▪️次のボックスに適当な文字列(複数可)を入力して、当ブログ内を検索できます ▪️下の目次タイトルをクリックするとテーマ別過去記事の目次へ飛びます
    ・目白の風景 今昔:目次
    ・吉祥寺の風景 今昔:目次
    ・昔と今の写真(番外編):目次
    ・地中海バブル旅行etc.:目次
    ・旅のつれづれ:目次
    ・母のアルバム:目次
    ・目白ジオラマ鉄道模型:目次
    ・すべてのカメラに名前がある:目次

アナログHOゲージのDCC化続き2024年04月12日

「アナログHOゲージのDCC化(http://mejiro.asablo.jp/blog/2023/05/08/9643808)」
及び「DCCで二台同時運転(http://mejiro.asablo.jp/blog/2024/04/08/9674188)」の続きです。

我が家のアプト式電車をデジタル運転するために必要なデコーダの再換装を行いました。
01
これは3種類のデコーダー(プラグ)を並べた写真です。
左から順に換装前、初回換装、今回換装の製品です。
いずれも写真中央のソケットに差し込んで使います。
それぞれの特徴は、

1.当初実装されていたプラグ
 アナログ運転用 W=11mm

2.前回換装したデジタルデコーダー
 耐電圧16V(米国仕様)W=14.5mm
 幅が広く車体の重りを外す必要があった

3.今回換装したデジタルデコーダー
 耐電圧18V程度(欧州仕様)W=11mm
 重りの隙間に納まる大きさ

[3]については元々のオプション品は製造中止になっていましたが、それと同等の製品が兄弟会社のRocoから発売されていることに気がつきました。オプション品と並べてみると、こうです。
02
これはどうみても同一製品に見えます。実際カタログで調べてみると、どちらもZIMO社の「MX630P16」に相当する仕様であると書かれていました。
ebayでスロベニアの業者から購入。半月ほどして到着。
03
普通では4千円くらいの送料が取られるのですが、これは9ドルと良心的な送料設定でした。
デコーダーをはめてみるとこんな感じ。
04
早速試走。この後、重りを乗せると更に安定した走りになりました。
05
ちなみに、デジタル運転時の車両識別用のアドレスはデフォルトでは「3」です。
そのため、このままでは我が家の初代機とかち合うので「2」に変更しました。
これはZ21システムの" Z21 mobile "アプリを使って、iPhoneから簡単に変えられます。
次のように辿って、
06
アドレス欄を「2」に書き換えてプログラミングボタンを押せば完了。

このデコーダの最も良いところは、耐電圧が高いことです。
現在入手できるデコーダーは、
HOゲージ用でも16V制限(米国仕様)をスペックしているものが多いので、
私のようにヨーロッパのスターターキットを買い、安易に遊んでいる人間にとって、
デジタル車両を買ったり、換装したりする時には耐電圧に注意しなければなりません。

私はこれまで遊ぶ車両によって、2種類の電源アダプターを使い分けていました。
07
今後はこのうち19V出力のアダプターでで心置きなくパワフルな運転を楽しめます。
蛇足ながら、Z21のアウトプットはインプットより常に1V低くなるそうなので丁度18Vがトラック電圧ということになります。

立体交差かクロスレールか2024年04月09日

前回の「DCCで二台同時運転(http://mejiro.asablo.jp/blog/2024/04/08/9674188)」からの続きです。
たまたま購入したフライシュマンの鉄道模型が気に入って、
HOゲージとしては次の三つのセットを手に入れました。
00フライシュマン製品
左からデジタルスターターセット、線路拡張セット、アナログスターターセットです。
線路の本数も増えました。
となると、その線路を全部使ったレイアウトで遊んでみたくなります。
その遊びを実行したのが前回の内容です

その時まず考えたのは、どんなレイアウトにするかです。
単純な長円では面白くありません。
立体交差とか交差線路とかにしたいです。
それで次の三案を検討しました。
いずれも畳1.5〜3枚くらいの大きさです。
1.立体交差案
01立体交差最大路線
2.大きな交差線路案
02Fleischmann平面クロス大
3.小さな交差線路案
03Fleischmann平面クロス小

結局、運転操作の面白さを考慮して2と3を実施したわけですが、
この案を実現するためには、
90°の交差線路クロッシング(クロスレール)を買い足す必要がありました。
現在、簡単に手に入る製品としてはKATOの製品、輸入品ではAtlasの製品がありました。
04KATO&Atlasクロッシング
この二つを検討した結果、Atlasの製品を採用しましたが
その決定に至る経緯を「備忘録」として記しておきます。

次の写真で、左からKATO、フライシュマンFleischmann、ATLASの線路です。
(ATLASは道床なしのモデルだったので2mmのコルクを道床がわりに貼っています)
05

それぞれ道床底面からレール上端までの寸法は
・KATO   約9.6mm
・Fleischmann 約5.6mm
・ATLAS  約5.6mm

次にもっと大事なレール自体の高さは
・KATO   約2.1mm(コード83)
・Fleischmann 約2.5mm(コード100)
・ATLAS  約2.5mm(コード100)

となっており、フライシュマンとATLASとが馴染みが良かったのです。
ただ以前にアプト式線路を構築するときに、
KATO線路(ユニトラック)とフライシュマン線路(プロフィトラック)を接続したことはあります。
普通に接続すると次の写真のように、
06
繋ぎ目で0.4mmの段差ができてしまい脱線の原因となります。
その危険を避けるために、フライシュマンのレールジョイナー(製品番号6437)を使用し、
07ジョイナー
次のように、ピッタリとレール上面の高さを一致させることが可能です。
08

それでも、道床底面からのトータルの高さや、道床の幅と色の馴染み方等から、
今回はATLASの製品を選んで次のような構成にしました。
09
これは仕様的にはピッタリで試走時も全く問題ありませんでした。

DCCで二台同時運転2024年04月08日

手持ちのHOゲージ線路が活かしきれていなかったので、
これらをほぼ全部使ったレイアウトを考えて見ました。
01手持ちフライシュマン最大路線
全部繋ぎ合わせるのが大変でした。
これはこれで堪能したので、
次はDCCでの遠隔操作に慣れるための
コンパクト版を考えてみました。
いわば自動車教習所の練習コースみたいなものです。
02コンパクト版
二台の機関車の運転とポイントの切替は、
手元のコントローラーで行います。
DCC化した鉄道模型の醍醐味が味わえるはず。
では運転開始!


画面には写ってないけど、
運転操作を行うコントロールセンターは、
実は、次のようなカオス状態。
04コントロールセンター
まあ、何事も内情はこんなものですね。

さて、ここに至るまでに、
・HOゲージの線路(https://mejiro.asablo.jp/blog/2024/04/09/9674385にて追記)
・DCCデコーダ(https://mejiro.asablo.jp/blog/2024/04/12/9675286にて追記)
について色々と学ぶ必要があったので、
後日「備忘録」としてまとめるつもりです。

接触不良は基本のキ2024年03月21日

6年前に真鍮製の電車を作りました。
久しぶりに取り出してみたらギクシャクした走りです。
車輪やレールを掃除してもいまいちです。

それで、車輪の集電装置部分をチェックしてみると、
車輪の裏側に汚れが付着していました。矢印の部分です。
01
ここにモーターにつながる板バネ4枚(下図)が接触して
02
レール→車輪→板バネ→モーター
と電気が流れて電車が走るのですから、この汚れはマズイです。
早速、綿棒にアルコールを含ませ、
車輪と板バネを掃除しました。
03

掃除直後は順調に走りました。

でも、何周かしていると又おぼつかなくなりました。

そこで、カメラの修理でも何度か使用してみた
接点復活スプレーを使ってみることにしました。
04
次のようにプラキャップにためた少量の液を
05
極細のマイナスドライバーの先端につけ、
接点部分に含ませました。
06

すると不思議なことに動き一変!
とっても滑らかに走ってくれるようになりました。

正直こんなに効果があるとは思いませんでした。
魔法のようだけど、とにかく上手くいって万歳!!

カラーフィルムの現像「安早楽」2024年03月09日

今時高価なカラーフィルムを「何と8本!」も消費して、
マリックスのカラー現像液を試してみました。
やっと手の内に入ってきて、今後も使えそうな感じなので、
使用上の注意点等について今後の方針としてまとめてみました。
最適なカラー現像
解説書の推奨処理温度は38°Cとされていますが、
今回は私にも液温管理がしやすい30°C〜35°Cについて
何分ぐらい現像するとどういう結果になるか実験したわけです。
結論としては、液温と現像時間が上図の水色縦縞の範囲となるような
組合せで現像した場合に良好な結果を得ました。
例えば、右端の30°Cで約11〜12分という組合せは結果良好でした。
この組合せであれば、温度も高すぎず作業時間も短すぎず、
現像作業がとても楽に行えます。

適正露出で撮影したフィルムを、このように適正に現像すれば、
スキャニングの時も初期設定のままで良い画像データが得られます。
例えば、晴れの日は次のように明るく、
01
曇りの日は次のようにおとなしめの画像が得られます。
02

なお今回は実験ですので、短かすぎる現像時間も試してみました。
最初の図で「不良」判定した左上の黄色の丸がそれです。
本来35°Cの液温なら5分掛けるところを4分で切り上げたのです。
その結果、次のように寝ぼけた画像になりました。
(スキャン時の補正は特に行わない画像です)
03
しかし、これは失敗かというと一概にそうとも言えません。
実は、切り捨てた時間分はデジタル処理で補うことができちゃいます。
元の寝ぼけたデータも、LightroomやPhotoshopで調整すれば
次のような画像に仕上がります。
04
結構いけますよね。ディテールも表現されています。

今は普通に写真店に現像を頼むと、
見栄え重視のためかコントラストの高い仕上がりになりがちです。
コントラストが高すぎるとハイライトは飛び、シャドーは潰れます。
それよりは、寝ぼけているようでもディテールを残した画像を得て、
それを自分好みにデジタル処理する方が正解です。
私は通常、ウェットな自家現像の後にデジタル現像もするので、
フィルム現像の結果について、許容範囲はとても広いです。
とは言え、最初の段階で理想に近づくに越したことはないので、
これからは最初の図の「今後の方針」に示した通り、
液温+現像時間=41 にて適正に処理していこうと思っています。

▪️さて次にカラーバランスの件。
これは高戸橋の都電橋桁の微妙な緑色をフィルムで撮ったものです
05
次のiPhoneと比較してほぼ同じ色合いですが、ある意味まぐれです
06

二つ目は南蔵院のお地蔵さんの頭巾の赤をフィルムで
07
これを次のiPhoneと比較すると、
08
このiPhoneの赤は作りすぎかな?と感じます。
フィルムの発色とデジカメの発色を比較すると、
好みは別としてフィルムの場合は再現性は気まぐれです。
いろいろな要因でカラーバランスは揺らぎます。

このカラーバランスの問題は今でもクエスチョンです。
正直、出たとこ勝負の感じもあります。
問題解決の手がかりが薄い中、少し参考になりそうな文章が、
以前使ったことのあるCineStill-Csという現像液の解説にありました。
09
ここでは低温で時間が長くなるほど攪拌の頻度を下げるような指示がありますが、その攪拌の役割は、写真の濃度やコントラストを適正にすることだと私は思っていました。
でもそれだけではなさそうです。この解説の最後に、
「不十分な攪拌の赤へのシフト/過剰な攪拌のシアンへのシフト」
と書いてあるでしょう?
攪拌の仕方は、写真の濃度やコントラストに関わるだけでなく色合いにも影響するみたいです。
まだ研究の余地がありそうです。

▪️次に色ムラの件。
実験当初、次のような悲惨な画像が数枚ありました。
10
いわゆる色ムラですね。
これは、現像液が次のプロセスまで持ち込まれて、
部分的に悪さをしているためと推測できます。
私が、これまで幸いにも酷い色ムラを経験していなかったのは、
次工程の液(漂白or漂白&定着液)が、
現像液の能力を直ちに停止するだけの化学的能力を持っていたからかもしれません。
いずれにせよ漂白工程前に、現像液を無効化する事が必要でした。
まず60秒ほどかけて十分に水洗する事を試してみました。
これで色ムラは一応解消しましたが別の問題が起きました。
現像工程と漂白工程の間に1分間も水洗をしていると、3.5分とか7分とかのいわゆる現像時間の終わりはどこなのか決められないですね。
それで、処理液が一種類増えるのは手間でしたが、
「停止浴」を導入することにしました。
まあ、クエン酸を水に溶かすだけですから無害だし気安く使える液体ではあります。

▪️次に現像タンクへのフィルム装填の件。
私の使用しているパターソンの現像タンクは安くてコスパが良いです。
攪拌棒の回転により攪拌できるので、薬液で手を汚さずに済みます。
もっとも、最近は入手が難しいらしく、それが難点ではあります。
11A
このセットでフィルムをリールに巻く作業には少しコツがあります。
上手くやらないと、巻き始めにフィルムが突っかかったりします。
それを避けるために、
作業開始前にフィルム巻き込み戻り防止のベアリングボール
(次の写真で中央に写っている銀色の玉)
を空フィルムを前後に滑らせることにより掃除しておくことにしました。
11
これで、ボールの転がりが良くなり、
フィルムをスムースに巻き込む事ができるようになりました。

▪️最後にアンシャープマスクの件。
これは現像の済んだフィルムをスキャンする時の課題です。
デジタル処理で画像の精細度を上げる「アンシャープマスク」をかけるかどうかです。
以前と言っても既に10年前になりますが、
「EPSONスキャナ画質比較」(http://mejiro.asablo.jp/blog/2014/06/14/7343806)
をした事がありました。
その時に使用したのは120のブローニーフィルムでした。
このフィルムは画像サイズに余裕があるので、
アンシャープマスクをしない方が良いかな、という気分でした。
さて問題は今回の実験で使用している135(35mm)フィルムです。
最近はデジカメのカリカリ画像に目が慣れてしまって、
フィルムカメラで撮影した写真の緩さに、
若干物足りなさを感じることもあるかも知れません。
(特に昔の高級機や高級レンズで撮影した場合は尚更)
比較例として、次はマスクなしの写真の拡大画像です
12
次はマスク「強」とした場合です
13
これらを見比べると、やはりかけた方が良いかなって思いますね。
でも、昔の「ズミクロン画質」とか言っていたような精細な画像が、
スキャナの設定ボタン一つで実現してしまう安直さに、
ちょっとタメ息。