読書感想「教養としての日本宗教事件史」島田裕巳

河出ブックスから2009年に出版。

宗教の歴史と近代日本の宗教までの歴史や事件史を知ることができる本。

はるか昔の日本は神道だったが、蘇我氏により百済から日本に仏像や仏画が伝来され、神道派で仏教反対派である物部氏と仏教派の蘇我氏と争う。

物部氏が蘇我氏との戦いに敗れ、神道より仏教を崇拝する人が多くなった理由や歴史、それぞれの仏教がどのように伝わったかが学べる。

神道は神の形を表さず、偶像崇拝を禁止しているが、仏教は神を形にして表現した仏像や仏画等を崇拝するので偶像崇拝にあたるというものである。

昔の宗教の対立や争い、それと近代日本の宗教事件までざっくり知ることができる。

印象に残ったのは数々の仏教が外国から日本に伝来されたが、禅宗の場合だけが中国と交流関係を続けたとのこと。そして、日本で生まれた宗教で中国にそれが存在しないといった宗教もあるわけだ。

不思議に感じるのは明治神宮のような明治天皇という人を祀っている神社もあるので、他の神社も祀られているのが神様なのか人なのかも分からずに神社にお参りに行っている人のほうが多数なのではないか?と考えたりする・・・。

その他にも本書には色々と驚くような歴史や事件史が書かれている。

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