モンゴルホライズン代表兼業遊牧民のちかぽんです。 「モンゴルで○○やりたい!」夢を叶えるお手伝いをするノマドコーチ・エコツアープロデューサーです。 モンゴル語―日本語ー英語の通訳・翻訳が得意です。

随分昔の記事なのですが、未だ検索していただいている記事なので、アップデートしようかなと。

めずらしくマジメにモンゴルのニュースなぞをご紹介しようと思います。

モンゴルには、国立標準化協議会、という、あらゆるスタンダードを決める公的機関があります。

2012年2月16日付けで、この協議会の会議により、モンゴル国で使っているモンゴル語のキリル文字のローマ字転写の標準表記対照表が基準コードMNS 5217:2012 によって確定しました。

この新しいローマ字転写表記対照表を作るに当たり、教育文化科学省の草案を元にワーキンググループが転写規格作成にあたった。同ワーキンググループの構成メンバーは以下のとおり。

同省の科学技術局長のӨ.Сүхбаатар(O'.Sukhbaatar)氏、科学アカデミー言語文学研究所所長のD.Tumurtogoo博士、国家言語協議会作業部長のB.Magsarjav氏、モンゴル国立教育大学モンゴル学部長・Ts.O'norbayan教授、モンゴル国立大学モンゴル語・文化学部のJ.Bat-Ireedui教授、標準化計測庁の規格・技術調整課長のB.Gerel氏、モンゴル国立大学コンピューターマネージメント学部のD.byanbajav講師、科学技術大学情報通信技術学部のB.Sukhbaatar教授、教育文化科学省の義務教育(一般教育)局のT.Chimedlkham氏、同省科学技術局上級官吏のM.Delegmaa氏、教育研究所のSh.Oyuntsetseg研究員。

この対照規格が決定したことにより、既存の「公式文書2モンゴル語キリル文字のローマ字化」規格コードMNS5217:2003 は失効した。

対照表は、<a href="http://www.ictpa.gov.mn/uploads/files/standart5217_2012.pdf" target="_blank">
コチラのURL</a>からチェックできます。

といいつつ、私がチェックしたら、文字化けして、わけわからんかったので、大学の後輩でモンゴルの民謡・オルティンドーの歌手をやってる三枝彩子ちゃんが、文字化けしてないバージョンを送ってくれたので、それもあわせて画像で紹介しておきます。

文字化けしている対照表はコチラ

ӨとҮというモンゴル語独特のキリル文字が文字化けしてます。

正しい対照表はコチラ(前半部は文字化けもないので、そのままだからカット)

OとUの上に、点々二つを並べてつける「ウムラウト」(ドイツ語とかトルコ語とかで使う)記号をつけるのですが、これも、普通のキーボードだとないわけです。

それを今までは、O’とかU'と書いてたり、点々つけずにそのままにしてたりしました。

この新規格については、モンゴル人の間では喧々諤々でございます。

そりゃ、私達と違って、モンゴル人の皆さんにとっては、自分の名前がどう表記されるかって大きな問題ですよね。

外国旅券(パスポート)や国民IDカード、運転免許証も名前の表記を新しいバージョンで更新(取り直し)しなければいけなくなるのです。

携帯電話のSMSはコミュニケーションツールとしてモンゴル人の老若男女の間でもかなり浸透しています。で、携帯電話だと、わりと簡単にウムラウト打てちゃうんですね。

だから、若い世代のモンゴル人たちの間では、「この対照表、携帯電話向けじゃないの?」とか「使えねー!」とかって意見も出ています。

でも、まあ、使ってみないとわからないからね。使っていくうちにまた不具合を調整すればいいんじゃないの、というマイルドな臨機応変な意見も出ております。

私としては、キリル文字とローマ字の対照表よりもむしろ、キリル文字とモンゴル文字(縦文字)の新時代の対照表でも作ったほうがいいんじゃないの、と思います。

私達、東京外国語大学でモンゴル語を学んだ学生たちは、モンゴル文字もいろんなバージョン(ウイグル式とかトド文字とか13世紀に使ってたものとか中国内蒙古自治区で出版されたものとか)をテキストとして扱い、習います。
でもって、大体、モンゴル文字の場合は、中世モンゴル語の文書を使っていることが多かったので、いわゆる「古語」的な表記のものを現代モンゴル語的に読み替えて使っておりました。

でも、20年ほど前、私たちがモンゴル文字を学んでいた頃に比べると、今のモンゴル語で使われている外来語の種類も数も圧倒的に増えちゃっています。
それに、日本語だって、学校で「古文」を「現代語訳」にして理解することはしていても、現在使う文書については、現代日本語を使っているのだから、そろそろモンゴル文字を公文書にも使おうというのならば、現代語でそのまま使えるモンゴル文字表記を作ったほうがよいのではなかろうか、と。

モンゴル文字のよいところは、モンゴル帝国がでっかかった頃、広大な大地、多種多様な民族・部族がいて、方言が多様であったときでも、同じ文書が通用していた、ということです。

中国領土内のモンゴル民族とモンゴル国民の話すモンゴル語では「チャ」と「ツァ」とかハッキリ音が違うものもありますが、モンゴル文字にしちゃうと、おんなじです。
OとかUとか方言の幅が広い音も、同じ文字です。

語源によって、綴りが違うので、発音を聞いた限りだと同じような単語でも、綴りによって、語源の違いなどモンゴル語そのものの構造などを理解するのにも、役立ちます。

まぁ、私にとっちゃ、せっかく大学で習ったことだし、今でも昔の話なら、教科書もあるし、おぼろげながらミッチリ教育していただいた甲斐あって、読むのは問題ありません。

でも、20年前にも「モンゴル文字を公用文書に用いる」って宣言しておきながら、未だに対して普及してないことからも、発展のスピードが光速に近い、上昇気流にガンガンのって、変化しているモンゴル国の実情では、モンゴル文字を伝統そのままに使うのは難しいってことなんじゃないかしら?

音のブレを吸収しちゃっているとはいえ表音文字なのだから、うまいこと対照表を考えて、はやいとこ規格化すればいいのになぁ。
PCのキーボードなどでは、ウィンドウズ7などには、モンゴル文字も標準装備されています。
でも、どうも今でもモンゴル文字を日常的に使っている内蒙古自治区の流れに乗るっていうのは、国の発展や流れが違うモンゴル国では、どっかズレが出てくると懸念されるのです。

まぁ、一歩一歩、話をすすめていくしかないと思うので、まずは、ローマ字転写の対照表が決まったということで、携帯SMSで、へんてこりんなモンゴル語ローマ字メッセが減るのはありがたいことです。文字の省略はよいとして、キリル文字とローマ字のごちゃまぜとか、変な綴りとかは読みづらかったから。

2012年の記事ですが、2020年の今、読んでも、まぁ、相変わらず、モンゴル語表記の議論は尽きないのだなぁと。

今は、小学校6年生から英語が必須授業になっていて、ローマ字転写+めっちゃ省略で、ウムラートがどうの、とかどうでもよくなっちゃってます。
 
最近は、PCよりもスマートフォン&iPhone+タブレットを使う人が主流になってきていて、スマホでのSMS、SNSのメッセンジャー機能をキリル文字やモンゴル文字(縦文字)でも使えるようになっています。

正字法アプリも出ているので、スマホ使いの方は、自分のキリル文字入力に自信がない場合は、一度チェックしてから、校正して、送信することもできますよ。
モンゴル語キリル文字正書法チェックアプリ


上記の情報、ちょっと機関名などが自信ないので、原文も載せておきますね。

Стандартчиллын Үндэсний Зөвлөлийн 2012 оны 2 сарын 16 өдрийн хурлаар Монгол кирил үсгийн латин хөрвүүлэг MNS 5217:2012 стандарт хэлэлцэн батлагдлаа.
 Энэ стандартын төслийг Боловсрол, соёл, шинжлэх ухааны яамны саналыг үндэслэн Боловсрол, соёл, шинжлэх ухааны яамны Шинжлэх ухаан, технологийн газрын дарга Ө.Сүхбаатар, Шинжлэх ухааны академийн Хэл зохиолын хүрээлэнгийн захирал академич, (Sc.Dr) Д.Төмөртогоо, Төрийн хэлний зөвлөлийн ажлын албаны дарга Б.Магсаржав, Монгол улсын боловсролын их сургуулийн Монгол судлалын сургуулийн захирал, профессор Ц.Өнөрбаян, Монгол улсын их сургуулийн Монгол хэл, соёлын сургуулийн багш, профессор Ж.Бат-Ирээдүй, Стандартчилал хэмжил зүйн газрын Стандартчилал, техникийн зохицуулалтын хэлтсийн дарга Б.Гэрэл, Монгол улсын их сургуулийн Компьютер менежментийн сургуулийн багш Д.Бямбажав, Шинжлэх ухаан, технологийн их сургуулийн Мэдээлэл, холбоо, технологийн сургуулийн багш, профессор Б.Сүхбаатар, Боловсрол, соёл, шинжлэх ухааны яамны Ерөнхий боловсролын газрын мэргэжилтэн Т.Чимэдлхам, мөн яамны Шинжлэх ухаан, технологийн газрын ахлах мэргэжилтэн М.Дэлэгмаа, Боловсролын хүрээлэнгийн эрдэм шинжилгээний ажилтан Ш.Оюунцэцэг нарын бүрэлдхүүнтэй ажлын хэсгээс боловсруулсан.
 Энэ стандарт нь өмнөх “Баримт бичиг – Монгол кирил цагаан толгойн үсгүүдийг романчилах” MNS 5217:2003 стандартыг хүчингүй болгож орлоно. 

 
 

 

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