【映画】『銀魂２掟は破るためにこそある』三浦春馬の伊東鴨太郎に号泣【ネタバレ・感想】

映画『銀魂２掟は破るためにこそある』は、空知英秋による漫画『銀魂』の実写版映画の二作目。SF時代劇のコメディ映画です。

「銀魂」は大人気漫画ですが、私は原作を読んだことがありませんし、１作目も観ていません。予備知識がないのもよい気がして、いきなり本作を鑑賞しましたが、結果的には予備知識がなくても十分楽しめました。
三浦春馬ファンの方で、原作を知らない、または一作目の映画を観ていない方にもおすすめしたい映画です。

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好きなところ、残念だったところ、ネタバレ、三浦春馬の出演シーンについて書いていきます。

銀魂２掟は破るためにこそある

銀魂２掟は破るためにこそある

銀魂 2 掟は破るためにこそある

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作品情報

製作年度	2018年
上映時間	135分
監督	福田雄一
キャスト	坂田銀時（小栗旬）木村新八（菅田将暉）神楽（橋本環奈）土方十四郎（柳楽優弥）伊東鴨太郎（三浦春馬）河上万斎（窪田正孝）沖田総悟（吉沢涼）徳川茂茂（勝地涼）桂小太郎（岡田将生）志村妙（長澤まさみ）平賀源外（ムロツヨシ）近藤勲（中村勘九郎）高杉晋助（堂本剛）松平片栗虎（堤真一）

公式サイト

映画『銀魂２掟は破るためにこそある』オフィシャルサイト

好きなところ・独特な世界観

舞台は幕末のようで、現代や近未来とあらゆる時代が入り混じった江戸の町。そして町は宇宙からきた天人（あまんと）に支配されている。
なんでも屋の万事屋の、坂田銀時こと銀ちゃん（小栗旬）、志村新八（菅田将暉）、神楽（橋本環奈）は、依頼がないため金欠状態、家賃のためにアルバイトを始めます。

万事屋の３人は、キャバクラのホステス、床屋で留守番などのアルバイト先で、警察官の松平片栗虎（堤真一）に警備される征夷大将軍（勝地涼）に出くわしては、驚きつつ接待をする。このあたりは完全にギャグです。ただただギャグ。

SF要素満載の異空間コメディ。世界観が楽しくてテンポが早い。
登場人物は歴史上の人物をモデルにしているので、関係性はだいたいわかります。
わかりやすくて入りやすいところもよかったですね。
キャラ説明がなくても、ストーリーの世界に入れるのは構成や脚本がいいから、さすがです。

「シンプルに楽しんでね」という制作側の姿勢が見て取れる。
万事屋の場面ではコメディですが、真選組へと場面が移ると若干シリアスな話になっていきます。

好きなところ・新選組のキャストが豪華

多くのキャストは１作目からの続投であることは、なんとなくわかります。

桂小太郎（岡田将生）、平賀源外（ムロツヨシ）などの１作目の人物はほぼコメディのキャラクターとして登場します。
ちなみに岡田将生はキャバ嬢に分します、かなり大きいですがキレイ。
今回メインになるのは、江戸の特殊警察「真選組」の伊東鴨太郎（三浦春馬）です。

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「真選組」局長の近藤勲（中村勘九郎）は、まだ入局して浅い、伊東鴨太郎（三浦春馬）を「先生」と呼び、高い身分に就かせていました。
副長の土方十四郎（柳楽優弥）は、伊東鴨太郎が優れているからといって特別待遇なことに違和感がある。それに伊東鴨太郎が今以上の地位を狙っていることにも気づき、危険感も募らせている。
伊東鴨太郎も土方十四郎も、お互いをあからさまに敵対視します。

▼ドラマ「太陽の子」では仲のよい兄弟を演じましたが、ここでは敵対同士になる２人。

noji-rei.hatenablog.com

水面下では近藤の暗殺計画が進み、土方はヘタレオタクのメンタルを埋め込められ、人格をオタクに支配されてしまう。
土方が使い物にならず、近藤に危機が迫る。沖田総悟（吉沢涼）は、ドSな性格で何を考えているのかわからない。
でも役柄からすれば誰の味方につくかは明らかでしたね。

土方が銀ちゃんに近藤を助けてほしいと頼むことで、お金のない銀ちゃんをはじめ万事屋の一行は、ギャラのために手を貸すことになります。

残念なところ・前半が長い・後半も……

前回を引き継ぐ流れなので、長澤まさみ、堤真一、ムロツヨシ、堂本剛、佐藤二朗など豪華キャストがちょろりと登場します。（１作目は観ていなくても、前回登場した人物たちであろうことが想像できる展開）

豪華ですし楽しめるのですが、真選組の話になるまで、ギャグで笑える部分はあるにしろ、前半が長すぎなように感じました。

それとこの話の見せ場の１つなのでしょうが、銀ちゃんと河上万斎（窪田正孝）の戦いを長く感じてしまった。そちらの闘いより真選組の方が魅力的だったかな。

ネタバレ・銀ちゃんは伝説らしい

銀ちゃんたちは、真選組の危機を手助けしたのち、幕府の転覆を狙う高杉晋助（堂本剛）が仕込んだ河上万斎（窪田正孝）と一戦を交える事になります。
銀ちゃんはしがない身分の男ですが、やるときはヤルというお話です。

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三浦春馬が演じた伊東鴨太郎が最高すぎて

いよいよ明日。銀魂2 腹の底から笑える作品になってると思われます。是非夏の締めくくり劇場に遊びに来て下さい！🐎 #伊東鴨太郎 #めっちゃ #楽しかったです pic.twitter.com/ThLWjrdMeb
— 三浦春馬 & STAFF INFO (@miuraharuma_jp) August 16, 2018

三浦春馬演じる伊東鴨太郎は、成功者を引き摺り下ろして自分がそこに座ることばかり考えている、そのためなら手段を選ばない男です。

権力にしか興味のない冷たい男なのだけれど、そこに至る鴨太郎の心の葛藤と闇に涙しました。号泣です。
本当は悲しくて切なくて、とても人間臭い男。だけどビジュアルは二次元を超えての美しさ。ブレない安定感と存在感がありました。

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どなたかも書いていましたが、困難なアニメの主人公を演じた経験が生きているのだろうと。　
▼確かにそのとおりなのでしょう。

noji-rei.hatenablog.com

本作は出演者が豪華、とくにイケメン人気俳優が一同に介しています。
どの俳優も魅力的ではあるのですが、伊東鴨太郎を演じた三浦春馬は別格です。
台詞も長くて難しいはずなのに、大変だったであろうことを想像すらさせない。

人間ではない２次元キャラが混じっている！
本当に一人だけ人間を超えているんです。

銀魂2 掟は破るためにこそあるムビチケ全国共通一般伊東鴨太郎三浦春馬

伊東鴨太郎は愛された実感を得たことのない男でした。
賢くて剣の腕もたつのに、
いくら努力をしても評価されないまま成長しました。
鴨太郎は言います。
「自分の真の能力を理解してくれる人に出会えなかった」
その屈折した感情を満たすのには、自分が高い地位を得るしかなかったのです。

認められたいのに認められない。
そう感じる人は少なくない、むしろ多くの人に理解できる感情。
三浦春馬は伊東鴨太郎の心情をどう理解したのだろう。
これほど美しくて賢く、何もかも持っているような人でも、もっと上を目指したかったのではないか。きっとそうなのだろう。でもそこに行きつけず苦しんでいたのではないのか。そんなことを考えてしまいました。

不甲斐ない心情を完璧に演じられてしまい、まさかの『銀魂２』で泣くことになろうとは、ちょっと意外な展開です。