部屋数が少ない平屋でもテレワークできる間取り

どんなに将来を見据えて間取りを決めても、間取りには流行があります。建てた家は30年、40年と長く住むので、最初に決めた間取りがずっと快適な間取りとは限りません。

昔はダイニングキッチンとリビングが別々の間取りが主流でしたが、今ではLDKが当たり前。キッチンも壁付けキッチン → 独立キッチン → 対面キッチンorアイランドキッチンと配置場所も大きく変わりました。

いぬ君
さらに昔は土間キッチンだったよね。

そんな間取りの流行ですが、今まさに変化の時を迎えているような気がします。

家は「やすらぎの場所」から「兼、働く場所」

働き方改革で始まったテレワークの推進ですが、総務省の「平成30年通信利用動向調査」ではテレワークを導入している企業は19.1%もありました。テレワークなんて大手企業かIT関連企業だけの働き方かと思っていましたが、思ったより多くの企業が導入をしています。

しかし、テレワークを導入している企業でも、5%前後の従業員にしかテレワークを実施していない企業が半数近くの為、労働者のうち、実質1~2%前後の人しかテレワークをしていない事になります。

参照:総務省「通信利用動向調査」

そんなテレワークが令和2年になって急激に増加しています。コロナウイルスの影響で緊急事態宣言が発令され、多くの企業がテレワークを導入しました。東京都では、事業継続緊急対策(テレワーク)助成金が100%補助なので、タダで機器が買えるとあって多くの企業が助成金を活用しました。

しげ雄
私が勤務している会社も一部社員をテレワークに切り替えました。

今回のコロナ騒動が落ち着いたら、従来通り会社出勤に戻る人も多いと思いますが、テレワークでも業務に支障がないと判断された職種の人はテレワークが続くかもしれません。

また、今回のコロナウイルスが終息しても、他のウイルスで再び外出自粛要請が出るかもしれないので、自宅にテレワーク出来るスペースを作っておくのが良いかもしれません。

間取りによるテレワークのデメリット

満員電車に乗らずに済み、嫌な飲みニケーションもなく、自分のペースで仕事が出来るテレワークですが、間取りによっては多くのデメリットが発生します。

 

間取りによって発生するテレワークのデメリット
・妻や子どもが在宅中で仕事がやりにくい。
・家族に仕事の電話を聞かれたくない。
・生活音がうるさくて仕事に集中できない。
・テレビカメラに室内が映ってしまう。

 

妻がパートで子どもが小学生なら、16~17時頃には家族みんなが家に集まることが多いと思います。子どもがお友達を連れてきてリビングで遊んでいると、とても仕事に集中なんて出来ないですよね。妻が買い物から帰った時に、持っている重たいスーパーの袋を運んでいるのを見て、見て見ないふりは出来ないですよね。

仕事の電話は、時にはクレーム対応や上司からのお叱りも受けることがあります。そんな電話を家族に聞かれるのは、家の主として嫌なものですよね。また、家族とはいえ社内秘の内容を聞かれるのも何かとまずいですよね。

テレワークといえどもSkype を使った打合せや、zoomを使ったテレビ会議など、カメラを使ってやり取りをすることもあります。また、従業員を信頼していない会社は、常時カメラが作動していて、社員が仕事をさぼっていないかチェックしています。

いぬ君
これって監視だよね。

安易に仕事が家で出来るから気楽で良いという訳ではなく、テレワークはテレワークでストレスを感じる事が沢山あります。家の間取りをテレワーク前提として決めれば、デメリットを多少なりとも緩和できます。

平屋のテレワークに適した間取り

テレワークに適した間取りは、狭くとも独立した部屋がある事です。

いぬ君
普通の答えだね。
しげ雄
・・・

分譲マンションではサービスルームと呼ばれる部屋をよく見かけます。サービスルームとは、建築基準法で居室として認められない部屋の事です。建築基準法では採光や換気、窓の大きさの基準を満たしていない部屋を居室として認めません。

そのサービスルームの中で、書斎や趣味を楽しむサービスルームをDENと呼びます。広さとしては3~4帖程度の部屋です。

平屋は広い土地が必要になる為、部屋数を増やす事がなかなか出来ないですよね。でも3~4帖程度のDENなら何とかなりませんか?

独立した部屋を作ることによって、家族の出す生活音が遮られ、こちらの電話の音も遮られ、テレビカメラで室内が映っても壁しか映りません。背面に本棚を付ければ仕事の出来る人の家に見えます。

DENの中にはコンセントをいくつか設置する事を忘れないでください。コンセントが無いとパソコンが使えないので、狭い部屋でもコンセントは多めに設置しておくと良いです。

さらに、DENに熱がこもらないように空調も計算して作った方が良いです。隣の部屋でエアコンをつけておけばDENも涼しくなるようになっているのが良いです。小さくても窓があるなら、窓付けエアコンという選択肢もあります。

まとめ

我が家はテレワークの事など一切考えずに平屋を建てた為、家での仕事が気まずいです。パソコンはリビングに面した畳コーナーに置いているので、妻がテレビを見ていれば集中して仕事が出来ません。

これからの時代、インターネット回線が4Gから5Gにかわり、ますますテレワークを実施する会社が増えてくると思います。家で仕事をすることが当たり前の時代に備えて、テレワーク前提で間取りを決めると良いかもしれません。