生者必滅会者定離
2年前の夏、最愛の夫が他界しました。
冬の終わりのある日、お腹に強い痛みを覚え、仕事先から20分ほどの病院で検査をしたところ、若い医師より、患者の心情も解せぬ、単刀直入過ぎる言葉。
「末期の膵臓がんです。腹膜播種もあり、余命3ヶ月です。会いたい人があれば会っておくように」
たった1人で突然の告知を聞いた夫のショックは如何ばかりだったことでしょうか。
私の手術が済んでから3ヶ月も経たない時のことです。
あの日から、我が家の一大事が続きました。
その時の夫の苦しみを思えば、悲しみが蘇り長々と話せません。
続きはまたの機会にね。
「生者必滅会者定離(しょうじゃひつめつえしゃじょうり)」
生ある者は必ず滅し、出会った者は必ず別離がある。これはこの世では避けられない定めである。
平家物語にも書かれている仏教の教えだそうだ。
そんなことは当たり前と分かっていても、いざその場にならないと気にもしないこと。
私がいつか滅したら、夫に会うことが叶うでしょうか?
この果てしない宇宙で?あの世?とかも含めても。
姿も顔も、目も見えないのにねぇ。
そうなんです!
夫は私の心の中に居る。
私が滅すれば、夫も一緒。
お父さん、その日まで、私と一緒に生きようね。
(亀)