徒然草枕

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白鷺館アニメ棟

天晴爛漫!第13話「OVER THE MOON」

コテコテお約束の大団円

 お約束というか正真正銘の大団円に持ってきました。まあ予定調和というやつで。

     
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 教会に突入してギルと対面する6人(小雨、天晴、ホトト、シャーレン、アル、トリスタン)。しかしやはりギルは彼らが束になってかかっても勝てるような相手ではない。ディランのアドバイスに従って、小雨がギルの弾丸を見切って6発弾き飛ばした後に一斉に飛びかかるという戦略をとったが、全く歯が立たない。ギルはガンマンにしては格闘戦強すぎです。小雨の必殺技も全く問題にしていないという無双っぷり。

 で、ここにお約束の2人がようやく駆けつける。やっぱりギルとやり合うのはこの2人しかないでしょう。と言うか、この2人は人生の先に進むためにはここでギルを撃破するというのは不可欠ですから。TJが初めてあの悪趣味マスクを外して「本気で行くぜ」というシーンはなかなか良かったですね。お約束のコテコテで。「そろそろ本気で行こうか」と身体に付けた重しを外すという格闘ものの定番シーンです。そして出てきた素顔が結構男前ってのもお約束で。

 ソフィアはギルの列車テロの犠牲になる寸前。天晴達はそっちに駆けつける。自分も怪我をしているにもかかわらず「何をしている!早く行け!」と怒鳴るセスがなかなか格好良いです。このキャラも作品中でかなり成長したキャラですね。

 

主人公の見せ場もしっかり確保

 列車テロを天晴が食い止めるというのは、まあお約束ですね。どう考えてもギルと戦うのは天晴の仕事ではないですから、天晴が活躍するとしたらこういう局面しかない。そして天晴が組み込んでいた緊急加速ブースターがここ一番で大活躍して、ギルの野望をすんでのところで食い止める。うーん、完璧ですね。天晴が主人公として大活躍できる場面を見事に作り上げた。ただ車で列車を止めるというのは、列車の重量と車の重量、そしてタイヤと路面の摩擦を考えたら、いくら車の駆動力を上げたところで物理的に無理なんですね(タイヤが空滑りするだけ)。だからあれで止められたとなれば、強引に解釈すれば天晴の緊急加速ブースターは車の駆動力を上げるのでなく、限界まで蓄えた蒸気を噴き出すロケットエンジンのようなものと考えるぐらいだが、ただそれだと燃料があるわけでないのでパワーが出るのは一瞬だけで全然持続しない。まあ科学的な話を云々するべき作品ではないが(笑)。

 そしてその間にTJとデュランはギルをボコっていた。もう途中から単純などつき合いになっていたようですが、最後はTJとデュランの友情のダブルキックが見事に決まる。撃ち合いになるかと思っていたから最後はギルをぶっ殺すしかないかと思っていたが、最後はどつき合いになったのでギルを殺さずに決着をつけた。ふん縛られてトランクに押し込まれて警察に連れて行かれるギルという「格好悪い」オチは、ギルというキャラクターに対する一番の罰になりますね。最後に格好付ける場面を与えなかったんですから。まあ何という健全なアニメ(笑)。

 

そして宴の後

 レースは1ヶ月後に仕切り直し、結局レースは天晴の緊急加速ブースターと小雨の理屈を越えた根性ターンで大逆転勝利。まあこの辺りはお約束のコテコテ。レースに全くよっていないバッドブラザーズの最後までマイペースぶりが笑えたが。

 そして宴の後は別れが来る。天晴はやっぱりアメリカに残ることを決意。それを聞いてもろにぐらついている小雨。シャーレンがロスに戻ると言った時、「小雨も」という言葉に多分小雨は「付いてきて欲しい」という言葉を期待したんではと感じるのだが、見事に振られます(笑)。結局シャーレンは小雨のことを仲間以上には見ていなかったようで。

 で、シャーレンに振られた小雨は天晴の熱烈プロポーズを聞いてしまってグラリ(笑)。これってそういう話でしたっけ? まあそっちの展開は同人誌にでも任せましょう(笑)。

 古くささを感じる話ですが、古くさいなりにコテコテ王道の大団円となりました。私はこういう作品大好きですけど、今時の若い人にはどうなんですかね? 正直なところ昭和生まれにアピールする点ばかりが多々ありますが、平成以降生まれにはどうかな? 一番最初に私は「チキチキマシン猛レース?」って言いましたが、センスとしてはそのぐらいの感覚がありますから、「マッハGoGoGo」とか「マシンハヤブサ」とか見ていた世代には郷愁を感じさせます。ただメインはレースでなくて人間ドラマという。しかも今時珍しいぐらいに真っ正面から各キャラの成長描いてましたからね。最近は成長も何も最初から無双ってキャラの話が多いですから(主人公がいきなり魔王様とか)。

 

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