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「常温」と「恒温」

「常温」と「恒温」、似ているようで違う言葉。

「常」も「恒」も訓読みでは「つね」と読むというのもあって、同じ意味のようにも感じるけど、似て非なるもの。

私も「恒温」という言葉を初めて見たときは、「常温」と同じ意味かな、と思った。

常温:(冷蔵、冷凍、温室などの温度に対して)自然の空間温度。ただし、エアコンなどが入っていても常温というのが普通。

恒温:常に(「恒に」と書いた方がいいかしら)一定の温度を保っていること。類義語に「定温」がある。

そのため、自然な温度である「常温」と違って、「恒温」は一定の温度を保つために機械によってコントロールされた恒温庫など、むしろ人工的な場合が多い。

一応、「常温」にも「常に一定の温度を保っている」という(「恒温」と同じような)意味もある。しかし、この意味で「常温」と言った場合、例えばだいたい同じぐらいの温度を保っている人間の体温のように「自然な温度が常に一定」というニュアンスが強いんじゃないかな。人工的なものに対しては、「常温」というと自然な温度と紛らわしいというのもあって、もっぱら「恒温」か「定温」を使うだろう。

「常温」と「恒温」からしても、同じ「つね」という訓読みでも「常」と「恒」では意味の違いがある(同訓異義ね)ことが想像できる。
「常」は繰り返される動作やものごと、断続的なことを表し、「◯◯するのが常」のように使う。また、普通、普段通り、デフォルトという意味(「常日頃」「常備」)。
一方、「恒」は「恒久」という語があるように、同じ状態を保っていること、持続的なことを表す。
しかし、「常夏」のように「常」も持続的なことに使われる例もある。
「つね」という読みについては、常用漢字表では「常」には「つね」という読みがあるが、「恒」に「つね」という読みはない。一般的には上記のような区別をせず常用漢字表にある「常」で書いて問題ない。

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