「行動経済学の使い方」
(大竹文雄 2019)
を読みました
行動経済学の基礎知識が
細かく説明されていました
そんな中、
子育て中の私が気になったのが
「平均への回帰」という
ヒューリスティックの獣的な
直感的意思決定の1つです。
「ランダムな要因で数字が変動
している場合、極端に平均から
乖離した数字が出た後に現れる数字
の平均値はその前の試行と
変わらない。ただし、数字自体は
極端な数字よりも平均値に
近くなる確率は常に高い。」
というのが平均への回帰と
呼ばれる統計的な性質です。
わかりずらい
例えば、
風邪をひいたり、体調が良かったり、
頭痛がしたりと健康状態が
ランダムに変動していた場合、
極端に悪化した後は平均的な状況に
戻る可能性がもともと高くなります。
昨日は頭痛がしていたけれど、
今日はなんともない!という状態です。
→(普通の日が多い)
しかし、
悪化した時に民間療法によって
治療した場合、その治療には効果が
なかったとしても、
その治療によって治ったのだと
誤解しやすいというものです。
子育てをする際に、
うまくいった時に褒めるよりも、
失敗した時に叱ってから次に
失敗しなかった場合、
その叱咤が効果的だったと
誤解してしまうことも一例に
あげていました。
私の場合で言えば、
息子(5歳)の前回の発達支援では、
息子は強い癇癪を起こしていました。
これに対して、
もし私が叱咤したとして、
以前と同じような状況が生じたときに、
息子が癇癪を起こさなかったとします。
そうすると私は、
叱るのって効果があるんだ!と
思い込んでしまうということです。
考えてみると、
よく「勉強やりなさい!」
と声かけをすると、
勉強をやるのが嫌になってしまう
ことと似ているのではないかと
思いました。
「きちんと座っていなさい」
→動きたくなる
「扉を開けちゃダメ!」
→開けたくなる。
ということと、似ています。
「叩いちゃダメ!」→「叩く」
ネットで検索してみると、
心理学で「心理的リアクタンス」
という言葉がでてきました。
自由を奪うと、自由があると
確認したくなるという心理作用
のようです。
経験則を抜きにすれば、
どうして叱咤が効果的でないのか
意識できました。
ただ、平均への回帰を知っていないと
意識できませんでした。
読んでいただいて
ありがとうございました