産業は、地球温暖化ガスの総排出量の8.1%について責任があるのだという。
たとえば畑で綿を栽培するところから、縫製、さらに輸送や販売までのすべての工程を計算すると、そうなるのだという。
1着の綿100%のTシャツは、製造と流通の全過程で、自動車を12マイル走らせたのと同じ量の二酸化炭素を排出している。また、1750リットルの水も消費するという。綿花栽培にはそれだけの水が必要なのだ。
これが1着のジーンズだと、消費している水の量は3000リットルだという。染色や脱色の工程が余計に加わっているから。また、排出二酸化炭素量は、自動車を49マイル走らせるのに匹敵するという。
心配する人たちによると、今の調子で世界のファッション産業が成長すると〔この前提は新コロで崩れているが〕、綿製品が消費してしまう水資源だけでも2030年までに今より50%増しとなり、世界の人々が利用可能な水資源は涸渇してしまうという。
殊に綿花の大産地であるインドとシナではたいへんな水飢饉に直面するだろうという。
中央アジアの「アラル海」が干上がったのも、カザフスタンとウズベキスタンにおける綿花栽培が原因だったという。
ポリエステルの衣料品を洗濯すると、その排水の中にミクロのプラスチック繊維が混入する。いま、世界の海洋が汚染されているのはそのせいなのだという。
ジーンズの着古し感を出す工程に、水の代わりに石を使う。このような着眼がこれからは推奨される。
※この記事もCNNでござる。
次。
Tara Law 記者による2020-4-30記事「COVID-19 Meat Shortages Could Last for Months. Here’s What to Know Before Your Next Grocery Shopping Trip」。
米農務省によれば、新コロのせいで、全米の牛肉の生産は25%近く低下。豚肉は15%低下。
ことしいっぱい、食肉の小売り価格は高くなるだろう。これは農家にネックがあるのではない。食肉加工工場での新コロ対策が間に合わないのだ。典型的な3密労働環境で、感染がまたたくまに内部で広まるから。したがってとうぶん、供給量は元に戻らない。
家計の苦しい消費者は、比較的に安価な、豆や豆腐に、蛋白源をシフトさせようとするのではないか。
豚肉は牛肉よりすばやく生産量を調節できる。肥育サイクルが早いので。
チキンは、骨なし胸肉よりも、味付け手羽の方が、品薄になるだろう。
※工員が工場に戻り難いからか? しかし銃社会の米国では、田舎でもしも食うに困ったら、野鳥でも射ち落として動物蛋白を確保できるかも……?
次。
Kyle Mizokami 記者による2020-4-26記事「How an F-16 Fighter Jet Accidentally Bombed Japan」。
米空軍が、2019-11-6の誤爆事件の報告書を公表。
三沢のF-16CMが、基地から15マイル離れた射爆場に、レーザー誘導の500ポンド爆弾「GBU-12」(ペイヴウェイII)を落としたつもりが、正しい目標から3.4マイル離れた私有地に落ちてしまった。
F-16は、夜間のSEAD任務を演練していた。
しかるに高度6000~8000フィートに雲があり、パイロットは地上の標的を直接視認できなかった〔つまり自機のレーザーで標的を照準できなかった〕。そこで他の機に「ターゲット・コーディネイト」の電送を頼んだ。
そのあとパイロットの勘違いがあって、あらぬ場所へ爆弾が行ってしまった。
次。
ストラテジーペイジの2020-5-3記事。 May 3, 2020:
露軍は将来歩兵コンセプトを「ラトニク」と呼ぶ。そのための新小銃AK-12の部隊支給が始まったが、見た目はAK-47のバージョンだ。それに附属するはずの電子機器は、間に合っていない。
※世界の石油需要が新コロで軟化するので、ロシアの国庫歳入はこれから地獄を見る。兵器輸出も鈍るはずだ。どこの国も兵器を買い込む余裕はなくなるので。