MENU
マンガの連載が始まりました!▼

百魔の主/漫画版

創作研究室(カテゴリー別)
葵大和
ライトノベル作家
カドカワBOOKSから『百魔の主』というファンタジー戦記小説を刊行しています(既刊6冊)。またコミカライズ版が秋田書店のweb漫画サイト『マンガクロス』にて連載中です。執筆歴は15年。最近はブログ書いたりもしています。うんち。
出版作品(小説/カドカワBOOKS)

百魔の主/葵大和

【無料】100人の英霊に育てられた〈魔王〉の物語【マンガ】☚click!

小説家になるためには大学の文学部に入った方が良いのかって話

  • URLをコピーしました!

やあ、葵です。(@Aoi_Yamato_100

先日こんな質問をメールフォームを通していただきました。

葵さんは文学部に通われていたということですが、文学部での知識が小説家になるにあたって生かされた部分はありますでしょうか。ちなみに私はバリバリの理系で、なかなかうまく小説の文章が書けません。

ちなみに私の略歴はプロフィール記事に書いてあるので気になる人は読んでみてね。

というわけで今回はこの質問にお答えしようと思います。

この記事の著者について(葵大和)
葵です
タップできる目次

文学部での知識は小説家になるにあたって活かされたか?

結論から言うと、

まったく意味がなかったとは言わないけど、小説家になるために必須ではない

さらに言えば、別に文学部にいなくても私は同じ道をたどったと思います。

そもそも私も大学受験の瞬間までバリバリの理系だった。

化学と物理を選択。数学ⅢCもちゃんと必修。

そんで一回目の受験に失敗し、浪人して、そのときに、

理科系科目で高い点数を取るのはつらい……

となって、二度目の受験時に理科系科目や数学ⅢCなどがない文学部を選んだわけです。

え? 受験戦争の敗者?

そのとおり。

でも結果としてこうなっているので、受験失敗してもなんとかなるって。

そう落ち込むなって。

大丈夫大丈夫。

と、そんなところで、私の前提を踏まえた上で理由をくわしく説明していきましょう。

文学部といってもやることは色々

ひとくちに文学部といっても、学科内で学ぶことは多岐に渡ります。

  1. 作品評論
  2. 語学論
  3. 作家研究
  4. 俳句研究
  5. 時代背景の考証、etc……

そのほかにも本当にいろいろありますが、気になる人は知っている大学の文学部のカリキュラムとか眺めてみてください。

もちろんこうした中にも『神話に関する研究』や『ライトノベル評論』や『メディア背景研究』とか、知っておくともしかしたら役に立つかもね、みたいなものはありました。

でも、正直小説家になるにあたってこのあたりの情報はあってもなくても大きな影響はないと思います。

文学部でも自分で創作してる人ほとんどいなかったでござる

ちなみに周りがそれらしくキャンパスライフを送る中、私は家にこもってゲームしたりアニメみたり漫画読んだりしてることが多かったのですが、それなりに友人もいました。

で、もともと本が読むのが嫌いで文学部に入った私なので、

(周りの話についていけない……)

もうね、前提条件がなんか違う感じ。

「君なんで文学部にいるの?」

そういわれてもなにもおかしくない、それが私。

もちろんみんながみんな超読書家だったわけじゃないけど、少なくとも私よりは世の文学情勢にくわしかったし、好きな作家も私より言える人がほとんどだった。

わたし?

わたしはデイヴィッド・エディングス

それ以外は知らん!

そんな状態。

それでも、面白かったのは、自分で創作している人間はほとんどいなかったってこと。

たぶんベクトルが違うんだとは思います。

大学の講義の中で短編創作とかしたこともあるんですが、そのときの私には難しすぎてはてなでしたね。

ちなみにその講義は下から2番目くらいの評価でなんとか単位取れました。

危なかったぜ。

創作に対する後ろ盾(やっていいという自信)みたいなものはちょっと養われた

私は最終的に近代文学(江戸時代くらい)に書かれた文学作品(今でいうラノベ的な大衆文学)を専攻しました。

これについては、

「こんな昔にも大衆文学っぽい俗なものがあって、しかも人気だったんだな」

というのが知れたので、文芸作品を書く作家として、後ろ盾を得られた感じはします。

君のやっていることは昔の人もやってたし、ちゃんと文化として残ってるよ、みたいな。

「やっていいんだ」とちゃんと思えるのは良いことかもしれんな。

文化的趣味が多い人はたくさんいたので、友達を作って語るのは面白いよ

これは文学部だから必ずそう、というわけではないと思いますが、とはいえ、非常に多岐に渡る文化的な趣味を持つ同窓生がたくさんいました。

  • 純文学ダイスキ!でもアニメもラノベもダイスキ!
  • iPodに5万曲入ってる(よくわからない民族音楽含む)
  • 俺は落語に命かけてる

まあ、なんていうか、変な人が多かった気がします。

おっと、語弊があるといけませんね。

変なヤツ多かったです。

もちろんこれは好意的な意味であって、まあ、私もそんな人たちから変な奴扱いされていたのでお互い様です。

ともあれ、文学部に入る人って、なんというか文化的な趣味が広い人が多かった気がします。

だからある程度懐が深いというか、いろんな話が聞けて面白いというか。

ただ、場所にもよるでしょうし、いたって普通のザ・イマドキ大学生みたいな人ももちろんいたので、過度な期待はしないように。

ともあれ、そういう人たちとアニメやラノベ、漫画の話なんかをするのはとても楽しかったです。

たまに喧嘩になるけど。

結論:小説家になったことと文学部にいたことに因果関係はない

小説家になりたい→文学部に入ろう!

これはかなり短絡的で、私としては、

  • 小説はどんな学部にいても書ける
  • 研究よりも実際に書くことのほうが重要
  • できれば書いて誰かに見てもらう(ネットでOK)

そんな感じ。

というかむしろ、大学に関しては、ほかに研究してみたいことがあればその学部で創作以外のことを学んでみるとのちのち財産になると思います。

と思います。

ちなみに私は歴史学(世界史)をもっと勉強しておけばよかったと思ってます。学部や学科で世界史や人類史があるならおすすめ!

と、こんな感じで文学部にいたことと小説家になったことの個人的な因果関係性についてお話しました。

まあ人生の指針は自分で決めることなので、私が「こうしたほうがいいよ!」とは言えませんが、私の経験をお話することや、「今の私ならこうするかな!」ということはお話できます。

「葵さんならどうしますか?」

くらいでも構わないので、私に聞きたいことがあればメールフォームツイッターから質問してね。

質問してくれてありがとう!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
タップできる目次