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                          ―「税金財源なる思い込みを捨てよ!―

 

 それでは後編です。島澤は「膨らむ財政規模」の第10段落以降、如何に世代間格差が広がったかを彼が作成した世代別の税負担についての図表を用いて力説した後、「敢えて申し上げれば、孫の財布でわたしたちがすき焼きを食べている構図です。おそらく、わたしたちの孫たちはおかゆを食べることになるでしょう...。」(「膨らむ財政規模」第15段落)と述べています。当ブログの読者の皆様なら既にお分かりかと存じますがこれは我が国の政府が持つ恐るべき武器・通貨発行権を無視しているばかりか「税金=財源」と見做し、金本位制以前の時代の常識だったおカネの量には限りがあるとする「おカネのプール論三橋貴明氏」に立脚した勘違いです。何も日本政府は将来世代の収入をアテにして国債を発行して支出しているのではありません。

                                                     論点直言 現代貨幣理論】MMTはコロナ禍の日本経済を救うか 小浜逸郎/小黒一正 - 産経ニュース

               (出典→https://special.sankei.com/a/economy/article/20200730/0001.html

 

 

 政府は先ず支出(スペンディング・ファースト)し、おカネを受け取った企業や国民はそのおカネを消費や投資に回す事で経済成長し、最後の最後に税と云う形で回収する、即ち量出制入出るを量って入るを制すこそ金本位制から管理通貨制に移行した現在の財政政策の王道! そういう訳ですから税金が財源であろう筈がありません。税の役割は貧富の格差の是正と投資減税などに代表されるより良い国家目標への誘導です。島澤君、「財源確保の為に国民から搾り取らなくてはならない」なる思い込みは中世欧州や支那の歴代王朝の、それも暗愚な国王・皇帝の残念な発想だ。そしてその暗愚な君主による苛斂誅求の先は・・・有能な君なら後は分かるよな?

 

                                                                             税は何のためにあるのか - 国際乱発派のMMT解説       ならば何故上がる一方の消費税に反比例して法人税は下がる一方なのか? 経済論壇は嘘吐きだらけ

 

                  アクセルとブレーキを同時に踏めば車も国も動きません!―

 

 その後島澤は第2次安倍政権で世代間格差がどうなったかについて全世代の給付額が増えた一方で2度に及ぶ消費増税引き上げの延期で高齢世代の負担が減った事、それに高齢者「偏重」の社会保障改革が行われ高齢者の負担も増えた事など全世代の負担が増えた事を理由に「世代間格差は拡大したのです。」(「膨らむ財政規模」第17段落)と結論付けています。・・・ど~もイマイチ分かり辛い文章ですな・・・。でもまあここまでなら何とか頷けない事もありません。ですがすぐ次の段落で・・・。

 「一方で、消費税引き上げなどによる現在世代の負担増加策にもかかわらず、全世代型社会保障の充実や、新型コロナ対策に伴う新規債務の増大によって、将来世代に先送りされた負担額は、第二次安倍政権前に比べて、一人当たりで800万円増加しました。しかし、第二次安倍政権では経済成長がそれ以前に比べてわずかながら加速し所得が増加したため、負担割合で見ると、低下したことも指摘できます。つまり、消費増税と経済成長の促進を図った第二次安倍政権は将来世代にやさしい政権だったと言えます。」(「膨らむ財政規模」第18段落)

 「消費増税と経済成長の促進を図った第二次安倍政権は将来世代にやさしい政権だったと言えます。」、つくづく我が国のインテリはアクセル(経済成長の促進)とブレーキ(消費増税)を同時に踏むのがお好きなようで・・・。島澤君、アクセルとブレーキを同時に踏んだところで車は動かん。こんなの教習所で教わるまでもなく常識だろ? 国家も同じだよ。経済成長を促進するべく手を尽くしても増税、それも国民経済における最も基本的かつ重要な消費にペナルティを課す消費税を増税すればどうなるか・・・。

                                                                                                   増税直後、GDP予測超す減少 そこに新型肺炎の逆風:朝日新聞デジタル 

                     (出典→https://www.asahi.com/articles/ASN2K3K79N2FULFA014.html

 

 上のグラフを見たまえ。消費税を10%に上げた途端GDPはこの落ち込みようだ。結果は正直だな。それに島澤君、消費税は1年2年で終わる一時的なイベントじゃないんだよ。恒久的に続くれっきとした税制なんだ。要するに我々現役世代が増税すればするほど将来世代を苦しめる。血も涙もない薄情者の典型・稲田朋美の言葉を拝借すれば「子孫にツケを残す」ってヤツだよ。2度も消費増税をするなど国民の負担を上げる一方だった安倍政権が「将来世代にやさしい政権だった」なんて君は冗談がキツいなあ~。それとも君は子や孫の世代に野垂れ死にして欲しいのかい? “子ども食堂”なる施設が今や4000か所近くもある事に代表されるように今ですら平成時代に執拗に続けられたハタ迷惑な「改革」路線で多くの国民が飢えに苦しんでいるのだよ。今後も増税一辺倒を貫けば餓死者が大量に出るのは確実だ。まさか君はかけがえのない子孫達がこんな惨めな姿になるのを黙って見過ごすなんて真似はしないよな?

 

                                                                                      Mamiya@ひこ on Twitter: "・各国の時給増加率(←左) ・実質賃金指数の推移の国際比較(→右) なかなか破壊力のあるグラフです。  この20年間、日本は何をやっていたのでしょうか。… "

        「生活が苦しい? 税金が高い? 甘ったれるな! 自己責任だ!」←日本のインテリはこんなのばかり  

 

               増税? 国債発行を減らせ? 将来世代にツケを残すな! あと余談

 

 さて、最後に島澤君は安倍政権の財政運営について箇条書きで纏めています。

 「1.税収増を背景に歳出規模の拡大が続いた。増えたら増えただけ使った

  2.新規国債発行額は削減され世代への将来先送りは減った。私たちの生活が苦しくなった

  3.全世代型社会保障の導入は見合いの財源が足りず歳出歳入構造が悪化。そのツケは将来世代に先送りされた。将来世代の犠牲の上でわたしたちの生活が充実した

  4。金額で見た各世代の純負担は増大したが、経済成長を背景とした所得の成長が軽減した。経済成長は大事。いつまで続く続けられるか)」

 では順番に見て行きますがまず「1.税収増を背景に歳出規模の拡大が続いた。増えたら増えただけ使った)」、全く問題ありません。「(増えたら増えただけ使った)」結構結構。増えたなら増えただけ使えば政府支出を拡大すれば経済規模GDP、パイは拡大して税収は更に増えますから。

 「2.新規国債発行額は削減され世代への将来先送りは減った。私たちの生活が苦しくなった)」、国債発行が減ると云うことは未来への投資が減る、即ち将来先送りは寧ろ増えるんだが・・・。それに「(私たちの生活が苦しくなった)」、なるほど、まっことその通り。だがね島澤君、これ裏を返せば国債を発行すれば国民は豊かになると云う事でもあるんだが・・・君分かってるかい?

 「3.全世代型社会保障の導入は見合いの財源が足りず歳出歳入構造が悪化。そのツケは将来世代に先送りされた。将来世代の犠牲の上でわたしたちの生活が充実した)」、繰り返しになるが税金は財源ではありません! 我が国は自国通貨を持ち、曲がりなりにも財政主権のある国家です。おカネが無いなら必要なだけ発行すれば良い。ただそれだけです。無論増税したり社会保障を劣化させたりして将来世代から毟り取る必要など一切ありません。そんな事をしたらこれも繰り返しになりますが人間として最低限度の生活すらままならない者が大量に出現するでしょう。

 「4。金額で見た各世代の純負担は増大したが、経済成長を背景とした所得の成長が軽減した。経済成長は大事。いつまで続く続けられるか)」」、島澤君、負担が増えたなら減らせば良い、否いっその事ゼロにすれば良いし所得が増えないなら政策的に増やしてやれば良いじゃないか。新規採用を増やしたり賃金アップなどの労働条件の改善に熱心な企業への大規模減税や潤沢な額の補助金の支給でも良し、雇用の受け皿としてどしどし立ち上げた公社職員の大量採用でも良し、定額給付金の大幅増額・恒久化でも良し! 

                                                                                          政府負債とは何か | ある女子大講師

                       (出典→https://ameblo.jp/itaoki/entry-12612179398.html

 

 

 我が国はインフレ率さえ抑え込めばいくらでもおカネを配って何でもできる。しかも破綻ともハイパーインフレとも無縁の「奇跡の国」なのだから・・・。

 最後に、本稿のテーマとは逸れますがあとひとつ云わせて下さい。

                                                                               9月18日、アタシがフェイスブック(https://www.facebook.com/photo/?fbid=190207849154885&set=g.2173906692632408)に投稿した写真です。JR各駅でくずかごの撤去がなし崩し的に進められております。「安全・衛生上の観点から」ねえ・・・。恐らくホンネは“単に経費をケチりたいだけ”なのでしょう。そういえばサイゼリヤも注文する時は一々伝票に記入しなければならなくなりましたし新型コロナの流行を大義名分にした制度、サービスの改悪・劣化・切り捨てが横行しております。「民営化でサービスが向上する石原伸晃)」ですか・・・。アタクシ、思うのですが国鉄ってそんなにサービスが悪かったのでしょうか? まあ、混雑のシビアさと頻発したストライキによる運行停止、それにお手洗いの汚さは閉口せざるを得ませんな。国鉄時代の立川駅のお手洗いなど酷いものでした。ですけど国鉄時代は特急・急行なら社内販売があるのは当たり前でビュッフェや食堂車を連結している列車も多かったですね。流れる車窓を楽しみながら食事をする・・・考えて見ればこんな贅沢は中々出来ません。そして夥しい数の夜行列車が東京・上野・大阪駅を毎日全国の地方都市に向かって発車していました。昭和60(1985)年に出版された「鉄道ジャーナル」のダイヤ改正増刊号にブルートレインで旅行中の年配の乗客の一人のこんなコメントが載っていました「観光旅行は汽車っこに限る」、オヤッサン、よう云ってくれた! その通りで夜行列車には夜行列車なりの良さがあり重要な役割があったのです。ところが民営化した途端「効率が悪い」と云ういかにも経団連・経済同友会のボンクラ経営者が考えそうな浅薄な理由で次から次に切り捨てられて行きました。国鉄民営化とは何だったのか・・・。

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             消費税もTPPもそして国鉄民営化も噓八百。自民党は詐欺師の集団。