【ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手にお金と付き合うための本 】で金銭感覚を

ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手にお金と付き合うための本 2019/12/17村上 由美 著

「ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手にお金と付き合うための本」村上由美:著 翔泳社

ストーリー

経費精算ができない、貯めることができない、投資ができない―今さら聞けないお金に関するあれこれができるようになる。発達障害の当事者である著者が生み出したアイデアが満載!

引用: 出版社より



プラス情報

ちょっとしたことで上手くいく発達障害シリーズ
ちょっとしたことでうまくいく発達障害の人が上手に働くための本
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手に勉強するための本
ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の女性が上手に生きるための本



読むネコポイント

こちらの本は、金銭感覚にうとい発達障害者が、上手にお金と付き合えるようになるためのハウツー本です。

なぜ発達障害者は、お金にまつわる話が苦手なのか、ASD ADHDによっても違います。

お金に関心自体がない、お金は汚いものと決めてしまっている ASD

少し金銭感覚にだらしがない、面倒くさがりな ADHD

それぞれの対処方法は自ずと違ってきます。

克服方法や、困ったときの対処方法、相談先、お役所、税金手続きなどが細かく載っています。




発達障害の当事者である著者、言語聴覚士として沢山の人と会う中で感じたことが綴ってあり、

それが私には一番響きました。

引用させてもらいます。

人間関係も実は見えない資産

言語聴覚士という仕事柄もあってこれまで多くの人に会ってきたが、その中で感じているのが「人間関係が良好だと回り回って人生が豊かになる」ということだ。
 これは必ずしも家族や親戚づきあいを大切にすべき、という意味ではない。ヤシカに家族で暮らすと生活はは節約できるかもしれないが、それで多大なストレスを感じたり誰かがずっと犠牲を払ったりする状況では、結局後でトラブルが生じる。
 筆者が言語聴覚士の仕事を通して出会うのは、病気や障害に直面したことでおママで思い描いていたのとは違う人生を歩むことになる(あるいはなった)人たちだ。それも会ってか、良くも悪くもそれまでの人間関係が浮かび上がってくることはよくあることだ。
 そのような状況を観察していると、良好な人間関係を作れる人は自分でできるだけのことはしつつも、限界が来る前に他所からの支援や公共のサービスなどを上手く取り入れ、さらに趣味などの自分の時間も終日させていることがわかる。また、他人からの期待や信頼にも誠実な対応をするが、時には「仕方ないよね」とそれまでのことは感謝しつつ、状況に応じて付き合い方を変えることも厭わない人だった。
 こうした態度は日本の社会ではマイペースでわがままに見えるかもしれないが、不思議とこのような人の周りには緩やかなつながりが存在する。そして、いろいろ大変なことがあっても、「それはそれ」と本人も周りも暮らしを楽しむ様子を見るにつけ、「あ、これでいいのか!」と腑に落ち、それまで抱いていた人生への不安が少し軽減された。
 自分や夫の経験からも発達障害の特性が強いほど、この「適度に他者とつながる力」と同時に、「適度に他者から離れる力」もないと行き詰ることは目に見えている。発達障害の当事者は生きるために必要最低限の社会参加をしつつも、より充実した暮らしを送るには社会の常識にとらわれないことだと筆者は感じている。
 実は筆者も夫も一般的な人付き合いは得意ではない。生活ペースも大半の人とは異なるため、近所の人た力は不思議な夫婦と思われているかもしれない。それでもなんとか暮らすことができているのは不器用ながらも自分たちながらの形で人間関係を模索してきたからで、仕事の依頼などは人づてでくることが多い。
 突き詰めれば、「自分の居場所を自分で作る」「お互いの世界を大切にできる範囲で付き合う」「ただし、社会に著しい不利益をもたらす行為は放置しない」と言った一件当たり前のことができる人が豊かに暮らせる人なのかもしれない。その上で、お金はあくまでも生活をする手段の一つに過ぎない、と肝に銘じておこう。

引用: 「ちょっとしたことでうまくいく 発達障害の人が上手にお金と付き合うための本 」