子供の中には、最初から出来ないと思って物事にチャレンジ出来ない子供も多いです。
子供には、成功体験を経験させましょう。
子供が小学校2年生の時でした。
それは、たまたま、偶然でした。
息子は、運動神経は、普通よりはいい方でしたが、それまで、自転車に全く乗れませんでした。
幼稚園に入る前に自転車を買って、補助輪なしで乗れなかったものだから
『自転車に乗るのは難しい。』
という意識が出来てしまったんでしょう。
『この壁は越えられない。越えられる気がしない。』
と思ってしまったんでしょう。
それで、幼稚園の年長のころ、福岡市内から田舎に突然引っ越しして、その後、小学校1年生の時、都会育ちが田舎の子には気にくわなかったのか、周りからいじめられていて、友達もおらず、いつも、小学校から帰ってくると、家に閉じこもってばかりでした。
外で遊ぶことがほとんどなかったんですね。
それで、補助輪付きの自転車は持っていましたが、普段、乗らないので、全く自転車に乗れなかったのです。
小学校2年生で、再び、福岡市内に戻って来て、幼稚園時代の友達と再開し、次第に元気を取り戻して、友達と外で遊ぶようになったのですが、自転車に乗れない息子は、いつも、友達が自転車で移動している中を、1人だけ走って付いて行ってました。
自転車をとばしているみんなの横を、息子は一人で、おいて行かれないように、必死に、走ってついて行っていたのです。
私は、『可哀想だな。』と少し心配していたのですが、ある日、3歳くらいの子が軽々と自転車に乗っているのを息子が見て
『パパ、僕は、何で自転車に乗れないんだろう?』
と言ったのでした。
私は
『練習すれば、すぐに乗れるようになるよ。』
と言い聞かせて、ある日、近くの広い公園に、練習に行きました。
そして、思い切って最初から補助輪を外し、1回乗らせました。
案の定、乗れません。
原因は、はっきりしていました。
体に力が入っていること。
スピードがないこと。
私は、アドバイスしました。
『この前、10円玉転がして遊んだでしょ。10円玉をそのまま立てるのは難しいでしょ。』
『でも、10円玉を転がしたら、立ったまま簡単に転がって行くじゃない。あれと一緒だよ。』
『後ろから押すから、力を抜いて、ハンドルも軽く握って。いい?』
『じゃ、押すよ。』
私は、自転車を後ろから押しました。
スピードをあげます。
『はい、ペダルをこいで!』
子供もペダルを一生懸命こぎます。
『ずっと、押してるから。』
と言いつつ、途中で手を離しました。
手を離した私の前を自転車が遠ざかって行きます。
『乗れるや~ん。もう、乗れてるやん。』
本当に、ものの5分でした。
私もびっくりしましたが、子供はもっとびっくりしてました。
このときの写真がこれです。
余程、うれしかったのか
『自転車、簡単やんか~。』
と言って、その日は、何時間も自転車に乗って遊んでいました。
私もうれしかったあまり、記念に写真を撮ったくらいです。
今まで、自転車に乗れないという大きなコンプレックスが、急に、大きな自信に変わったようでした。
それからというもの、友達の中でも、一番自転車に乗るのが上手くなりました。
自転車に乗れないではなく、自転車に乗れないと思い込んでいただけなのです。
子供は、この時のことを今も覚えているそうです。
自分の持っているコンプレックスを克服した瞬間に、それは、大きな自信に変わって、急激に自分を成長させます。
勉強についても、子供が出来ないと思い込んでいるだけの時が多いです。
親が、何らかの方法を見いだし、コンプレックスの呪縛から解いてやる。
これが、大事です。
思いもよらない何かのきっかけで、苦手科目が得意科目に変わることだってあります。
ただ、うちの子は、国語ができないというコンプレックスだけは、最後まで、消えませんでしたがね・・・(笑)。
でも、この時の成功体験が後々、気持ちの面で勉強に生かされているような気がします。
苦手科目に対して、最初から出来ないと思っていないか?
それは、ただ、出来ないと思っているだけではないのか?
なぜ、出来ないのか、分析が出来ていないだけではないのか?
出来ないと思いこんでいることが、ある日、何らかのきっかけで、急に出来ることだってあります。
そして、それが自信となり、一番の得意科目になることだってあります。
応援ポチよろしくお願いします。