イ ギ リ ス 在 住 夫 婦 の 記 録

イ ギ リ ス 片 田 舎 に 駐 在 中 の 夫 婦 の ブ ロ グ

予測不可能なイギリスの天気 イギリスの夏

今週は大陸の南側から暖かい空気が流れ込んできて、最高気温は30度超え予報のイギリス南部。でもそれは今週の平日だけの話で、土曜にはまた24℃くらいまで落ち着きそう。

こんな上がったり下がったりが激しいイギリスの天気は本当に予測不能。

イギリスに来て3年目になりますが、特に夏の気温は毎年違いすぎて困る。

今日はそんなイギリスの夏にまつわる体験談と、旅行の際におすすめしたい天候対策をご紹介します。

イギリスの気候

イギリスの天気と言えば雨が多く変わりやすく、街並みに霧がかかったような暗い風景がイギリスっぽいと思う方もいるのでは。

でも実際イギリスに来て思ったのは、雨ってそんなに多くないということ。

実は、イギリスは地域によって結構天候の特徴が異なっています。どこに住むか、どこに旅するかによって、経験する気候はかなり変わってきます。

 

北西部(NW):夏は涼しく穏やかな冬。年間を通して雨が多い地域

北東部(NE):夏は涼しく冬は寒い。年間を通して雨が続く地域

南東部(SE):夏は暖かく冬は穏やか。年間を通して雨が少なく、特に夏は雨が少ない

南西部(SW):夏は暖かく冬は穏やか。年間を通して雨が多く、特に冬に雨が多い

 

各地域がどのあたりを示すのかは下記地図をご参照ください。

f:id:tash-tsubo:20200624030520p:plain

BBC weatherから拝借

ということで、私が始めに住んだ南東のSE地域に位置するCambridgeは意外と雨が少ない地域だったんです。そうとも知らず、初めの頃は「イギリス思った程雨降らないなぁ、ラッキー」位に思っていました。

この南東のあたりは小麦やジャガイモなど農業がさかんな地域でもありますが、夏になって雨が減ってくると、農業が心配だね~という話題になり、一方で久々に雨が降ると、生活面では雨やだなぁと思いつつも、農業には恵みの雨だといって有難がる面があります。

さめざめと軽い雨が降り続けるイギリスらしい日もありますが、一日中降っていることは実はそんなに多くなく、夕方には一回陽が差したりすることがよくあります。

ロンドンもこのSouth East地域に含まれます。

夏の平均気温

ロンドンでみると、一番暖かいのは7月。

夏の最高気温は平均で24℃、最低気温は平均で14℃だそうです。

この数字だけみると、夏でも過ごしやすそうだな~という印象でしょうか。

湿度も穏やかなイギリスなので、ほとんどの日はこんな感じで外でも過ごしやすい快適な気温が楽しめます。

とはいっても平均を大幅に超えたとんでもない気温をたたき出すこともあります。

去年2019年7月にはCambridgeで38.7℃のなんと史上最高気温を記録!!

これまでにイギリスで一番暑い気温を記録したのは2003年8月にケントで記録した38.5℃でした。

こんな暑い日にイギリスに旅行していると、とんでもなく大変な思いをすることになります。実は2019年の7月には義両親が旅行で訪問中さらには私の上司も日本から出張中というタイミング。このタイミングで私たちtash_tsubo夫婦は38.7℃を経験したのです。この時の様子は後述します。。

2018年の夏

イギリスの夏が毎年どれ位異なっているのか参考になるよう、私たちがイギリスに来てから経験した各年の夏の様子をご紹介します。

2018年はイギリスに来て初めての夏。この年の夏は比較的暑い日が多かったです。熱波の影響でイングランド全体で見ても6月~7月の平均気温は高く推移したようです。

一番暑かった日はまたもやケントで35.3℃。ケントって暑いんですね。。

日本から持ってきた半そで、薄手のワンピース、短パンなど夏らしい服が活躍。

一方で湿度は無いので、外に出ると期待していたヨーロッパの夏という感じでした。

家には冷房が無かったので、日中家に居たKaneは半そで短パンでもしんどかったらしいです。私は冷房の効いた事務所に出勤していたので、申し訳ないけど快適だった笑;

雨も多くなかったので、イギリスの夏って快適なんだな~と思った初年度でした。

2019年の夏

2019年の夏は昨年とうって変わって涼しい日が続きました。

服装は日中でもカーディガンやシャツを羽織ったり、陽が落ちると薄手のマウンテンパーカーを羽織らないと寒い位涼しい夏でした。

去年活躍した夏服は全然活躍しませんでしたね。

ところが7月25日、前述したとおり38.7℃の史上最高気温を記録します。

その前の週は普通に涼しかったんですが、、日本からの出張者が来たのは史上最高気温を記録するその前日。伝統的なホテルを取っていたので冷房が付いておらず、まさかの暑さで寝苦しい思いをさせる事に。。

そして最高気温を記録する当日はお客さんとの面談へ。なんと、お客さんの事務所には冷房が無かった。。。この年は記録上7番目に湿度の高い夏だったそうで、最高気温38.7℃と普段より高い湿度の中、冷房の無い部屋で2時間のミーティング。

窓を開け扇風機をかけてくれたものの、暑さで内容が入ってこない。。;

こんなんなら冷房のあるうちの事務所に来てもらえばよかったよ!!

ミーティングの途中には身体を冷ます為アイスクリームを用意してくれましたが、溶けるとける。。手がべたべただし余計喉は乾くわで本当に悲惨なミーティングでした。

その頃、、両親が来ていた夫Kaneは両親を連れてロンドンへ。

ロンドンブリッジ、V&A museumの他、ミュージカルも観劇するという盛りだくさんのスケジュール。

午前中に行ったロンドンブリッジは、暑さ以外は問題なかったものの、V&Aでは閉館に近い16時頃入場したものの一番見たかった展示のある最上階は暑さの影響でなんと全封鎖。セラミックなどが展示されているエリアなのですが、美術品を守るという理由で封鎖になっていたようで残念ながら見学できずでした。

ミュージカルの観劇は涼しい室内で出来たから問題ありませんでしたが、帰りの電車が暑さでSTOP!!!

なんと、暑さの影響で架線にダメージが生じ、電車が動かせない状態になったとのこと。結局既に遅い時間だったにも関わらず1時間程Liverpool street駅で立ち往生。

英語が苦手なのに駅員に聞いたりして、無事動き出した電車に飛び乗り、家に帰りついたのは日付が変わる頃でした。

暑さに慣れていないイギリスでは、暑さによって日本では想像もしないような影響が発生するようです。電車が遅れたり美術館が閉鎖されたり、、旅行の際にはこういった影響もあり得ることを頭に入れておきたいですね。

2020年の夏

さて、今年はどんな夏になりそうでしょうか。

5月には記録上最も長く晴れの日が続いたそうで、この感じだと暑い夏になるのでは?という予測がでています。

南部では平均より高めの気温、北部では平均くらいの夏になるのではという予測。

未来のことですから判りませんが、ロックダウンも7/4から(ほぼ)解除となるので、短いイギリスの夏を楽しみたいですね。

 

イギリス旅行にあると便利な天候対策

イギリスに来て3年目、ケンブリッジとロンドン郊外で居住した経験を持つ私たち夫婦が一番におすすめする天候対策は薄手のマウンテンパーカーです!

特に、コンパクトに折りたためて鞄にしまえるものが邪魔にならずおすすめです。

我が家の愛用はミレー。シンプルな色合いのものを選べば、どんな服の上に着ても大丈夫。

イギリスに来てからというもの、年中活躍しています。

肌寒い朝晩はもちろん、ちょっと寒いなと感じたら我慢せずにすぐ服装で調整しましょう。体調万全に維持することが旅行中の一番大切なことですから。

雨が降った時も、フード付きの防水タイプならサッと被って雨をしのげます。イギリスでは大雨でも傘を差している人が多くないですし、ロンドンなど人混みでは傘があると

歩きずらいので、ご紹介したようなジャケットがおすすめです。

 

いよいよ夏らしくなってきたイギリス。

海外からの訪問はまだ14日間の自主隔離期間が設けられているので自由にはなっていませんが、ロックダウンの解除が進んできているので、遠くない未来に隔離期間も解除されて欲しいなぁと思っています。

 

Shikka