今回は尾張国開拓の祖神・大縣大神を祀る神社として崇敬されている尾張国二宮、大懸神社(おおあがたじんじゃ)です
こちらの神社は創建はハッキリしていませんが、社伝によると垂仁天皇の時代に本宮山の山頂から現在地に新宮を建て遷座されたと言われ、内容からこの時代にはすでに祀られていた古社と推定されます
現在も本宮山の山頂には本宮社があり、こちらの御祭神である大縣大神の荒魂を祀っています
御祭神の大縣大神は冒頭の通り尾張国を開拓した祖神として祀られておりますが、その神様像は何神かの候補があってハッキリと分かっていません
ただ、この尾張国を開拓した神というのは共通しているので、尾張国の祖神というのは確実のようです
古くから崇敬された神社として西暦847年には従五位下の神階を、その先も位を受けて正四位下を受けており、平安時代にまとめられた延喜式神名帳にも表記されています
一宮制を敷かれた際には二宮を受けた尾張国を代表する神社の一社です
現在の社殿は江戸時代の西暦1661年に尾張国2代藩主徳川光友が再建されたもので、尾張の特徴的な建築様式の“尾張造”を今に伝え、正之御殿・渡殿・内院が複合した造りは更に独特として“大縣造”、又は三社の複合から“三棟造”と呼ばれて他にはない特殊な様式は重要文化財に指定されています
こちらの神社は愛知で2番目に大きい前方後円墳の青塚古墳を管理しており、付近には古墳群が点在しています
また祭事もいろいろあり、8月5日の「本宮社祭」は本宮山から大縣大神が現在地の里宮に遷座された出来事を伝える特殊神事で、今年で2023回目を迎えるそうです
他にも3月15日頃に行われる豊年祭「於祖々祭」(おそそまつり)は女陰をかたどった山車が練り歩く奇祭で、同じ愛知県の奇祭、男根をかたどった神輿を担いで練り歩く田縣神社の豊年祭とは対の関係になっています
五穀豊穣と子宝、新しい命の誕生を祈願する祭事です
⚫︎社号標と鳥居
こちらは女性の守護神と言われています
⚫︎むすひ池
このむすひ池は神体山の本宮山から湧き出た水で満たされています
それでは御朱印です
御朱印帳です
⚫︎国幣中社御昇格百年記念