未来を変えよう、科学の力で

丸の内金融が考える不老不死へのサイエンス

データに見る、老化研究に対する投資家の動向

Longevity TecnologyのWeb調査にて、老化研究へ投資している投資家のアンケート調査の結果が発表されています。いくつか興味深い示唆が得られているので、まとめておこうと思います。

 

元データ https://www.longevity.technology/the-results-are-in-sharing-our-longevity-investment-survey/

 

●投資家の地域

f:id:satoshi13369:20200816084203p:plain

投資家はUSやUK、ドイツに多い傾向があります。

特にUSは、サンフランシスコ周辺が老化に投資に最も積極的なイメージがあります。

 

●投資時期

f:id:satoshi13369:20200816084537p:plain

多くの投資家がシードステージからの投資を前提にしています。

一般的に投資家からの資金調達は、ある程度ビジネスが動き出してからでないと難しい場合も多いかと思います。

しかし老化研究については、上記のように多くの投資家がシード期を前提にしているので、基礎研究をもとにして資金調達をし、その後ビジネス化していくことも十分可能と考えられます。

 

●投資を行うための最低条件

f:id:satoshi13369:20200816085114p:plain

意外にも対面での会議を必要とする投資家は少ない(全体の30%程度しかいない)ことが分かりました。

このデータから、

①経営陣の紹介を作成

②ビジネスプランを描く

③Web会議を行う

ぐらいが最低限の準備かと思います。

対面での会議が不要であれば、海外からの資金調達の可能性も一気に高まるので、このアンケート結果は非常に朗報だと思います。

 

まとめ

今回の調査結果から

・投資家はUS、UK、ドイツに多い

・シード期から投資を行う

・対面でのミーティングを必要とする訳ではない

ということが分かりました。

日本の老化関連スタートアップが生まれてこないのは、投資家に老化投資の意義が正しく理解されていないことが一因であるかと考えれます。一方で、海外投資家は老化投資に積極的で、Web会議でミーティングも完結できる可能性もあります。(ただし現状は老化分野が少しバブル気味なので、景気が悪くなった局面ではより慎重な投資家が増えるかもしれません)

いずれにしても。これから日本で老化関連スタートアップを立ち上げようとする企業は、国内投資家だけでなく、USやUKなどの海外VCへアプローチするのも一つの戦略だと考えています。