膵臓に直径6cmの腫瘍が発覚してから、気がつけば1ヶ月以上が経過。
転院、生検、そしてPET検査を経て、ようやく手術が決まった私。
入院は意外にも「手術日の前日」で良いとのことでした。
「手術=長期入院」というイメージでしたが、最近の病院は基本的に”2週間以内の退院”を推奨しているので、手術前の入院期間も短くする傾向があるそうです。
今回は、手術日前日の流れと、私が受けた”膵体尾部切除術”の麻酔について書きますね。
とはいえ、あくまで一例なので、参考までに・・・_(._.)_
膵体尾部切除術:手術日前日の流れ
手術日の前日、朝9時ころ、札幌市内の某私立病院に入院しました。
それから、入院のオリエンテーション(入院時のルールや過ごし方の説明)をうけて、”昼食”。
”夕食”までは食事制限がなかったので、普通に食べることができました。
…ただ実際は、緊張して食欲は無かったです。。。←気が小さくて(;'∀')
手術日前日のスケジュールは、すごくゆったりしていて、①「麻酔科」に説明を受けに行くのと、②「外科」の先生から”手術の説明”を受けるくらいで終わりました。
①麻酔科の説明。膵体尾部切除術の麻酔は?全身麻酔?
麻酔科での説明は、20分ほど。
予定している「麻酔の説明」や「麻酔のリスク(後遺症など)」を、麻酔科の先生からお話されます。
”膵体尾部切除術”は、腹腔鏡下手術であっても、『全身麻酔』が必須です。
もともと、主治医の先生からも説明を受けていましたが、私のすい腫瘍は、サイズ的に”腹腔鏡下手術”での切除・摘出が難しかったので、『開腹』かつ『全身麻酔』で行うことを改めて説明されました。
「麻酔の説明、怖いな…(´;ω;`)」
と、当初心配していたのですが、ある程度、手術のリスクについては事前に検索済みだったので、意外と冷静に受け止めることができました。
↑私のように気が小さい方は、、、あらかじめネットで手術のリスク面も検索しておき、心構えをしてからお話を聞くのも良いかもです(*´ω`*)
ただ1つ。麻酔の話の中で心配になったのは、麻酔を”点滴”や”口と鼻のマスク”から以外に、「背中(腰)からも入れる」という点です。
麻酔の種類もいろいろ。硬膜外麻酔とは?
TVドラマなどで出てくる手術シーンでの麻酔は、「マスクをして、ゆっくり眠る~~」というものが多い気がします。
これは”全身麻酔”に使われる、”吸引麻酔(マスク麻酔)”と呼ばれるもので、子どもの手術などにも用いられています。
ただ、大人になると吸入麻酔よりも「点滴」で行う『静脈麻酔』を用いる方が一般的なのだとか。
(参考:麻酔について | 香川県立病院)
さらに、すい臓のように、開腹して行う手術や、開胸して行う肺の手術などでは、”静脈麻酔”や”吸入麻酔”などの『全身麻酔』に加えて、背中(腰)からカテーテルを挿入し、局所麻酔薬を入れる『硬膜外麻酔』を併用することがあります。
医師 「はじめに、手術台の上で膝を抱えるように丸くなってもらって、腰から針を刺していきます。」
私 「腰から麻酔……!? 痛そう…(;´Д`)」
一気に緊張が走りました(苦笑)。
でも、麻酔科の先生いわく、「チクリ」とした痛みはあるものの、それほど強い痛みではないとのことだったので、ホッとしました。
↑実際、私の場合もそれほど痛みを感じなかったです。それよりも、腰を丸めながら針を刺されるのを待っている時間が怖くて・・・(´;ω;`)。
一度経験したので、次は「こんなもんか~~」って余裕あると思いますが、初めはちょっとビクビクするかもです。
ただ、もう1つ心配だったのが、じつは私、4年前に一度、”椎間板ヘルニア”を発症しているんです。
最近は椎間板ヘルニアの症状も無くて、病院にも通っていませんでしたが、腰からの注射で影響がでないか心配になりました。
恐る恐る先生に「ヘルニアの病歴が~」と伝えると、
硬膜外麻酔を無しにすることもできるものの、①現在の状況を聞いて、おそらく影響は少ないと考えられること。
さらに、②”手術後”に、腰から入れたカテーテルを使って、痛み止めを調整すると”術後の痛みが楽になる”と説明してくれたので、予定どおり『全身麻酔』+『硬膜外麻酔』で手術を行うことにしました。
最後に、”同意書”にサインをして終了です。
ひと山クリア(*´▽`*)
②手術前さいごの説明。すい臓はやっぱり開腹してみないとわからない!
麻酔科の説明の後は、外科の先生から、手術前さいごの説明を受けました。
過去記事にも書いたように、私は完全な”おひとりさま”。
手術の立会人も居ないし、一緒に説明を聞く親族もいないので、「先生」「看護師さん」「私」、計3名での術前説明となりました。
【手術前の説明】
- 病変の確認(→膵尾部に直径6cmの腫瘍)
- 術式の確認(→開腹による膵体尾部切除術)
- 手術時間のめやす(→約3~4時間)
- 合併症のリスク(→膵液漏れなど、考えられるケースを1個ずつ説明を受ける)
- 摘出範囲の確認(→すい臓約半分、脾臓は全摘出。腎臓は開けてみてから判断)
手術日の前日以前にも聞いたお話だったので、特別驚くような話はなかったです。
…ただ、”すい臓”は身体の奥まった所にある臓器。
生検やPET検査もしましたが、やっぱり、「開腹してみないことには、どんな状態か正確に判断できない」とのこと。
手術前の説明の中で、「腎臓に腫瘍が”浸潤”していた場合、”腎臓全摘”するかも~」という話がいちばん怖かったです(>_<)
おそらく、すい臓を患った方は、”開腹してみないと分からない~”と言われる方も多いのではないかと思います。
正直、手術が終わって目覚めるまで、すごく怖かったです。。。
「手術受けたくないな~」という気持ちにもなりました。
でも、”すい臓”は”手術以外の治療法が少ない”臓器。
「手術できることが奇跡だ!」と言い聞かせながら、”同意書”にサインしました。
これで外科の先生からの説明も終了!
→結果を先に言ってしまうと、私の場合は、幸い、すい臓と腎臓の間に一層あって、腫瘍が浸潤していなかったので、腎臓は摘出せずに済みました。
色んなケースがあると思いますが、、、「手術受けるの怖いよ~」という方も、後悔が無いよう、よく検討してみてください(*´ω`*)
手術日前日。麻酔科・外科の先生から説明を受ければ、主なイベント(?)はおしまいです。
看護師さんに、開腹する場所の毛を剃ってもらって、おへそのゴマを掃除して・・・。
あとは、「夕食を食べて、寝るだけ~」と思っていましたが、夕食を食べ終わったあと、”下剤”との格闘が待っていました(笑)。
180cc程度の”液体”の下剤を飲んだのですが、もともとお腹が弱かったこともあり、朝まで1~2時間おきにトイレにε≡≡ヘ( ´Д`)ノ
結局、手術日前日は、ほとんど寝れなかったのでした(苦笑)。
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次回、手術日当日のお話に続きます (*- -)(*_ _)ペコリ
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