笑うしかない

だけどすごい天気だ。

台風並みの暴風雨。

日本だったら暴風警報とか出て外出できないんじゃないかというほどの嵐だ。

帰り、友達と駅に向かう途中も傘がひっくり返るどころか、そのままメアリーポピンズみたいに空に飛ばされそうだった。

本当にふわっと空中に浮きそうな勢いだったので

急いで傘を閉じる。

あっという間に頭からバケツの水をかぶったようにずぶぬれになった。

どうしようもなくなると人って笑いたくなるのか、友達と

ここまでくるとなんか面白いね〜ハハハ

と大笑いしながら向かってくる風と大粒の横殴りの雨の中を歩いた。

私たちの行く上り坂の端っこを小さな川のように結構な速さで雨水が流れ落ちていく。

小学生が雨の中、傘もささずに笑い転げながら下校してるみたいだ。

たまに風が弱くなって

もう大丈夫かな。

と傘を開くとまたメアリーポピンズみたいに空を飛びそうになって

やっぱり無理ー

とまた傘を閉じて前傾姿勢で前に進む。

なんか楽しくなってきた〜

とお互いのしずくが垂れている髪の毛や

プールから上がったところみたいな顔を見合わせて笑いながらずんずん歩く。

そしてなんとか駅にたどり着いた。

雨のおかげで童心に戻れたみたいだ。

子どもの頃って毎日こんな感じだったのかも。

いつもこんな楽しく過ごせたらいいな〜などと

大の大人が思う。

ついでにこれまでの楽しかったことを一気に思い出した。

子ども時代はもちろん、友達と笑い話をするために通っていたかのような高校時代や、学生時代友達とよく行ったディズニーランドでは並んでる間に話してる冗談の方が面白すぎてアトラクションよりはるかに印象に残ってたり。

ディズニーファンを公言してるにも関わらず。

大人になってからも楽しいこと、あったあった。

子どもの朝の幼稚園バスを待つ間のママ友トーク。

なんであんな笑いのツボを抑えた人ばかり集まったんだろうと思うほど。

短時間でどれだけ面白いことを言えるかみたいな。

みんな仕事に出かけたりで忙しいので子どもがバスに乗ったら速攻帰る潔さ。

そんな数々の楽しい思い出に今日の出来事も入りそう。

イスタンブールの新年早々の大雨に感謝。

そして一緒にずぶぬれになりながら歩いてくれた

◯◯ちゃん、ありがとう！