2020年2月22日の225予想
おはようございます。春を目前に控えた週末土曜日の朝。いかがお過ごしでしょうか。
昨晩の米国市場はやはり荒れた動きとなりました。では週末のチャートチェックです。15分足で昨晩の動きを検証してみましょう。
昨晩建てた予想通り、イブニングセッションの225は出だしから上昇トレンドに乗っていました。これが米国時間が始まる辺りから雰囲気が変わりだします。
上記チャートで左から2番目の墓シグナルは下落を示すものですが、22:45の高値上ひげ陰線をつけたのちに下落に転じ、0:30頃から強く売られます。01:30頃に23010の安値をつけていったん反発するも下げトレンドに乗ってしまい、ダラダラと売られる展開。週末を控えたクローズで売りの手仕舞いが入り若干反発といった動きです。
この後の明け方にドルが買われてますので、月曜のCFD寄りは下からスタートでしょう。そして月曜は日本休場です。週明けも気を抜くことができません。
さて、本日は週末土曜日ですから、日足ベースで視点を変えたチャートチェックを行ってみます。
いつもと違って5、25、75日線と移動平均のセオリー通りの使い方で見てみましょう。
上記は2月22日時点でのCFD225日足チャートです。黄5日、青25日、赤75日の移動平均線を描いています。
現状をまとめると、
- 75日線は急激から転じておだやかに上昇を緩めている所である
- 25日線は75日線を下げで割り込み天井を打って下落トレンドに転じた可能性がある
- 5日線は25、75日線を下げで割り込み下げトレンドの状態
- 株価は5、25、75日線を割り込んだ長い陰線である
となります。まあ典型的な下げの状態にあるわけです。またチャートを俯瞰してみると株価は天井圏にあり、これもまた典型的な頭打ちの形です。3日前の陽線が無ければ陰線5本で大崩れしていた可能性があります。
このチャートと似たような箇所が無いか過去にちょっと遡ってみました。
かなり似てる所を発見しました。2015年8月24日のチャイナショック直前です。
まあチャート形状が似ているからといって暴落がくるとは限りませんが、チャート上で空想するだけなら財布は傷みませんし、売りポジを抱えているなら宝くじのドキドキ感を持ちつつ、週末の頭の体操にはちょうど良い題材ですから、ちょっと検証してみましょう。
チャイナショックについてはまとめが「中国株の大暴落 (2015年) - Wikipedia」にあります。
2つのチャートを比較して気がつくのは、
- 移動平均線の組合せが似通っている
- 株価が長い上昇から頭打ちになっている
- 急落からの戻りがみられる
あたりです。特に7月7~10日の急落からの戻りについては中国政府の積極的な介入により防がれたことは当時を知る人にとっては記憶に新しいかと思います。空売りは処罰され、証券ツールから売りボタンが消えたらしいです。
株価が天井圏で横這いの状態をしばらく保った後に下落し移動平均線を割り込むと、徐々に悪化していた市場のマインドにも勢いがつきだします。これは上記のチャートを見てもわかるように、これ以上上がりそうもないあきらめと、逆に下がるかもしれない恐怖が均衡した状態から崩れだすと、人々は強い恐怖心を抱きやがてパニック状態となります。
現在も株価は天井圏で、少なくとも日本周辺においては経済に関するあまり良い話がでてきません。にもかかわらず株価を支えようとする動きは散見されます。
今回同じ事が起きるわけではありませんが、もしも崩れだしたら似たような状態になることも念頭に入れておきましょう。
では次にボクがいつも使っている移動平均をシフトする手法と乖離チャートで、2つのチャートを検証してみます。
まずは2015年のチャイナショックです。
株価はたしかに高値圏を推移し、上昇トレンドを保ちつつ上向きのボックスを描いていましたが、8月18日から崩れ出します。乖離チャートでもその様子が良く解ることかと思います。
では現在の状況です。
ボクのツールでは、現在の移動平均線、乖離チャートはまだ確定していませんので、乖離と下落の箇所は評価することができません。それでも、現在が高値圏でそれまで保ってきた上昇トレンドが鈍りだしている状態は読み取れるかと思います。
もしかしたらここから最高値を取りに行くかもしれませんが、いずれ少し大きめの調整があっても不思議はありません。
参考までに2018年VIXショックのチャートもチェックしてみましょう。
この急落は米国FRBによる利上げに端を発し、米中貿易摩擦やトランプ大統領発言など様々な要因が重なった上で、VIX指数が上昇したことがトリガとなり、売りが売りを呼ぶ展開にという認識です。
チャートの移動平均線の組合せを見てみますと、チャイナショックとはずいぶん雰囲気が違います。短期の移動平均線が長期をすべて上回り株価が天井をつけた後に、それまでの上昇と似たようなペースで下落して行きます。乖離チャートでもその様子が掴めるかと思います。
念のため通常の移動平均線の組合せでも比べてみましょう。
やはり雰囲気が違います。長期移動平均線を大きく株価が上回った状態から折り返しており「急落」よりは「調整」と言い表すのが相応しい形です。
通常の下落はこのVIXショックのように、株価がそれぞれ移動平均線から乖離した状態から発生し「調整」のプロセスを得て次のサイクルに向かいます。
現在の値動きがかなり危ういことは以前から本ブログでも書いていたとおりです。ただしその日が来週くるのか来年来るのかはまったく解りません。しかし異変を感じたならすぐにヘッジか手仕舞いできる準備と訓練を怠らないようにしましょう。
さて、また来週も生き残りましょう。