フレイルとは・・・ 介護予防のキーワード

最近、新聞やテレビでよく目にする「フレイル」という言葉・・・横文字で言われてもよく分からない・・・ですよね。

フレイルは直訳すると「虚弱」。筋力などが低下し始め、心身が弱ってきた状態で、「 frailty(フレイルティ)」という「虚弱」を意味する英語をもとにした言葉です。

加齢など様々な原因が重なって起き、75歳頃から急に増え始めます。「まだ自分は大丈夫」と兆候に気がつかない人も多く、対策をしないでいると要介護になるリスクが高くなります。

運動機能だけでなく、生活習慣・社会的活動・栄養状況など多方面から心身をチェックし、介護状態につながる「フレイル」の予防・対策をしましょう。

 

フレイルのチェック項目

◇ 体重の減少

◇ 筋力の低下

◇ 疲労感

◇ 歩行速度の低下

◇ 身体活動の低下

3項目以上該当 ⇒フレイル

1~2項目 ⇒兆候がみえる

該当なし ⇒兆候なし    (国立長寿研究センターのチェック項目)

 

体重の減少、筋力の低下にもつながる「食」は特に重要です。食が細くなる→筋力が低下→身体活動が低下→社会的活動も減少していく・・・ 十分なエネルギー源がないと元気に活動できません。

年齢とともに食が細くなり、歯の調子も良くなくて硬いものはあまり食べられない、体に良い野菜をたくさん食べているし、粗食の方が健康に良さそう・・・そんな理由で「肉」をあまり食べない方も少なくないのではないでしょうか。

テレビなどを見ていると、元気な高齢の方はお肉が好きでしっかり食事されている印象を受けます。

栄養バランスよく食事をすることは当然ですが、筋肉をつくるのに必要不可欠なたんぱく質を豊富に含む肉・魚・卵などを摂取することはフレイルの予防につながります。

フレイル予防で必要なたんぱく質摂取の目安は1食あたり20グラム

食材に換算するとー

◇牛・豚・鶏肉など 100グラム前後

◇卵 3個  ◇めざし 8.5匹

◇豆腐 1.3丁(1丁300グラム)

◇プロセスチーズ 約5個(1個18グラム)

 

・・・意外と多いですよね。肉や魚を毎日食べてはいても、量が足りていない方も多いのではないでしょうか。

年齢を重ねると肉を敬遠してしまいがちですが、バランスの良い食事と適切な運動で筋力を維持し、フレイルを予防しましょう。

 

 

 

美里薬局 ニシオ