手術しない変形性股関節症と親の介護ブログ

親の介護体験や 変形性股関節症 保存療法への取り組みに関する記録

記憶はいつしかセピア色に変わる

今週のお題「感謝したいこと」

 

父の一周忌は無事に終わりました。

父のお墓の前まで来たら、ちょうどタイミングよく 墓石のところに赤とんぼが飛んできて止まりました。

 

あ!これはきっと父が乗ってきたに違いない!と思いましたね。

 

傍にいたご住職に、

「こういうのに霊は乗ってくるって言いますよねっ?」

と やや興奮気味にお聞きしたら、

「そうですね。」

と、穏やかに微笑んでくれました。

 

東京といえど自然豊かな郊外に住んではいるものの、私にとっては、赤とんぼなんて目にしたのは、最後がいつだったか思い出せないくらいに遠い昔。

普通のとんぼですら、最後にいつ見たかなんて思い出せないか。。。

 

お寺はうちと同じ市内にありますが、さらに自然豊かなエリアなので、赤とんぼ以外に、様々な小動物なども わりと頻繁に見られるようでした。

 

命日の夜には、父の病院に面会に行った時に撮った動画を観たり、その頃の日記をじっくり読み返したりしてみました。

 

じっくり思い出せば思い出すたび、悲しみはこみ上げてきます。

でも、以前のように、過呼吸になるほどの 嗚咽するような激しい悲しみの感情が湧いてくることはありませんでした。

 

なにかもっと違う、温かい感情が生まれていました。

 

一年経ち 父との思い出が、記憶の層の深いところに ゆっくり沈んでいってるような感覚を覚え、寂しいという気持ちもあります。

 

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でも、いつまでも父の死をリアルな記憶として残していくことはできないだろうし、そんなことができたとしたら、人は前に向かって進めないのかもしれない。

 

絶望するしかないような悲しみが訪れても、人はいつしかその悲しみからは癒され解放されていくように、自然界は仕組まれているのかなぁ、と感じました。

 

自分自身、特に無理して頑張って乗り越えた気はしないのです。

自分を追い込もうとしたけど できなかった。

今考えると それが良かったのかも。

 

時間の経過による力って すごいな!と思います。

古い昭和歌謡の一節に

「時間がなんでも解決するのよ~♪」

というフレーズがありましたが、まさにそれ!

時の流れに身を任せて~♪いれば、世の中なんとかなっていくものなのかもしれない。

 

自分に甘く 人生もかなり甘く考えてる気がするけど これから先もとりあえずこの流れで生きてみようかと思っています。

 

父のことを想う時、いつしか悲しみの感情より 時間をかけて膨らんできた温かい感情が上回っていることに気づきました。

それこそが、父への感謝の気持ちでした。

 

 


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