1つの問題とどのように向き合えば良いか。



 取り組んだ問題が解けるようになるだけでは、残念ながらあまり意味がない。



 つまり、その問題が解ければ良いというのでは、残念ながら不十分な勉強になってしまう。



 勉強とは、新しい問題を見た時に、その問題を解決できるようになって初めて意味があります。




 大学入試も同じです。



 今まで解いたことのある問題がそのまま出題されることはまずありません。



 つまり、新問を見て解答できるような勉強が重要なのです。



「100題解いて、101題目を解けるようになる勉強をしないと意味がない。」



と私の恩師がよく言っていました。




 例えば数学で、最終的に三角形の面積を求める問題を解き、苦戦したので復習するという場合を考えてみますね。



 普通に取り組むと、問題を再度解いてみて、解ければ、それで良いと思ってしまうかもしれません。



 しかし、それでは普通の人と同じかそれ以下の勉強であり、あまり効率的だとは言えません。



 ここでは、次のように分析します。



 まず、三角形の面積を求めるまでに、どのような過程を経ているかを確認することが大切なんです。



 三角関数、二次関数、楕円、双曲線、等積変形など、問題によって様々な単元を利用して、最終的に三角形の面積を求めさせていることに気がつくと思います。



「今回は三角関数だったが、3次関数を利用したりするときはどんな問題になるのだろう」


「なぜこの解法で解くことになったのだろう」


など、問題の条件が変わったら問題がどのように変化するのかを考えてみるとより理解が深まります。



 一方、三角形の面積の求め方にもいろいろな方法があります。



 それらを問題の条件によって使い分けていく必要があるんですね。



 三角形の面積の求め方には次のようなものがあります。


①(底辺)✖️(高さ)✖️1/2

②1/2✖️bcsinA

③1/2✖️r✖️(a+b+c)

④abc/4R(覚えなくても良い)

⑤1/2✖️lad-bcl

⑥ベクトルの内積と長さを利用したもの(複雑すぎて書けませんでした...)

⑦ヘロンの公式(覚えなくても良い)

⑧その他


簡単に説明すると

①はよく知られているものですね。


②は三角形の2辺の長さとその間の角のsinを使って求めるもの


③は三角形の内接円の半径(r)と三角形の3辺の長さ(a,b,c)を利用して求めるもの


④は外接円の半径(R)と三角形の3辺の長さ(a,b,c)を利用して求めるもの


⑤はxy平面上で三角形の一点のみを原点に平行移動する様に三角形の頂点の座標を全て平行移動させて、原点に合わせた点以外の2点(a,b)(c,d)のx,y座標を用いて求めるもの


⑥は三角形の一つの頂点からその他の2点へ向かう2つのベクトルの長さと内積を用いて求めるもの


⑦は三角形の3辺の長さのみでその三角形の面積を求める公式


となります。



 今回の場合は、扱う単元と三角形の面積を求める際に①〜⑦のどれを使うか、また、なぜ方法で求めたのかについて考察できれば良いと思います。


 例えば、この問題で②を使ったとすれば、次に出会う問題は③を使って求める問題かも知れません。



 このように考えれば、新しい問題でも十分に対応できると思います。



 しかし、「こんなの思いつかないし、どうやって勉強すれば良いのか」と思う人もいるかも知れません。



 このような勉強ができるようになるには、これから出会う一つ一つの問題を大切にして、その都度どの公式を使ったか、どの単元とどの公式をどのように組み合わせていたかなどを分析し、一つのノートにまとめていけば、自ずと求め方のバリエーションが見えてくるはずです。



 そういうこまめな努力が大切なんですね。



 以前の話(頭の中に知識の網を作ろう)と繋げるならば、一つ一つの問題が自分の“知識の網”を編む材料になれば、大変効率的になります。


 勉強を重ねていくうちに、一つの問題を解く際、「前の問題は、ここがこれだったから、この公式が使えたけど、今回はこれが無いからこの公式が使えない。確か以前、こんな時にあの公式を使って解けたような気がする。」と考えることができれば相当な進歩であり、その頃には成績は大きく伸びていることだと思います。



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