電気に自信の無い管理人が電験2種一次試験合格に使った参考書を紹介します。

勉強法

いざ電験2種の勉強をしようとしても、まず何からすればいいのか悩む方も多いかと思います。

電験3種までは豊富にあった参考書ですが、2種になると一気に少なくなり、特に二次試験になると過去問の解説が多くなり、純粋に0から教えてくれる参考書というのはかなり少なくなります。ざっくりとした参考書の種類は以下のような感じです。

電験参考書種類:電験3種>>2種一次>2種二次>1種一次=1種二次

そんな中、10数年ぶりに勉強する自分が選んだ電験2種の参考書ということで紹介したいと思います。

3種取得から随分間が空いてしまった。

電気のことあまり自信がない。

基礎からしっかりやり直したい。

勉強のモチベーション維持のためにも参考書選びは重要です。悩んでいる方にに参考になってもらえたらなと思います。

電験2種用の数学入門帖

あまり必要がないと思われるかもしれない電気数学の入門編の参考書。

ですが、電験2種一次~二次までで一番”あって良かった”と思う参考書でした。

学生時代からある程度時間が経ってしまった人や、社会人の方はまず最初に取り組んだ方が良いのがこのような電気数学の入門書です。入門書と言えども2種の入門書ですので簡単ではありません。

この参考書は電験2種電気数学の入門帖ということにおいて非常に評判が良く、電気の計算問題に必要な計算力を身につけ、また二次試験、その先の1種にも使えるという評判で購入しました。

内容は、高校で最初に習うような初歩段階から難度の高い問題まで。実際に電験で出題された問題を例題に使用しているのですが、導入の解説と問題の内容がしっかりリンクしており、抵抗なく高難度の問題に取り組む事ができます。(解けはしませんでしたが)

電気の計算はある程度は理論科目でも身につけることができるのですが、その中でもわかりにくい、照明で出てくるステラジアン微分方程式を使う過渡現象などについても丁寧に触れてくれているので、理論の参考書でなんで?となっても、こちらで理解できることも多いと思います。

また、実際の電験で出題された問題を使用しているため、電験2種入門帖と書かれているにも関わらず、2種一次だけでなく二次、さらに1種まで使えるような深いところまでダイレクトに解説してくれています。(1種については自分は触れただけなので想像ですが)

必須の参考書ではありませんが、最初にこの参考書に取り組んだため、電験2種の壁の高さを思い知りました。一方で、昔覚えた数学で到達点が見えてきたというのが大きかったです。

一次試験4科目に必要な理論、電力、機械、法規

一次試験突破に必要な参考書は基本的にそれぞれ1冊あれば合格水準に達するかなと思います。

ですが、出題範囲全部網羅できるかといえばそんなことはありません。

そこは自分が出遅れているのを認識し、参考書を信じて合格点を取りに行く勉強の仕方をしました。

理論 一次試験

一次試験の難関と言われる理論科目。ここでの基礎力は試験全体に響きます。なるべく基礎から解説してくれているものを選びました。

電験2種 理論

理論の勉強はやはり計算問題に慣れていただくこと。

短い試験時間の中ですぐに解法が思いつき、自信を持って取り組むためにも、基礎をしっかり理解することが大事です。

電験2種 理論

このこれだけシリーズはかなり読みやすい反面、全部覚えたら合格水準に届くかと言うとそれだけでは厳しい年度もあるかもしれません。

これだけシリーズについてはまた詳細を記事にしようかなと思っています。ですのでここでは紹介程度にとどめておきます。

一方で、学力に多少余裕のありそうな方、3種から継続して勉強している方は、徹底マスターシリーズをおすすめします。

こちらは2種だけでなく1種の範囲までもカバーできるような参考書なのでかなりコストパフォーマンスは高いのですが、その分高度な内容が書いてあります。

 

実際に自分の実力がどのぐらいなのかを知りたい場合は、過去問を解いてみるといいかなと思います。

その過去問がある程度理解できてしまう方は、過去問をひたすら解くことでより合格に近づくのではないかと思います。

いきなりぶっ込んでみましたが、公式解答に無いわかりやすい説明は、色んな発見をさせてくれるはずです。”電験王@denkenou”さんと”ケンタ@den1_tanaorosh”さんのタッグで作られた過去問解説書。知識の補強には持ってこいではないでしょうか。(twitterのリンクどう貼るんだろう・・・)

電力 一次試験

電力についてもこれだけシリーズで勉強しました。

ただこちらも2種範囲を全て網羅しているとは限りません。

2種範囲を全て網羅できる参考書は無いのではないかと思います。それぐらい範囲が広く深いものです。

ただ、合格点を取るだけならこれだけシリーズでも大丈夫。後は過去問を解いて問題に慣れつつ、その過去問の中からも必要な知識を吸収してください。

自分の場合、イメージも湧かなかったので、この”これだけシリーズ”の前に発送電のマンガで勉強(?)しました。

息抜きにいいかもしれません^^

機械 一次試験

こちらも”これだけ機械”で勉強しました。

電験2種 機械

機械科目は範囲も広いため試験範囲を全て網羅することはかなり厳しいです。

さらに、比較的新しい技術が導入されやすい分野ですので、それについての問題が出てくることもあります。

新しい技術は参考書に記載がない場合がほとんどです。特にこの”これだけ機械”では情報分野の問題の傾向が随分違うような気がします。

その辺りの雰囲気を掴むためにも、しっかりと過去問を解いていただき、関連する分野について、インターネットなどで調べておくと本番で有利になります。

こちらも、自分の実力がこれだけシリーズに到達していなかったため、”マンガで覚えるモーター”を導入に使いました。

正直な話、それでもほぼ何も理解できなかったため、Youtubeの電験合格先生の講義などを参考にさせていただきました。(´・ω・`)ははは

電験2種 機械

忘れもしない。

訳が分からなくて、いきなり挫折しそうになった1ページ目。

法規 一次試験

こちらもこれだけシリーズで勉強しました。

 

法規は法律。法律から出題されるなら公開されている法律で勉強すればいいじゃん。

 

そうですよね。それができる方は是非そうしてください。

はっち
はっち

自分は電気事業法の数行で諦めました。

法律は法律を勉強しやすいように書かれていません。あくまで制度であり規範です。

その辺りこれだけシリーズの参考書は上手くまとめ、覚えやすいようにエッセンスを抽出しているなと感じます。

とにかくわかりにくい法律を、くだきながら、そしてよく出題される問題、条文から参考書が構成されています。法律から勉強するよりもかなり効率よく勉強をすすめることが出来ます。

個人的な思いですが、法規のような読むことが主な参考書は、行間が広く、読みやすいほうが勉強の効率が良くなる気がします。すぐ眠くなりますし(´・ω・)

ただ一方で、かなり広い電気関連の法律のどこから出題されるかわかりません。

令和元年度の問題を引き合いに出すと、これだけシリーズから出題されたのはわずか。

ただ、これについては過去問などにも殆ど触れていない範囲だったため、他の参考書でも厳しかったのではないかと思います。

それでも合格点を取るために一番重要な法律を読む力、類推する力は身についていると思われますので、これだけシリーズでの勉強に不足があったとは思いません。

法律は毎年改正していっているため、なるべく新しいほうが良いです。

電気に関しては平成23年に大改正をしているため、それ以降に改定された参考書を使用することをオススメします。

古いものでも基本はカバーできるのですが、数値の変更が伴うものも多いため、やはりオススメはできません。

一度古い参考書を安く購入(ラクマ)して、数値だけ現行の法律に直せばいいやと思って実施し始めたのですが、法規は電気事業法だけでなく、電気設備技術基準・ガイドラインなどからも出題されるため、改正の内容の理解が全く追いつきませんでした。

はっち
はっち

正直、古い法律を新しい法律と比べて直していく勉強法は、法規のいい勉強になると思ってやり始めたのですが、結果わけがわからなくなりました。

省略できるならどの参考書か?

今回紹介した参考書は”これだけシリーズ4冊”+電気数学入門帖だけでも20,000円ぐらいしてしまいます。

電験2種を取れるなら安い投資だとは思いますが、取れる。と確定しているわけではありません。少しでもコスパ良く、、、と思うことは普通なことです。

この中で何かを購入せずに済まそうと思うのなら、やはり電力かなと思います。

あくまでも3種の知識があるものとした場合ですが、電験3種からの知識が一番使いやすく、発展させやすいと思います。

”思います。”としているのは管理人がまったく3種の電力のことを覚えていないからで、気持ちも一からやり直したので、3種だ2種だとこだわり無く勉強を進めたためです。

次いで省略できそうな科目と言えば機械科目ですが、個人的には機械科目は理解しにくい分野だと思っているので、ここの基礎からの勉強は必須でした。

イメージができている人はやはり過去問を解いてみて、どこから始めるべきか考えておくといいかもしれません。

3種と比べて新しく増える分野が多い理論、法改正が反映されていることに加え、2種の範囲が必要になる法規は省略しにくい範囲です。

解けた過去問の具合から参考書のレベルを決める(目安)

上記文中でも「過去問を解いてください。」と言っていますが、どれぐらい解けたらどのレベルなのか?という目安を紹介しておきます。(若干甘目かもしれません。)

過去問を解いてみて。

・既に50点程度取れる。

既にかなりの知識を得ていると思います。過去問集などで補強して合格を目指しましょう。

・大体35点程度取れる。

2種一次試験合格のベースが出来つつあります。徹底マスターなどで合格を目指しましょう。

・わからない問題が多いが、何が書いてあるかは一応わかる。

さらなる電気を学ぶ基礎がしっかりできているようです。これだけシリーズで合格を目指しましょう。

・過去問を見たが、わからなさすぎて途中で解く気が無くなった。

諦めないでください、管理人と一緒です。読む気すらおきなかった(´・ω・)

わかるところまで基礎の基礎から勉強することが一番近道かもしれません。

さすがに漫画で分かるシリーズまで戻らなくてもいいかもしれませんが、息抜きに見てみてもいいかもしれません。

終わりになりますが、電験2種一次試験の勉強は理論を除き基本的に暗記ばかりです。ですがひたすら読んでいるだけ、覚えているだけでは大変かと思います。

自分はその辺りのモチベーション維持、兼、理解のために、3種の基本的な例題を解いていました。手を動かして問題を解くことは、遠回りながら二次試験対策にもなります。

電験は3種から2種、1種までつながっています。どこの勉強もどこの対策にもなります。効率的な勉強もそうですが、広く色々と好きなように勉強することもモチベーション維持に大事かなと思っています。

それでは!

10数年ぶりに勉強する自分が電験2種二次試験合格に使った参考書の紹介
前回に続き、10年ぶりに勉強する人が電験2種二次試験に使用した参考書。の紹介です(長い) 電験2種二次試験になると、一次試験よりさらに参考書の幅は狭くなるため、選択肢は殆どありません。 電験参考書数:...

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