山号は東山で宗派は臨済宗建仁寺派大本山、開基は源頼家で御本尊は釈迦如来です
建仁寺と言えば俵屋宗達作で国宝風神雷神図屏風や創建800年で描かれた双龍図などが大変有名なお寺で、参拝者もひっきりなしに訪れる京都の代表寺院の一つといえる場所です
京都五山三位の格式も有する建仁寺を開山したのは、日本臨済宗の祖で日本で最初に禅寺を開いた栄西です
栄西は臨済宗を中国で学び広めようとしましたが、京都は比叡山の力が強くて禅寺を開くのは困難として、博多に聖福寺を建てました
この聖福寺が日本最初の禅道場です
その後仏法において禅の重要性を説き、鎌倉にて北条政子の援助を得、寿福寺を開山します
そして鎌倉二代将軍源頼家からの援助を受け、遂に京都に臨済宗の拠点としてお寺を開山したのがこの建仁寺です
当初は時代的に天台宗の勢力が強かったので禅のみとはいきませんでしたが、西暦1259年頃から純粋な禅寺となりました
建仁寺は京都にあるため、応仁の乱などの戦火を避ける事ができずに幾度となく火災が起きているため創建当初の建物は残っておりません
戦火で荒廃した建仁寺ですが、戦国時代に安芸の毛利氏に仕えた外交僧安国寺恵瓊が仏殿を移築するなど復興に努めており、江戸時代には徳川幕府より再建修築や制度などが整備され、多くの塔頭を保有していました
しかし明治になると廃仏毀釈や神仏分離の影響で塔頭は統廃合され、境内はそれまでの半分ほどに縮小されています
建仁寺は臨済宗建仁寺派の大本山ですが、分派として独立したのは明治からです
建築物は上記の通り元々のものはほぼありませんが、安国寺恵瓊が広島の安国寺から移築した方丈や浜松の安寧寺から移築した山門など歴史的な建造物が数多くある寺院で、様々な文化財も保有しているため、こちら自体が一つの歴史美術館のようですね
ちなみに建仁寺塔頭の一つ正伝永源院にはこちらに縁がある織田有楽斎のお墓があります
⚫︎寺号表